僕らは探検隊 V (8)

最初見つけた穴から上に、5mも登らないうちに、穴を見つけたのです。
「またあったよ!。」ヒロヒロちゃんがそう言うと、
「ほんと?!。またあったあー?!。」
と、ユキちゃんが訊いたので、
「うん!。でもこの穴はきれいに掘ってあるから、
だめだよ!。」と、ヒロヒロちゃんが、言ったのです。
すぐに穴のところへ、ユキちゃんが来たのです。

「ほんとだ!。周りで、ツルを探してみる?!。」
と、ユキちゃんが言うと、
「だめだよ!。そっちにも掘ったあとがあるもん!。」
「そっちのは、埋めてあるけど!。」
そうヒロヒロちゃんが言ったので、
ユキちゃんが言われた方を見ると、
穴の形でそこだけ、くぼんでいたのでした。
「ほんとだ!。くぼんでるからきっと、
山芋を掘ってから、土で埋めたんだね!?。」
そう言って納得したのでした。

「あっ!。あそこにもある!。」
そう言って指差すと、そこにもくぼんだ所があったのでした。
「ユキちゃん!。」
「このへんは、みんなが掘って、もうないよきっと!。」
そうヒロヒロちゃんは、がっかりしたように言ったのです。
「じゃあ!。もう少し登ってみるかあー?!。」
そう言って登って行くと、20mほどでまた穴があったのです。

「よーし!。ここは穴がひとつしかあいてないぞ!。」
「周りをよおーく見れば、ツルがあるかもしれない?!。」
そう言うとヒロヒロちゃんは、
腰を下ろして、ツルを探し始めたのでした。
ユキちゃんもツルを探し始めました。
「これは?!。」とユキちゃんが訊くと、「違う!。」
「これは?!。」とユキちゃんが訊くと、「違う!。」
そうヒロヒロちゃんが答えたのです。

「ユキちゃん!。俺が探すからいいよ!。」
「ツルがどういうのか、わからないんだから!。」
と、ヒロヒロちゃんに言われたユキちゃんは、
「ああー!。面白くないなあー!。」
と、言って座り込んでしまったのです。
それから草の上に寝転がると、
風が気持ちよく吹いてきたので、一瞬眠ってしまったのです。

しばらくすると、ユキちゃんの顔をぺろぺろなめるので、
目を覚ましたのでした。
かわいいイヌでした。
「かわいいなあー!。」
「お前どこから来たんだ?!。」
と、犬に向かって言うと、ハイキングコースの方から、
女の人の声がしました。
「ラッキー!?」「ラッキー?!」
すると犬がほえました。

高校生ぐらいの女の子でした。
「ラッキー!!。」
「こんなとこまで来て!?。」と、言うと、
ユキちゃんと目が合ったのです。
「こんちわ!?。」ユキちゃんがそう言うと、
「こんにちは!?。」
「君!。この近くの子?!。」と訊いたので、
「違う!。」
「川向こうから来たんだ!。」
「山芋獲りに!。」そう答えたのです。

「山芋?!。」
「このへんは、掘ったあと、埋めないでそのまま帰る人がいるから、
穴に落ちないように気をつけてねっ!?。」
「掘ったら必ず穴を埋めといてねっ!。」
と、言ったのです。ユキちゃんは、
「はーい!。」
「わかってます!。」と、答えたのです。(わかってません!!。)

「この犬!。何ていう種類のイヌですか?!。」と、ユキちゃん訊くと、
「チワワよ!。」と、答えたので、
「これがチワワって言うのかあー?!。」
「じゃあ!。あいさつする時!。」
「コンチワワ!って言うのかあー!?。」
そう言うと、口を押さえながら、その女の子は、
「ウフフフッ!。」と、笑ったのでした。
そして、イヌを抱きかかえると、
ハイキングコースのほうに、戻って行きました。


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