明日のことは過去のこと 第三巻 第一章(8)

大きく口を開けて口を指差したのです。
それを見たニョライは、
「まさか笑いすぎて”あご”が外れたのでは?!。」
そう言うと、みんな笑うのをやめたのです。
「だいじょうぶ?!」そう言ってレンゲが駆け寄りました。

するとナアムは笑って、「うそっ!。」
と言ったのです。
「まったく、もうー!!。」とレンゲが言うと、
みんなは一斉に笑ったのでした。

「神!。失礼をお許しください!。」
「みんな兄弟同然に育ってきたもので!。」
そう神にハーンが言うと、
「いいえ!。いいんですよ!。」
「あなたが言ったように、笑ったほうが身体にいいから!。」
うれしそうに神はそう答えたのでした。

ナアムだけが、神の宇宙船へと行っていたのですが、
今までに指令室勤務の者で、長い間離れて生活したものはなく、
みんな初めての体験だったのです。
兄弟同然に育ってきた者同志、
ナアムも戻ってきたのがうれしくて、はしゃいだのでした。

「ところで!。この”食事の間”の名前ですが?!。」
「何か良い案はありますか?!。」
「この部屋は、いろいろ設定を変えれば会議室にもなるし、
懇談室にもなるので、食事という限定したもので捕らえないように!。」
そうハーンが言いました。
「これから”神”にいろいろお世話をかけるので、
”神の間”ではどうでしょうか?!。」
そうアミダーが言いました。

「それでは少しひねりがないと思います!。」
「たとえば!。”地球の間”とか、地球は青いので、”青の間”
とか言うのはどうでしょう?!。」
と、ミョウホーが言いました。

ナアムは気を利かせて、
「君たちふたりはどうだね?!。」
「何かいい案はありますか?!。」
そう新しく指令室勤務になった二人に訊いたのです。
「今思いつくものはありません!。」と、テンショウが言うと、
「わたしも、今思いつくものはありません!。」
「”神の間”も”地球の間”も”青の間”も
素敵な名前だと思います!。」
そう、アマテラスが言いました。

「そうだね!。確かにみんないい名前だ!。」
「ほかにはどうですか?!。」
ハーンがそう言うと、ニョライが、
「神との出会いがありました。そしてそれがこれからも、
長く続くことを願い、”友好の間”というのはどうでしょう!。」
そう言うと、
「いい名前だわ!。さすがわたしが、推薦したことはあるわ!。」
と、レンゲが言ったのです。するとすぐにナアムが、
「推薦なんてしてないけど!。」
「ただ!。わたしよりニョライのほうがいいっては、言ったけど!。」
そう笑いながら言ったのです。

「まったく!。お前たちは”きょうだい(兄妹)”のようだなあー!?。」
そう笑いながら、ハーンが言ったのです。
そして全員が笑ったのでした。
「ほかにあるかね?!」そうハーンが言うと、
全員から「ありません!。」という返事が返ってきたのでした。

「では多数決で決めることにしよう!。」
「では最初に!。”神の間”がいいと思うものは?!。」
と言ったのですが誰からも返事がありませんでした。
「つぎに!。”地球の間”がいいと思うものは?!。」
やはり誰からも返事はありませんでした。
「ではつぎに!。”青の間”がいいと思うものは?!。」
ここでも誰からの返事もありませんでした。

「では!。”友好の間”がいいと思うものは?!。」
全員が、「はい!。」と返事をしたのでした。
「全員一致で!。この部屋の名前を、”友好の間”に決定します!。」
とハーンが言うと、全員が立ち上がり拍手をしたのでした。
みんなうれしそうでした。

拍手の音の中、ハーンが言いました。
「みんな聞いてくれ!。」そう言うと、
みんな拍手をするのをやめたのでした。
「今回、よい名前をつけてくれたニョライには、
特別休暇を2日与えます!。」
ハーンがそう言うと、
「船団長!。ニョライを推薦したわたしには?!。」
と、レンゲが言ったのです。

ハーンは、困った顔を一瞬しましたが、
神のほうを見ると、指を1本立てていたので、
「ではしょうがないなあー!。」
と言うと、笑いながら、
「ニョライを推薦してくれたレンゲには、
特別休暇を半日と思ったのですが!?。」


戻る | |TOPへ | | 次へ 

(別ウインドウで表示しています。)
     


|HOME TOPへ |


Copyright © 2007 taazann007, All rights reserved.