ドライブは誰といっしょに(^◇^) 第十一話(8)

「おばさんかなあー??!」
と瑞樹は言うと、
リモコンを持ちDVDを一時停止して、
「ちょっと行ってくるねえー!?」
と言って立ち上がると、部屋を出ていったのでした。

「じゃあー!?俺は帰らなきゃあー!?」
「駐車場!空(あ)けなきゃならないからさあー!?」
と言うと良太も立ち上がったのです。すると、
「そうなんだあー!?」
と周が言うと、
「じゃあー!?わたしたちも帰ろうかあー!??」
と慶子が言ったのでした。

「そうだなっ!?」
「もう4時過ぎたし!!?」
「じゃあー!?良太送ってくれるかー!??」
と周が言うと、
「ああ!いいけどおー!?」
と言って、部屋を出ていった良太でした。

周と慶子も立ち上がると、
すぐに良太のあとを追いかけ、部屋を出たのです。
三人が玄関のところに来ると、
瑞樹がちょうど、
「おばさんほんとにいいのー??!」
と言ったところでした。

「こんにちはー!?」「こんちわー!?」「こんにちは!」
と言って三人が、隣のおばさんの弥生(やよい)にあいさつしたのでした。

「あのさあー!?」
「おじさんが8万も!儲(もう)けたんだってえー!?」
「だから!?夕飯(ゆうはん)に少し早いけど!?」
「おごってくれるってえー!?」
と瑞樹がニコニコしながら言ったのでした。

「瑞樹はわかるけどー!?」
「俺たちもかあー??!」
とびっくりしたように良太が言ったのです。
「おじさんの気が変わらないうちにと思ってさあー!?」
「良太君だけかと思ったら!?」
「いつもの四人でいたんだねっ!」
と弥生が言ったのでした。

「ほんとにいいんですかあー!??」
と周が言うと、
「気にしないでいいから!?」
「どうせ!たまにしかないんだから!?」
と弥生が笑って言ったのでした。

30分ほどすると、
隣のおじさんの東(あずま)五郎がアパートの前に来て、
クラクションを鳴らしたのでした。
弥生が服を着替え化粧も終わり、
ちょうど身支度(みじたく)が整ったところだったのです。
すぐにドアを開け鍵をかけ、階段を下りて行ったのでした。
そして四人もほぼ同時に、急いで階段を下りて行ったのでした。

四人は五郎の車のところに行き、
「ごちそう様でーす!!?」
と言ってお辞儀をしたのでした。
そしてすぐに瑞樹を除く三人は、駐車場へと向かったのです。

弥生が助手席に乗り込むと、
「サアー!?行こうかあー!?」
「瑞樹ちゃんこっちの車に乗るー??!」
と五郎が言うと、
「バカッ!彼氏の車に乗るに決まってるよねえー!!??」
と、笑いながら弥生が言ったのでした。

「じゃあー!?帰りお願いしまーす!!?」
と瑞樹が、ニコニコしながら言ったのです。すると、
「わかったー!!?」
「じゃあー!?先に行って待ってるからあー!?」
と五郎は言うと、車を発進させたのでした。

「はーい!!?」と瑞樹は答えると、
すぐに三人が向かった良太の車へと、駆け足で向かったのでした。

四人は車に乗り込み、すぐにシートベルトをしたのです。
「シートベルトしたなあー!??」
「じゃあー!?行くからさあー!?」
と良太は言うと、サイドブレーキを降ろし、アクセルを踏んだのでした。

「相模屋(さがみや)の上天丼なんて!」
「ほんとに久しぶりだなあー?!」
と周が言うと、
「家(うち)じゃあー!?たまに出前取るけど!?」
「店で食べるのは??」
「あれっ?!いつ食べたかなあー!??」
と良太が言ったのです。すると、
「そんなことはいいからさあー!??」
「ちゃんと運転してよねえー!?」
と慶子が心配そうに言ったのでした。

「そうだよー!?」
「慶子の言うとおり!ちゃんと集中して運転してよー!!?」
と、瑞樹も言ったのでした。

「わかったあー!?」
と大きな声で言ってから、小さな声で、
「まったくうるさいなあー!?女は!!?」
と良太が言うと、
「良太なんか言ったあー!??」
と慶子が言ったのです。すぐに、
「なんでもないよー!!?」
と言って、ごまかした良太でした。

そして20分ほどで相模屋の店の前の駐車場に着いたのです。
店の前に五郎の車が置いてありましたが、
店の前に3台しか置けないのでもういっぱいでした。
そして五郎が車のところに立っていたのです。

「少し先に駐車場があるから!?」
「今教えるから!?」
と言ってすぐ、
「こっちこっち!!?」
と言って手で合図しながら、
五郎が誘導してくれたのでした。
そして無事駐車場に停めることができたのです。

「おじさんがいて助かったよー!?」
「車でなんか来たことないから!?」
「店の前の駐車場しか知らなかった!!?」
と良太がうれしそうに言ったのでした。そしてみんなで、
「ありがとうございました!!?」
と五郎に向かって言ったのです。
それからみんなで店に向かって歩いて行ったのでした。

店の座敷に弥生が座ってみんなを待っていたのでした。
「着いてすぐ注文しといたから!?」
「おなかすいたよねえー!?」
と、みんなが座ると弥生がうれしそうに言ったのです。
「すいません!?」「ありがとうございまーす!?」
「おばさんありがとう!?」「それりゃあー!?よかったなあー!?」
とみんなうれしそうに言ったのでした。

「おじさんちよく来るんですかあー!??」
と良太が言うと、
「天丼は、ここのを食ったらほかのところのは食えないからなあー!?」
とうれしそうに言うと、
「ほんと!ほんと!!?」
「そうだよねえー!?」
と瑞樹がニコニコして言ったのでした。

「うーん!?」
「いつ嗅(か)いても、いい匂(にお)いだなあー!?」
と周が言うと、
「お昼。もう少し歩いてこっちで食べなくてよかったねえー!?」
「周ちゃん!!??」
と慶子が言ったのでした。すると、
「ほんとだなあー!?ツイてるかも!?」
と言って笑った周でした。

「ツイていたのはおじさんだよー!?」
「ねえー!?おじさん!??」
と良太が言うと、
「いやあー!?10万儲けようとしたんだけどー!?」
「もう少しのところで一気に減ってきたんで!!?」
「途中でやめたんだー!?」
と言って笑った五郎でした。すると、
「まあー!?いつものことだけどねっ!!?」
と言って笑った弥生でした。

しばらくみんなで話をしていると、上天丼が運ばれて来て、
みんなで話しながら楽しく食べたのです。
食べ終わると、五郎にみんなでお礼を言い、
帰りは瑞樹が五郎の車に乗り、
周と慶子は良太の車に乗り、店をあとにしたのでした。






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