明日のことは過去のこと 第三巻 第一章(4)

ナアムは、3時間ほどして、医療器械の治療技術の練習が済むと、
「では!。船団長に3日後に医療器械の製造の進み具合を、
神が見に行くことを伝えておきますから!。」
「ではきょうはこれで失礼します!。」
そう言ってお辞儀をすると、
「では船団長によろしく伝えてください!。」
神はそう言って、同じようにお辞儀をしました。
ナアムは自分の乗ってきた宇宙船に入ると、
船団の母船に向かって発進したのです。

ナアムはそれから毎日3時間ほど、
医療器械の治療技術の練習に来たのです。
ナアムは神の宇宙船に行く前には必ず、
メッセージを送り、神の都合を訊いたのでした。

約束の3日目が来ました。
ナアムからの連絡があったのです。それによると、
「今から2時間ほどしたら、伺いたいと思いますがよろしいでしょうか?!。」
という、問い合わせに神は、
「もちろんかまいません!。」と言う返事をすると、
「ありがとうございます!。」「では後ほど!。」
と言う返事が返ってきました。
2時間後、神はいつもどおりに、
宇宙船の出入り口まで、迎えに出たのです。

ナアムの宇宙船からは、ナアムと、レンゲが出てきたのです。
ナアムは、神に向かって、
「きょうもよろしくお願いします!。」
そう言うと、「こちらこそ!。」と、神が言ったのです。

「ご無沙汰しています!。」
そう言って、お辞儀をしたレンゲでした。
「こちらこそ!。お元気ですか?!。」
そう神はレンゲに言いました。
「無理を言いまして、申しわけありませんでした!。」
「きょうちょうど、休みだったもので!。」
そうレンゲが遠慮がちに言うと、
「ここに来ても、何もありませんけど!。」
神はそう言うと、微笑んだのでした。

「あなた方の母船よりだいぶ狭いですけど!。」
「ご案内しましょう!。」
そう神は言うと、レンゲを、以前にハーンやナアムを、
案内したように、神が管理する宇宙船の中を案内したのでした。

「船団長!。神のいる宇宙船に行ってみたいのですが、
許可していただけないでしょうか?!。」
「神が許可してくれた場合の話しですが?!。」
レンゲはそうハーンに訊くと、
「神が許可すれば!。わたしはかまわないが!?。」
と、船団長のハーンの許可も得ていたのです。

レンゲは、ナアムが神の宇宙船に向かうのを聞いて、
休みだったので急きょ、ナアムから神に連絡をしてもらい、
許可を得て一緒にナアムの宇宙船に乗ってきたのでした。

神がレンゲを案内している間、ナアムはいつものように医療器械で、
治療技術の練習をしていたのでした。
「この宇宙船もかなりいろいろな部品が古くなっているので、
最近新しい部品に交換しようと考えています!。」
「その交換部品の設計を、最近やり始めています!。」
「ナアムも、高度な治療技術を身につけたので、
わたしも一安心したところですので!。」
神はそうレンゲに話したのです。

「おひとりですべての管理をして、お忙しいのに?!。」
「もし私にできることがあったら言ってください!。」
「ただし!。休みのときですけど!。」
そうレンゲがうれしそうに言うと、
「ありがとう!。」
「じゃあ!。困ったときは助けてもらいます!。」
「設計の訓練も受けているのですね!?。」
神はそう言いました。するとレンゲが、

「はい!。わたしが乗っている小型宇宙船は、
私自身が設計したものです!。」
「指令室勤務の者の、使用している宇宙船は、
すべて使用している者が、設計したものです!。」
そうニコニコしながら言ったのでした。

それを聞いた神は、
「それは心強い!。」
「わたしがより性能のよい、長持ちする部品を設計してるので、
あなたには、部品を小型化する設計をお願いしたいですね!。」
「もちろん!。ハーンに、お願いするむねのことわりは入れますが?!。」
「協力してくれますか?!。」
と、言いました。レンゲは、
「もちろん喜んで!。」
そううれしそうに、言ったのです。

神は、ハーンに食事の招待を受けていたので、
そのときに、誰か設計を手伝ってもらえるものがいないか、
交渉するつもりだったのです。


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