明日のことは過去のこと 第二巻 第一章(7)

そうナアムに言われた神は、
「わかりました!。規定に従いましょう!。」
そう言うと神は、受付のすぐ横にある身体検査室に入りました。
ナアムも一緒に入りました。

「あなたが大事そうに持っているものは何ですか?!。」
「これですか!?。」
「これは地球で取れたくだものです!。」
「お土産として持ってきたものです。」
「私の手元には、これしか数がありませんでしたので、少ないのですが、
皆さんで、少しづつでも味わっていただきたいと思って、持ってきました!。」

「もしよければ、部下に言って船長室まで届けさせておきますが、
どうでしょうか?!。」
「そうですね!。」
「では、そうしてもらえますか?!。」
「お願いします!。」
神はそう言うと、お辞儀をしました。

ナアムは携帯電話のようなものを取り出し、連絡をしました。
すぐに部下と思われる者が来て、かごを受けとると、
すぐに会釈をして、検査室から出て行きました。

検査は簡単でした。
「そこのベッドの上に、上を向いて横になっていただければよいのです。」
と、ナアムは言いました。
神が、ベッドの上に仰向けに横になると、頭のほうの壁が開きました。
その中は、トンネルのようになっていました。
ベッドはゆっくりその中に入っていきました。
そして、トンネルの中は明かりがついて、
ベッド全体がその中に入ったと思ったら、
すぐにゆっくりとバックして元の位置に戻りました。

「ご協力ありがとうございました。」
「検査は終了しましたので、これからは、中をご案内できます!。」
ナアムが笑みを浮かべて言いました。
「では内部を見せてもらいましょう!。」
神はベッドから起き上がりナアムのそばに行くと、そう言いました。

ナアムはこの医療室の細部まで丁寧に神に説明しました。
医療室と言うより大きな病院でした。
かなりの大きさなので、見て回るのにかなりの時間を要しました。
神が地球の管理者としてくる前に習得した、
神の生まれた母星の医療水準と、ほとんど変わりのないレベルでした。

「あなたはとても医療に詳しいのですが、
あなたの生まれた星で勉強して、習得したのですか?!。」
と、神はナアムに訊きました。

「はい!。われわれ宇宙船に任務するものは、
すべての者が医療の資格を持っています。」
「通常は、医療資格2級を取得します。」
「ただ船団の幹部になる者は、1級を取得しなければなれません!。」
「遺伝子レベルでの治療は、1級を取得していなければ許可されません!。」
ナアムは、そう答えました。

「それは、われわれと同じですね!。」
「遺伝子レベルでの治療は、大変な危険を伴いますから!。」
そう言うと神は、少し安心しました。
医療基準に不安を持っていたからです!。
「では遺伝子レベルの治療ができる器械をお見せしましょう!。」
その医療器械の入り口には、左右に2人警備員が立っていました。
ナアムの顔を見ると会釈したのです。
二人が器械の入り口のところに立つと左右にドアが開きました。

そこは部屋になっていました。
中に入るとナアムが言いました。
「ここで服を身に着けなければなりません。」
現在の宇宙服のようなものを身に着けたのでした。

身に着けて次の部屋に入ると、ナアムが言いました。
「この部屋の中全体を除菌しますので、少しそのままでお待ちください!。」
「青いランプが点灯したら除菌が終了したことになります!。」
すぐに青いランプが点滅し始めました。
しばらくすると、点滅が終わり、青いランプが点灯した状態になりました。


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