目次 |
まえがき |
1 子供にとっての紀元2600年とは―1940年
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「広っぱ」の子どもたち、紙芝居、年少者の庇護、子どもの喧嘩と親、「正義の戦争」、3年生の作文、戦線の拡大、膨大な軍事費、国民精神総動員、「国民学校制」、紀元2600年奉祝祭の行事、2年生の作文、神としての天皇 |
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2 子どもたちは歌でも「八紘一宇」を学ばされていた
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「聖戦」、六年生の作文、情報の統制管理、「八紘一宇の理想」、「愛国行進曲」、「万世一系の天皇」、「八紘一宇」、少国民の錬成、戦争のための国民造り、「国民学校の歌」、ひたすら感謝を、「教育ニ関スル勅語」、「青少年学徒ニ賜ハリタル勅語」 |
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3 国民学校が発足したが、気がついたら物が消えていた―1941年
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飴から煎餅へ、菓子類が消えて、「ぜいたくするな」、学校で販売された運動靴、「皇国の道」、庶民の理解、「国民学校」という名称、「小学校」は不適当、ランドセル・運動靴、教科書の名称と教科の構成、各教科の眼目、天皇絶対・国体信仰主義 |
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4 国民学校になってから、歩き方にまでやかましい注文がつけられた
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剣道・柔道と薙刀、「正常歩」、吹きさらしの運動場で、「一億一心」、「前へならえ」、集団登校、大日本青少年団、通り過ぎる教師への挨拶も、奉安殿前の最敬礼、校舎・校庭の掃除、少年団の閲団式、道路掃除・夜廻り・・・ |
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5 朝礼も儀式も、みんな天皇をおそれかしこむ躾であった
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毎朝の朝礼、四つの儀式、教師は本気だったのか、配りものの記憶 |
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6 12月8日、またしても新しい戦争始められた
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午前7時の臨時ニュース、わたしの作文、添削の前後、そのときが来た・・・、士官になりさえすれば、少年軍事愛国小説、「死ねば年金も出るし・・・」、「大東亜戦争」と真珠湾攻撃、「特別攻撃隊」、九人の「軍神」、「戦陣訓」、新聞小説「海軍」、殴るのは「錬成」 |
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7 最後のキャラメルとボールが配給された―1942年
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「大詔奉戴日」、日本少国民文化協会、児童文化関係者の過誤、大東亜戦果学習絵図、キャラメルの配給、学芸会のだしもの、東京初空襲、司令部はパニック状態、あっけにとられて、避難訓練、ゴムまりの配給、ミッドウェー海戦の敗北、「空の軍神」、ガダルカナル島の撤退、「欲しがりません・・・」 |
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8 「撃ちて止やまむ」と錬成はエスカレートした―1943年
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米英系音楽の禁止、「撃ちて止やまむ」「国内総力戦態勢強化」、軍隊の慣習が学校へ、学芸会の芝居、山本五十六の戦死、六年生の手紙、アッツ島の全滅、ブロマイドの販売、闇・買出し、経済警察の取締り、すべり台の撤去、駄菓子屋の芋飴、「反戦反軍不穏言辞 |
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9 都市の子どもたちは勇んで疎開した―1944年
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適中する危惧、中学校の入学考査、口頭試問、「敗け戦」、建物疎開・縁故疎開、六年生の作文、集団疎開、相互監視のもとで、食料の調達、グアム・テニヤンの玉砕、B29来襲と特攻隊 |
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10 教科書に墨を塗り、鬼畜アメリカからチョコレートをもらう―1945年
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神社参拝・拝詞奏上、松根油、学校教育の破産、沖縄戦、病気見舞の文章、竹槍訓練、軍人勅諭まで・・・、国民義勇隊、原爆投下、終戦、「少国民の皆さんへ」陽気な「鬼畜」、青空教室、墨塗り教科書、初体験に興奮 |
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11 戦後の歴史をはじきとばして戦前に直結できるのか
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晴の場・褻の場、広っぱの人気者、大日本青少年団の役割、奪われた読書の楽しみ、神がかり、金も物も人も不足、人間地雷、大人たちの責任、40年が過ぎて・・・、エリートの養成、否定される戦後教育 |
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