ドライブは誰といっしょに(^◇^) 第一話(3)

良太はアクセルを踏み込むと、慶子のアパートの前を出発したのです。
「なんかさー!。わくわくするね!。」
そう瑞樹が言うと、
「誰も行ったことがない、口コミだけでレストランを予約して、
本当にだいじょうぶ?!。」
と、慶子が言ったのです。

「評判のいいレストランなら、そんなゲテモノは食わせねえだろー!。」
「それも体験だから、いいんじゃあー、ねえのかー?!。」
と、良太が言ったのでした。
もうじき周の家なので、慶子が、電話を掛けたのです。
「周ちゃん!。もうじきガソリンスタンドのところだから、
家の前に出ててよ!。」
「うん!。良太と瑞樹と私、いつものメンバーよ!。」
と言うと、携帯を切ったのでした。

「なんだあいつ!。誰かくると思ってたのかー?!。」
と、良太が言うと、
「私が、ほかの子にも、声掛けてみるって言ったの!。」
と、慶子が言ったのです。
「美人がふたりもいれば、十分じゃんかなー!。」
と良太が、ニコニコしながら言ったのです。

「そうよ!。私と慶子だけで十分よ!。」
「まったく周は、何を考えてんだかー?!。」
と瑞樹が言うと、
「お前さー!。自分という者をわかってないな?!。」
「慶子はまあいいとしても、お前は美人とは言わねえだろー?!。」
「世間の人は!!。」
と良太が、言ったのでした。

「”まあいいとしても”ってどういうこと?!。」
と、慶子が言ったのです。すると、
「ホント!。失礼なヤツ!。」
「わたしだってねえー!。きれいだって言う人がいるんだよおー!。」
と、瑞樹が言ったのでした。
「へえー!。世の中ひれえからなあー!。」
「そう言うヤツに一度、会ってみてえよおー?!。」
と良太が、言ったのです。

「何でお前みたいに、美的感覚のないヤツに、
会わせなきゃあならないいんだ!?。よおー!。」
そう言って、瑞樹は、あかんベーをしたのです。
「ホントにおもしれえ顔だなあー!?。」
「おめえみてえ顔は、あきねえなあ?!。」
と良太が、笑いながら言ったのです。

「良太、瑞樹、危ないからよしなよ!。」
「良太!。ちゃんと運転しなよ!。」
慶子があいだに入って、言い争うのを、やめさせたのでした。

「わかったよー!。」
と、良太は言ったあと、
「周だけだよなあー!。」
「俺たち高卒組と付き合ってくれるのは、
あとのヤツラ、ハナもひっかけねえや!。」
良太がそう、言ったのです。

「アイツら完全に、高卒組を見下してやがんなあー!。」
「周はいいやつだよ!。だけどいつまでつづくかなあー?!。」
と、良太が言うと、
「そうねえ!。わたしたち落ちこぼれだからねえ!。」
と、慶子が言ったのでした。

周の家に行くと、すでに周が家の前に立っていました。
「案外早く来れたなあ?!。」
と周が言うと、
「慶子と同じことを言った!。」
と、瑞樹が、うれしそうに言ったのです。

周がトランクに荷物を入れると、周の母和江が来たのです。
「みんな元気そうね!。」
そう言うと、「ちょっと待って!。」と言い、
家の中に戻ると、缶コーヒーを持ってきたのです。
「はい!。これ!。」そう言って、ひとりづつ手渡したのでした。
「ありがとう!。おばさん!。」
みんながそう言って、礼を述べたのです。

「じゃあ!。気をつけて行ってね!。」
「良ちゃん!。安全運転だよ!。」
と、ニコニコしながら言ったのです。
「うん!。おばさん!。わかってるよ!。」
「まかせなよ!。」
と、良太が答えました。
そして、周の家をあとにしたのです。

周の母和江が手を振っていました。
運転している良太以外は、みんな窓から顔を出して、手を振ったのです。
そして角を曲がると、見えなくなったので、やめたのでした。

みんな一斉に窓を閉めると、てんでに良太に向って、
「エアコンもっときかせろー!。」
「温度マイナスにしてよー!。」
「こっちまでエアコン効かないよー!?。」
と言うと、
「うるせえー!。すぐに効くかあー!。」
と良太が、言ったのでした。






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