ドライブは誰といっしょに(^◇^) 第十一話(13)

車は上里サービスエリアを出ると、山並みの中を50分ほど走り、
有名な水上(みなかみ)温泉のある水上インターチェンジを過ぎたのでした。

「なんかー!?」
「ウンコしりたくなってきたー!!?」
と良太が言ったのです。すると、
「まったくー!?」
「食べ過ぎだよー!!?」
と慶子が言ったのです。

「この先にパーキングエリアがあるから!?」
「そこに停めるからなあー!?」
と良太が言うと、
「あたしもなんかさあー!?」
「しりたくなってきたー!!?」
と瑞樹が言ったのでした。

「ほんとにー!!?」
とあきれたように言ったあと、
「ふたりともお似合いだよー!!?」
と慶子が少し笑いながら言ったのです。すると、
周が座っているシートを手で叩きながら、
「最高じゃん!!?」
と言って、大笑いしたのでした。

そして車は、谷川パーキングエリアに入ったのです。
駐車場に車を停めると、
良太と瑞樹は急いでトイレへと向かったのでした。
一方、周と慶子は建物の中に入ったのです。

「これ谷川岳(たにがわだけ)名物って書いてあるから!?」
「おみやげに買っていこうかなあー?!」
と周が言うと、
「安いよねえー!?」
「帰りに寄るかわからないしー!?」
「わたしも買おうかな?!」
と慶子も言い、
ふたりは谷川岳名物のもつ煮のパックを買ったのでした。

トイレからすっきりした顔をして帰って来た、
良太と瑞樹が建物の中に入り、
周と慶子とがいるおみやげ売り場にやって来たのでした。

「何買ったのー??!」
と瑞樹が慶子に訊いたのです。すると、
「これ!!?」
と言って慶子が、もつ煮のパックを指さしたのでした。

「谷川岳名物かあー??!」
と瑞樹が言うと、
「周は何買ったんだよー!?」
と良太が言ったのでした。すると、
「同じのだよー!!?」と周が答えたのです。

「じゃー!?俺も買おうかなー??!」
「安いしー!!?」
と良太が言うと、
「ほんと!安いねえー!?」
「あたしも買おーっと!!?」
と瑞樹が言ったのでした。
そしてふたりとも、もつ煮のパックを買ったのでした。

「りょうたあー!?」
「これおいしそうだよねえー!?」
と瑞樹が言ったあと、
「くりさいちゅう!!?」
と言ったのです。

「どれ??!」
と良太は言うと、見本の箱を見て、
「おおー!?栗(くり)さいちゅうかあー!??」
「栗を小豆(あずき)で包(くる)んであって!」
「それを皮で閉じ込めてあるのかー!?」
「確かにうまそうだなあー!?」
「買ってみんなで食べてみるかー??!」
と言ったのでした。

だいぶ離れてほかのおみやげを見ていた周と慶子は、
そんな馬鹿カップルの会話など知りませんでした。

「けいこー!!?」
と言って瑞樹が慶子のところに来たのです。
「あそこに!」
「とうふソフトクリーム売ってるから食べよー!!?」
と言って指さすと、
「行こう行こう!!?」
と言って瑞樹は慶子の腕を持つと、売り場へ向かったのでした。

「あんたさー!?」
「おなかもういいのー??!」
と慶子が言うと、
瑞樹はニコニコしながら、
「すっきり快調!!」と答えたのでした。

そして、とうふソフトクリームを2個買ったのです。
「おごってやるからさあー!?」
「ねっ!!?」
と言って、2個分の600円を支払った瑞樹でした。

慶子はうれしそうに、
「ありがとう!!?」
「こういうのは!別腹(べつばら)だからねっ!!?」
と言うと、とうふソフトクリームを一口食べたのです。
それから4人は建物を出ると、駐車している車に戻ったのでした。

後ろのトランクに買ったおみやげのもつ煮のパックを入れると、
車に乗り込んだのです。
「じゃあー!?」
「食べてみるかー!??」
と良太は言うと、包装紙をはがし箱を開け、中のビニールをはがし、
紙に包んである最中(もなか)を、1つづつ手渡した良太でした。
「サンキュー!!?」「ありがとう!!?」「ご馳走様!!?」
と言って三人はそれを受け取ったのでした。

「くりさいちゅうってどんな味だろうなあー!??」
と良太がニコニコしながら言うと、
「ホントだねえー!?」
「どんな味かなー??!」
と言ってうれしそうに、とうふソフトを食べながら瑞樹が言ったのでした。

「これってえー!?」
「漢字崩(くず)して書いてあるけど!?」
「栗最中(くりもなか)じゃないのかあー??!」
と周が言ったのです。すると慶子も、
「この字どう見ても!?」
「栗最中(くりもなか)だよねえー!??」
と言ったのでした。

「ギャグ!ギャグだよー!!?」
「なあー?!みずきー!!??」
と良太が少し笑って言うと、
「あまり面白くないけどねえー!?」
「あたしが考えたんだあー!!?」
と言って、笑ってごまかした瑞樹でした。

栗最中を食べ終えると、(決して!くりさいちゅう とは読まないでくださいねっ)
箱を瑞樹に渡し、
「シートベルトしたなあー?!」
「じゃあー出発するから!?」
「ゆっくりソフトでも食べてなー!?」
と良太は言うと、
谷川パーキングエリアを出発したのです。
本線に入るとすぐ、4人を乗せた車は関越トンネルに入ったのでした。






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