ドライブは誰といっしょに(^◇^) 第十一話(6)

30分ほどすると大きな声で、
「みずきー!!?」
「棚(たな)に置いてあるタオル使っていいのかあー!??」
と風呂場から良太が言ったのです。するとすぐ、
瑞樹も大きな声で、
「いいよー!?」と言ったのでした。

良太は風呂から出ると、1枚のタオルで足を拭(ふ)き、
そのあと洗面所で手と顔を洗い、もう1枚のタオルで拭いたあと、
「使ったタオル洗濯機に入れていいのかあー!??」
と言ったのです。すると、
「今行くからあー!?」
「ちょっとまってえー!?」
と言いながら瑞樹が、洗濯機のところまで来たのでした。

「ありがとう!!?」
と言うと、良太のおでこにキスをした瑞樹でした。
するとすぐに、
「なんか臭(くさ)い?!!」
と言ったのです。

「お前なあー!?」
「急にキスするなよー!?」
と言ってから、
「このカビキラーってぇ!!?」
「結構臭(にお)いキツイからさあー!?」
「換気扇ないとヤバイぞー!!?」
と良太が言ったのです。
そして良太が風呂場のドアを半分開けたのです。

瑞樹はすぐ風呂場に顔だけ入れると、
「ほんとだあー!?」
「よく我慢してやったねえー!?」
「えらい!えらい!!?」
と言って、良太の頭をなでたのでした。

「お風呂も掃除してくれたんだあー!??」
と瑞樹が言うと、
「カビまだ取れないとこもあるからなあー!?」
「あとは自分でやれ!!?」
と、良太が言ったのでした。

「わかったー!!?」
と答えるとすぐ、
「コーヒーの飲むー??!」
と瑞樹が良太に訊いたのです。すると、
「そうだなあー!?コーヒー飽(あ)きたから!?」
「今度は紅茶にするかあー!??」
と良太が言ったのでした。

「うん!じゃあー!?支度するからー!?」
と瑞樹は言うと、
良太から受け取ったタオルの臭(にお)いを嗅(か)ぎ、
「タオルには臭い付いてないねっ!!?」
と言うと、洗濯機を開け2枚のタオルを放り込んだのでした。

それからふたりはテーブルのところに行くと瑞樹が、
「ちょっとまってえー!?」
と言って、すぐポットの再沸騰(さいふっとう)ボタンを押したのです。
そして紅茶の支度を始め、再沸騰ランプが消えると、
瑞樹が紅茶を入れ、ふたりで話をしながら飲んだのでした。

1時半を過ぎ2時を過ぎても、
隣のおばさんから連絡がありませんでした。
「どうしたのかなあー!?おじさん??!」
と瑞樹が言うと、
「儲(もう)かってるんだよー!?きっと!!?」
と良太がうれしそうに言ったのです。

「いつも”損(そん)したあー!!?”」
「”すったー!って言って帰ってくるんだ”って!」
「おばさんが言ってたけどおー??!」
「儲かってるのかなあー!??」
と瑞樹が、不思議そうな顔をして言ったのでした。

「たまにはそういう時もあるんじゃないのかー!??」
と良太が言うと、
「ふーん??!」
と瑞樹が言ったのです。
それからふたりはまたいろいろな話をし始めたのでした。

2時半を過ぎた頃、話をしている途中で、
「そうだあー!?」
「おもしろいDVDがあるから見ようよー!!?」
と瑞樹が言ったのです。

「買ったのかあー!??」
と良太が言うと、
「買わないよー!?」
「隣のおじさんが買ったんだけど!!?」
「おもしろいからって!?」
「貸してくれたんだよー!!?」
と瑞樹が言ったのでした。

「良太のテレビよりうんと小さいけど!!?」
「見るー!??」
と瑞樹が言うと、
「そうだなあー!??」
「おじさんが戻って来るまで見るかあー!?」
と良太が言ったのでした。

奥の部屋に入ると、
「やっぱあー!?」
「瑞樹も女だなー!?」
と良太が言うと、
「どうしたのー!??」
と瑞樹が訊いたのです。すると、
「化粧品けっこうあるじゃんかあー!??」
と良太がニヤニヤしながら言ったのでした。

「りょうたあー!?聞くけどおー?!」
「変な趣味あるんじゃないよねえー??!」
と疑(うたが)いの目で瑞樹が言うと、
「ふざけんなよー!?」
「せっかく俺が褒(ほ)めてやればあー!?」
と良太がムッとした表情で言ったのです。

「冗談だよー!?じょう!だん!!。」
と言って笑ってごまかした瑞樹でした。そしてすぐ、
「見よう!見よう!!?」
とうれしそうに言うと、テレビのスイッチを入れ、
DVDをセットしたのでした。

「これだよー!?」
と言って瑞樹は、DVDのケースを良太に渡したのでした。
「綾小路(あやのこうじ)きみまろ !」
「爆笑(ばくしょう)!エキサイトライブビデオ 第3集かあー!?」
「35周年なんだあー!?」
「65分ならちょうどいいかもなー??!」
と良太が言ったのでした。






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