明日のことは過去のこと 第二巻 第二章(3)

ナアムがそう言うと、
「やはりそうですか?!」
「医療器械の特殊治療の面では、
神たち種族より少し遅れているのかもしれません!。」
「では、こちらの会議室に戻ってきてくれませんか?!。」
ハーンがそう言いました。

「わかりました!。」
「しかし、後片付けをしてから戻りたいので、
少し時間がかかりますけどよいでしょうか?。」
ナアムがハーンに訊きました。
「もちろんです!。」「では、待っていますので!。」
そう言うと、ハーンは電話を切ったのです。

ナアムは、さっそく休憩室にいる神のところに行き、
電話の内容を話し、後片付けが終わるまでの時間
休憩室にいてくれるようお願いしたのです。
「何かお手伝いすることはありませんか?。」
神がそう訊くと、
「いいえ、私一人でできますので、ここでお待ちください。」
そう言って、お辞儀をしてすぐに医療器械のところに戻ったのです。
地球時間で30分ほどすると、ナアムが戻ってきました。

「お待たせしました!。」
「では、さっそくで申しわけありませんが、
会議室のほうに一緒に行っていただきたいと思います!。」
そうナアムが言うと、二人で会議室に戻ったのです。

医療器械の部屋を出るとすぐに、
入り口に立っている警備員にナアムが、
”今医療器械の部屋を出たから”と、指令室に連絡するように指示したのでした。
警備員は、指令室のほうに向かって歩いていく二人を見ながら、
指令室に連絡を入れたのでした。

会議室では、ハーンが椅子に座って待っていました。
二人が部屋に入ってくるとすぐに立ち上がりました。
「ご苦労様でした!。」そういって会釈をしてから、
「神よ!、あなたは最初に、われわれにとっての最新の医療器械を見て、
すぐに改善するところがあることに気づかれたのに、
なぜすぐに言ってくれなかったのですか?!。」
そうハーンは神に訊きました。

「専任者を決めると聞いていたのでその方に直接話して、
その方が治療の試しをすればすぐに理解すると思ったので、
あえて言いませんでした!。」
「実際に試して見なければ、すぐに指摘されたことが、
本当に適切なことか、理解しにくいこともありますから?!。」
神はそう答えました。

「そうでしたか!。確かにそうです!頭では理解しても、
実際やってみなければ本当に適切な指摘かわからないことがあります!。」
「体験学習とでも言うのでしょうか?!。」
「特に機械などの操作は、性能がよくても使いにくいものもありますからね!。」
「性能がよくて、しかも使いやすいものが一番よいに決まってます!。」
ハーンは笑いながら言いました。

「一度ナアムに、私が管理している宇宙船の医療器械を見に来て、
操作して体験してほしいと思います!。」
「そうすれば、どのように改良したら良いのか、
具体的に理解できると思いますが、いかがなものでしょう!。」
神はそういって微笑んだのでした。

「そうですね!。生命にかかわることなので、
慎重に対応しなければなりません!。」
「ナアムが専任者なのですから、
専任者が一番使いやすくしかもできるだけ短い時間で治療ができる
医療器械に改良しなければなりません!。」

「ではナアムを、医療器械の改良のための目的で、
あなたの宇宙船に行くことを許可します!。」
「ナアム!。ではそういうことなので、神の宇宙船に行き
より良い改良方法をみつけてきてくれたまえ!。」
「何か、特別に必要とするものはありますか?!」
そうハーンが言うと、・・・


戻る | |TOPへ | | 次へ 

(別ウインドウで表示しています。)
     


|HOME TOPへ |


Copyright © 2007 taazann007, All rights reserved.