ブログ小説 僕らは探検隊 U (1)

橋を渡るとヒロヒロちゃんの家がありました。
ユキちゃんは、時々遊びに行っていました。
ユキちゃんは、1年生でしたが、ヒロヒロちゃんは3年生でした。
ヒロヒロちゃんの家の裏には、1mほどの水路がありました。
ヒロヒロちゃんの家のほうは空き地になっていましたが、
水路の向こう側は、水路と平行にに倉庫が建っていました。
水路のふちと、倉庫のあいだの、広いところは1mほどありましたが、
狭いところは、40センチほどしかありませんでした。

「ユキちゃん!。ここの水路を飛び越えられるか?!。」
ヒロヒロちゃんが訊きました。
「こんなところ簡単だよ!。」
ユキちゃんがそう言うと、
「じゃあ!。やってみせてよ!。」
ヒロヒロちゃんがそう言ったのです。
「オッケイ!。」
そう言うと、勢いをつけて飛び越えたのです。

ちょっと勢いをつけ過ぎて、倉庫の壁に手をついて、
その勢いを止めて停まったのでした。
「ちょっと勢いをつけ過ぎちゃったよ!。」
ユキちゃんは、そう笑いながら言ったのです。
それを聞いたヒロヒロちゃんは、
「そっちは広いから誰でもできるさ!。」
「こっちの狭いほうだよ!。」
そう言ったのでした。

「えっ!。そっちの狭いほう?!。」
「倉庫の壁に当たちゃうよう!。」
「そしたら水路に落っこちゃうよ!。」
そうユキちゃんが言うと、
「ユキちゃんじゃあ!。無理かもしれないなあ!。」
「1年だから!。」
そう言われたユキちゃんは、
「ヒロヒロちゃんは、3年だからできるさ!。」
「1年の時できた?!。」
そう訊くと、
「だってこの倉庫は、つい最近できたばかりだから!。」
「俺が1年の時はなかったからなあ!。」
「できたか、できないか、言えないよう!。」
そう答えたのでした。

「じゃあ!。そんなこと言わないでよ!。」
そうふくれっ面をして、ユキちゃんは、言ったのです。
そういわれたヒロヒロちゃんは、
「ちょっと待って!。」
と言うと、
家の横の倉庫から、長さが2m、幅が30センチ、厚みが3センチほどの、
木の板を持ってきたのでした。
その板を水路に渡すと、
「これなら渡れるだろ!。」
そう言ったのです。

ユキちゃんは、
「渡れるけど何するの?!」
不安そうにヒロヒロちゃんに訊いたのです。
「とにかく渡りなよ!。」
ヒロヒロちゃんは、うれしそうに言いました。
「うん!。」
そう言うと板を渡って、
倉庫のほうの40センチほどの幅のところに行ったのです。
その幅のところが、長さ4、5mほどありました。

「ユキちゃん!。」
「そこからこっちへは、簡単に飛べるだろう!?。」
そうヒロヒロちゃんが言ったので、
「うん!。簡単だよ!!。」
「こっちからじゃあ!!。」
ユキちゃんはそう言うと、
言ったとおりに簡単に水路を飛び越えたのでした。

「チョロイ!。チョロイ!。」
うれしそうに言いました。
するとヒロヒロちゃんが、
「でも今みたいに、勢いよく行ったらだめだよ!。」
「こっちから倉庫のほうに飛ぶには、
ピタッと、停まらなければね!。」
「見本を見せてやるよ!。」
と言ったのです。

そして、ヒロヒロちゃんの家のほうの水路のふちから、
40センチほどのところのコンクリートに赤いチョークで、
線を引いてから、”ヒョイ”っと倉庫がわに飛んだのでした。
「いい!?。こうやるんだよ!。」


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