僕らは探検隊 U (4)

おじさんはまたユキちゃんに訊ねました。
「靴はちゃんと、右と左と揃えて、履くようになったんだって?!。」
「うん!。最初面倒くさかったんだけど、
先生がちゃんと揃えないと怒るから!。」
「だいぶなれたよ!。」
そうユキちゃんが答えると、
「そうかあー!。だいぶなれたか!。」
そうニコニコしながら、おじさんが言ったのです。

「字を書くのは、右なんだって!?。」
おじさんがそう訊くと、
「うん!。」
「幼稚園のとき、右と左と両方やってみたんだけど!。」
「鉛筆は、右で持ったほうが書きやすかったんで、
今はもう、右でしか書かないよ!。」
ユキちゃんは、そう答えたのでした。

ユキちゃんは、幼稚園のときには、
靴を右、左、逆に履いてもぜんぜん気にしていませんでしたが、
小学校に入ってからは、先生に怒られるので直ったのです。
先週、ユキちゃんと、おじさんと、そんな会話をしたのでした。

「おばあちゃん!。あしたお昼ご飯を食べたら、
ヒロヒロちゃんちに行くからね!。」
おばあさんに言うと、
「約束したのかい?!。」
と、訊いたので、
「うん!。そんなとこだよ!。」
と、ユキちゃんは、答えたのでした。

「あした昼までは、シュンちゃんちと、遊ぶのかい?!。」
そうおばあさんが言うと、
「わからないけど!。たぶんね!。」
そう答えたのでした。

夕ご飯を食べ終わると、ユキちゃんはおじさんがくれた、
絵本を夢中で見たのです。
いろいろな自動車が描いてあり、その自動車の用途が、
子供にもわかりやすいことばで、書かれていました。
ユキちゃんは、すごく気に入っていたので、
寝るときにも枕元において寝たのでした。
お父さんか、お母さんが仕事から帰ってきて、
夕食を済ませた後は、お風呂に一緒に入るのが日課でした。

あるときに、おばあさんに訊いた事がありました。
「おばあちゃん!。なぜおばあちゃんは、
いつも最後にお風呂に入るの?!。」
そう訊くと、
「おばあちゃんは年寄りだから、一番最後に入るんだよ!。」
「最後に掃除も一緒にしちゃうからね!。」
「それでいいんだよ!。」
そう言うとニコニコしていました。

「へえー!。そうかあー!。」
「掃除もすれば、あした楽だからね!。」
「おばあちゃん!。頭いいなあ!。」
そう言うと、ユキちゃんは、変に納得したのでした。

ユキちゃんは、お風呂から出てパジャマに着替えると、
布団のところで、おじさんからもらった絵本を見ながら、
寝てしまうのでした。
朝が来て起きると、休みの日は、シュンちゃんちか、
ヒロちゃんちか、トコちゃんちに行くのです。
その道順で行くと、”そと”に誰かいれば、その子と遊ぶのでした。
シュンちゃんちに行くと、
「ヒロちゃんちに行ったよ!。」と言われたので、
ヒロちゃんちに行ったのです。

ヒロちゃんち家の近くで、シュンちゃんとヒロちゃんが、
”アリ”の巣穴を見つけていて、
一生懸命に、そこを掘っていたのでした。
「何やってるの?!。」
「いま!。アリの巣を探検しているんだ!。」
ヒロちゃんがそう言うと、
錆びた五寸釘で、アリの巣を掘っていたのでした。
「ユキちゃんもやる?!。」
シュンちゃんがそう言うと、
錆びた五寸釘を手渡したのでした。

「おもしろそうだね!。」
そう、ユキちゃんは言うと、シュンちゃんが渡してくれた、
錆びた五寸釘を使って、一生懸命に掘ったのでした。
穴はどんどん深くそして広がっていきました。
すると、卵が見つかったのです!。

「アリンドの卵だ!。」
ヒロちゃんがそう言うと、
「ホントだ!。アリンドの卵だ!。」
「アリンドの卵だ!。」
シュンちゃんも、ユキちゃんも、
ヒロちゃんと同じように、そう言いました。


戻る | |TOPへ | | 次へ 

      ブログ 夢計画実行委員会
       へもどうぞお寄りください。
(別ウインドウで表示します。)
     


|HOME TOPへ |


Copyright © 2007 taazann007, All rights reserved.