僕らは探検隊 V (6)

「よっちゃんは行かないの?!。」
そうユキちゃんが訊くと、
「よしこは、小さいから行かないよ!。きっと!。」
と、ヒロヒロちゃんは言ったのですが、
「でも!。すねるからなあー?!。」
「一応訊いとくか!?。」
そう言うと、家の中に入ったのでした。
「よしこ!。一休さん行くけど、行く?!。」
するとすぐ、
「行かない!。」と答えたのです。

よっちゃんは、二人が置いた洗い物を、
スポンジを泡立てて、洗っていたのです。
すると、何気なく部屋の隅を見たユキちゃんが、言いました。
「ヒロヒロちゃん!。
あのダンボールの箱、ラーメンの箱だよね!?。」
「そうだよ!。お母さんが買ってくれたんだ!。」
「”ヒロヒロは少しづつ買っても、すぐに食べちゃうから”って!。」
「卸だと安いけど!。箱でしか売ってくれないんだ!。」
と、言ったのです。

「でも!お兄ちゃん、おこづかい減らされたんだよ!。」
と、よっちゃんが言うと、ユキちゃんは、
「ラーメンも食べたいけど!。お小遣い減らされるのはいやだなあー!?。」
そう言うと、腕組みをしたのでした。
洗い物を終えた、よっちゃんが、
「何!。腕組みをしてんだかあー?!。」
というと、
「あっ!そうだ!。懐中電灯を返さなきゃあー!?。」
「忘れてた!。」と言うと、ポケットから出して、
よっちゃんに返したのでした。

「ヒロヒロちゃん!。よっちゃんに、懐中電灯返したからね!。」
と、ユキちゃんが言うと、
「うん!。」
「よしこ!。タンスの引き出しのいつものとこに返しといてくれな!。」
そうヒロヒロちゃんは、言ったのです。
「わかった!。」そう答えた、よっちゃんでした。
「じゃあユキちゃん!。行くかあー?!。」
そう言われたので腕組みを解いて、
「うん!行こう!。」と、ユキちゃんは言ったでした。

「あっ!。スコップを用意しなきゃあー?!。」
そう言うと、ヒロヒロちゃんは倉庫に行って、
スコップを、2本持って来たのです。
「はい、これ!。」そう言ってスコップを渡すと、ユキちゃんが、
「これ!。女の子のだよおー!?。」
そう言うと、
「だけど!。よしこのしか、ないからさあー!。」
と、ヒロヒロちゃんは言ったのです。

「赤いのかあー?!。かっこ悪いなあー?!。」
「でもしょうがないかあー!。」
そう言うと、仕方なさそうに、受け取ったのでした。
「あと!。入れ物だなあー?!。」
そう言ってしばらく考えると、
また倉庫にヒロヒロちゃんは入っていったのです。
ナイロンでできた、ふつう”ビク”といっている、
魚を釣った時入れておく、入れ物でした。
ひろげると長さが1mぐらいありました。

「”ビク”かあー!!。」
「ヒロヒロちゃん頭いいなあー?!。」
「これなら長いのでも入るからなあー!。」
そうユキちゃんが言うと、
「それほどのことでもないけど!。」
そう、うれしそうに言ったのです。すると、
「お兄ちゃん!!。タオル!。」
そう言って、よっちゃんが、2枚のタオルを持って来たのです。
さすが小さくても女の子です。気がついたのです。

「ありがとう!。」そうユキちゃんが言うと、
ヒロヒロちゃんは、「サンキュウ!。」と言って、
二人は、タオルを受け取ったのでした。
「じゃあこれで、忘れ物はないかな!?。」
そう言うと、ヒロヒロちゃんは歩き出したのです。
すぐあとをユキちゃんがついて行きました。
そしてヒロヒロちゃんは、うしろを振り向きながら、
「よしこ!。夕飯は、とろろ汁だぞおー!。」
と、言ったのでした。

ヒロヒロちゃんのうちから30分ぐらい歩くと、
みんなから”一休さん(山)”と、呼ばれている
山のふもとにたどり着いたのです。
高さがちょうど193mあったので、そう呼ばれていたのです。
頂上までの道も整備されていて、ハイキングコースもありました。
当然子供たちは、ハイキングコースではなく、
急な斜面を登って、
頂上まで行くのが、当たり前だと思っていたのです。

「きょうは、この辺から行ってみるか!。
と、ヒロヒロちゃんはうれしそうに言うと、
「行ってもいいけど!?。」
「ヒロヒロちゃん!。
山芋のありそうなとこを、登っていかなきゃあー?!。」
「わかる?!。」
そうユキちゃんに言われたヒロヒロちゃんは、・・・


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