ブログ小説 僕らは探検隊 V (1)

日曜日の9時ごろ、ヒロヒロちゃんは、ユキちゃんのうちにやって来ました。
「ユキちゃんいるうー!?。」そう言って玄関を入ってきました。
おばあさんが食堂のテーブルのところに座っていました。
昔の家の作りだったので、一応ドアはありましたが、
いつも開けっぱなしになっていました。
食堂から玄関が丸見えでした。いや、
玄関から食堂が丸見えでした。
「ユキちゃん!。ヒロヒロちゃんが来たよおー!。」
おばあさんが大きな声で言いました。

「おばあちゃん!。声が大きいよ!。」
「お父さんもお母さんもまだ寝てるんだから!?。」
声を押し殺してユキちゃんが言いました。
「いくら疲れてるったって、寝すぎだよ!。」
そうおばあさんが言いました。
ユキちゃんが朝ごはんを食べてから、1時間経っていました。
「きょうは体操着なんか着て、なんかあった?!。」
そうユキちゃんに訊きました。

「違うよ!。ヒロヒロちゃんと探検に行くんだよ!。」
「ね!。ヒロヒロちゃん!。」
と、言うと、
「うん!。面白いところを見つけたんだ!!。」
そううれしそうに言ったのです。
「また岩山じゃあーないんだろーねええー?!。」
そうおばあさんが訊くと、
「うん!。そんな危険なとこじゃあーないよ!。」
「秘密の場所だから言えないけど!。」
そうヒロヒロちゃんが答えました。

「きょうは、トコちゃんちはいっしょじゃないのかい?!。」
そうおばあさんが言うと、
「きょう、トコちゃんはお父さんと、釣りに行ったよ!。」
「シュンちゃんと、ヒロちゃんに行くとき訊いてみるけど!。」
そう言いました。するとおばあさんが、
「釣りだったら、いっしょに連れてってもらえばよかったのに?!。」
と言うと、
「きょうは、キスの投げ釣りだから俺はまだ無理だって言われたよ!。」
「遠くに投げなきゃならないから!?。」
「”3年生になったら、連れてってやる”って、おじさんが言ってくれた!。」
そうユキちゃんは答えたのでした。

その会話を聞いていたヒロヒロちゃんは、
「釣りかあー?!。」
「俺も行きたかったけど!。」
「投げ釣り用の竿もリールもないからだめだ!。」
そう言ったのでした。
「じゃあ!。行こうかあー?!。」
そうユキちゃんが言うと、
「誰か誘ってくっ?!。」
そうヒロヒロちゃんが言ったので、
「一応きのう誘ったけど?!。」
「きょうもう一度、誘ってみようと思うんだ!。」
そう、靴を履きながら言いました。

シュンちゃんちに行くと、おばさんが、
「ヒロちゃんちに行ったよ!。」
そう言ったので、ふたりは、ヒロちゃんちに行きました。
「シュンちゃん!。ヒロちゃん!。」
「きのう言ったヒロヒロちゃんだよ!。」
そうユキちゃんがふたりにヒロヒロちゃんを紹介すると、
「こんちわ!。」「こんちわ!。」
と、ふたりは、そう言いました。すぐにヒロヒロちゃんも、
「こんちわ!。」と、笑って言いました。

ふたりはまたアリの巣で何かをやっていました。
「きょうは何やってるの?!。」そうユキちゃんが訊くと、
「きょうは、アリがどんな物を巣に運ぶか、ためしているんだ!。」
「朝、バッタの死骸を置いたら、もうこんなになくなってるよ!。」
そう指をさしてうれしそうに、ヒロちゃんが言いました。
「きのう言った、探検だけど行かない?!。」
そうユキちゃんが訊くと、ヒロちゃんがすぐに、
「行かない!。もう探検はいやだよ!。」
と、言ったのです。

「シュンちゃんは?!。」と、ユキちゃんが訊くと、
「うーん!。」そう言うと、
アリの巣を見ていたヒロちゃんが、シュンちゃんの顔を見ました。
するとシュンちゃんが、
「ヒロちゃんが行かないなら、やめとくよ!。」
そう言いました。
「わかった!。」
「じゃあね!。バイバイ!。」
そうユキちゃんは言うと、ヒロヒロちゃんとふたりで、出かけたのです。

「このあいださあー!。」
そう言うとユキちゃんは、歩きながら、このあいだの探検のことを、
ヒロヒロちゃんに、簡単に話したのです。


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