ドライブは誰といっしょに(^◇^) 第十一話(5)

ドアを閉めロックすると、
「おばさん喜(よろこ)んでくれたー!?」
と瑞樹は良太に向かって、うれしそうに言ったのでした。すると、
「おじさんの分(ぶん)いいのかよー!??」
と良太が言ったのです。

「おじさん嫌いなんだってさあー!?」
「食いにくくってしょうがないって言ってたしー!?」
「おばさんも、”おじさんに買ってきても食べないから”って!!?」
「そう言ってたあー!?」
と瑞樹が言ったのでした。

「そうかあー?!」
「うまいのになあー!??」
と良太が言うと、
「コークのほかにコーヒーも飲むー??!」
と瑞樹が言ったのです。

「コークなんかもう飲んじゃったよー!?」
「コーヒー頼むなあー!?」
と良太が言ったのでした。すぐに瑞樹が、
「相変わらず早いんだからあー!?」
「もうちょっと女の子に合わせなよー!?」
と、あきれたように言ったのです。

「喉(のど)が渇(かわ)いていたからしょうがねえーだろー?!」
「さっー!?食うかあー!?」
「なっ!みずきー!!??」
と良太が言うと、
「コーヒー入れるからさあー!?」
「ちょっと待ってなよー?!」
と瑞樹が言ったのでした。

それから瑞樹はコーヒーの支度(したく)をしたのです。
「隣のおじさん帰ってくるんだろー??!」
「駐車場、空(あ)けなきゃならないじゃんかよー!?」
と良太が言うと、瑞樹がコーヒーの支度をしながら、
「帰りにパチンコ寄ってくるから!?」
「パチンコ屋出るとき電話よこすってさー?!」
「おじさん!!?・・・」
「電話あったらおばさんが教えてくれるってー!?」
と、うれしそうに言ったのでした。

それを聞いた良太が、
「なんだあー!?」
「それを早く言えよー!?みずきー!!?」
と、うれしそうに言ったのでした。

瑞樹がコーヒーを入れ終わると、
ふたりはそれぞれ、
ダブルクォーターパウンダー・チーズとポテトのセットと、
クォーターパウンダー・チーズとポテトのセットを、
「うまいなあー!?」「おいしいねえー!?」
と言って、ニコニコしながら食べたのでした。

ハンバーガーも食べ、コーヒーも飲み終え、
「みかん食べなよー!?」
「遠慮せずにー!?」
と瑞樹が言うと、
「お前さあー!?」
「買ってきたカビキラーどうすんだよー!?」
「きょう中にやらないと、あしたはドライブだから!?」
と良太が言ったのです。

「良太!やってくれるのー??!」
と瑞樹がほんとにうれしそうに言うと、
「わかったよー!?」
「やりゃあー!?いいんだっろー!!?」
と良太がしかたなく言ったのでした。

「サンキュー!!?」
と笑みを浮かべ瑞樹が言うと、
「おじさん早く帰ってこないかなあー!??」
と言いながら、イスを引き立ち上がった良太でした。

良太はカビキラーの本体のキャップを取り、
ノズルのプラスチックを本体にセットすると、
「あと片付けろよなあー!?」
と言って、風呂場に向かったのでした。

「わかったー!?」
と瑞樹は言うと、
良太がバラバラにした紙くずなどをゴミ箱に入れてると、
「なんだよー!!?」
「びしょびしょじゃねえかよー!?」
「靴下、濡れちゃったよー!!?」
と風呂場から大きな声が聞こえたのです。

すぐに瑞樹が風呂場に駆けつけると、
「瑞樹ちゃん!?」
「靴下洗って!!」
と言って瑞樹の顔の前に、靴下を出した良太でした。

「あのねっ!!」
「こんなびしょびしょだから!カビが生えるんだよー!!??」
と良太に言われた瑞樹は靴下を受け取ると、
「ごめん!!?」
「朝シャワー浴びたから!?」
とシュンとなり、そう言ったのでした。それからすぐ、
「これも!!?」
と言って良太が、水を切り古いバスマットを瑞樹に手渡したのでした。

良太は、ジーパンをたくし上げ、
「瑞樹!?あっちへ行ってろー!?」
「濡れちゃうからあー!?」
と言うと、換気扇のスイッチを入れ、風呂のドアを閉めたのです。

「うん!?」
「良太ありがとう!!?」
と瑞樹は言うと、
バスマットを持ってゴミ箱のところへ行ったのでした。そして、
「ゴミの出し方変わったから!?」
「切り刻んで出せばいいかあー!??」
と言うと、奥の部屋にハサミを取りにいった瑞樹でした。

ハサミを持ってくると瑞樹は、
ゴミ袋にバスマットを小さく刻んで入れ、
それが終わると、昼のあと片付けを済ませたのでした。






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