明日のことは過去のこと 第三巻 第二章(5)

「本当にそれでよろしいのですか?!。」
「わたしとしては、大変助かります!。」
「ありがとうございます!。感謝いたします!!。」
そううれしそうに、笑顔で言ったのです。

するとハーンが、
「しかし条件があります!。」
「指令室勤務の者が、あなたの宇宙船へ訪問するのを、
許可していただきたいのです!。」
「もちろん仕事の邪魔はしないという条件ですが?!。」
そう言ったのです。

神はしばらく考えて、
「わかりました!。」
「しかし1つだけ条件があります!。」
「緊急脱出用宇宙船だけは、中を見れません!。」
「触れることも禁止します!。」
「もちろんセンサーが、働いていますが!?。」
「そして、来る前にあらかじめ連絡をくれるということで、
それでどうでしょうか?!。」
そうハーンに言ったのでした。

「ではその条件で合意しましょう!。」
ハーンがそう言うと、神とハーンはともに椅子から、立ち上がりました。
そしてお互い、お辞儀をしたのでした。
「よかったですね!。おめでとうございます!。」
レンゲは立ち上がり、そう言いました。
三人ともニコニコしていました。

「ではわたしはこれで失礼します!。」
「それから総料理長には直接言いにくいので、
ハーンから、それとなく言ってほしいことがあります!。」
そう神が言うと、
「えっ?!。何でしょう?!。」と、ハーンが訊きました。

「大変おいしかったのですが、
量が多くてコックに悪いと思い無理して食べたのです!。」
「ちょっと苦しかったのです!。」
「また今度、食事の招待をしていただけるのでしたら、
申し訳ないのですが、量は、半分で十分ですので!。」
「気分を害さない程度に伝えてほしいのです!。」
そう申し訳なさそうに神は、ハーンに言ったのでした。

「いやーあー!。あなたもそうでしたか?!。」
「わたしも、ちょっとどころじゃなく、大変苦しかったのです!。」
「量は、きょうの半分で十分です!。」
「今度、みんなで食事するときは、
わたしだけ、半分にしてもらおうと思っていたところでした!。」
「正直に話してくれて、よかったです!。」
「危うく!。わたしだけ半分の量になるところでした!。」
そうハーンが言うと、神と二人笑ったのでした。

その会話を聞いて、一緒になって笑ったレンゲでしたが、
「わたしには量が、ちょうどよかったのよね!。」
「そういえば、わたし!。デザートは別腹って言ったのよねえ!!。」
「じゃあ!。わたしって大食い?!。」
心の奥底でそう思ったのです。
すると神とハーンが一斉に、
「そんなことはないよ!。」そう言ったのでした。
きょとんとした表情のレンゲでした。

レンゲはまだ、意識してテレパシーわざを使っていたのですが、
ハーンと神は、無意識にテレパシーわざを使えたのでした。
「わたしたちとは違い、君たちはまだ若いから、
あれぐらい食べても問題ないはずです!。」
「わたしも、もっと若かった頃なら、問題なく食べたでしょう!。」
そうニコニコしながら、神が言いました。

「では、三日後にレンゲをそちらに伺わせますので、
よろしくお願いします!。」
そうハーンが言うと、
「こちらこそよろしくお願いします!。」
「レンゲ!。じゃあ三日後に、会いましょう!。」
「ほかの指令室勤務の方々に、よろしくお伝えください!。」
そう神が言いました。

するとハーンが急に、
「レンゲ!。神を送ってあげてください!。」
そう言われたレンゲはうれしそうに、
「はい!。では神を、宇宙船までお送りします!。」
「ではまいりましょう!。」そう言うと、神が、
「では失礼します!。ありがとうございました。」
と言い、レンゲとふたり、会議室をあとにしたのでした。

そしてふたりを乗せた宇宙船は、神の管理する宇宙船に戻ったのでした。
着いてから、神はレンゲの宇宙船を出ると、
「では三日後に、会いましょう!。」
と言い、会釈をしたのでした。
レンゲは入り口でお辞儀をして、
「では!。三日後を楽しみにしています!。」
笑みを浮かべそう言い終わると、操縦席に戻り、
神の宇宙船を出発したのでした。


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