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自費出版・共同出版・企画出版本の内容紹介
  

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『シベリア捕虜の追憶』
著者 田中愛三
発行者 田中愛三
 広島県安芸郡海田町西浜2−27(発行当時)
発行日 昭和63年9月
印刷所 株式会社 西日本逓信
 安芸郡府中町本町4−9−14(発行当時)
 TEL082−281−2138(発行当時)
非売品
87頁
目次
自分の行動年表
図版
引揚げ証明書
復員証明書
一.転進
二.終戦
三.捕虜部隊
四.シベリア進駐
五.第十三捕虜収容所(アレキサンドロフカ)
六.捕虜病院入院
七.第2回目の収容所
八、病院再入院
九.アレキサンドルフカ収容所に復帰
十.ダモイ基地からナホトカ港へ
十一.帰り船、舞鶴上陸、帰還列車
索引
あとがき
私の内容紹介
広島県にお住まいの田中さんが、御自身の青春の証として、そして異国の地で亡くなった戦友の冥福を祈念する意味で御自身の戦争体験を記したものです。当初の予定から十何年の月日が流れてようやくまとめられたものです。

昭和20年8月1日付で陸軍軍属から陸軍建技准尉となった田中さんは、満州駐留の満第815部隊に所属していましたが、8月9日のソ連の宣戦布告に伴い妻を疎開させて戦いの準備をしました。8月13日出発転進の命令が出て転進を開始しました。そして転進途中で終戦となり、自分達はどうなるのだと考えているうちにソ連の捕虜となり、シベリアへ移送させられました。そこから多くの日本兵が経験した地獄の抑留生活を送ることになります。その間のことを図を交え、かなり詳しく述べています。田中さんは元々建築の技師だったため、その技能を認められて穀物倉庫新築の仕事を任せられたりします。そのあたりのことも詳しく述べられています。そして盲腸炎になり、病院へ入院となったことなども意外と知られていない病院の様子ともども述べています。

田中さんの文章は、小説と違い淡々と出来事を記していながら暗さがないため、それがかえって読みやすくしていると思います。私も読み始めてから一気に読了しました。

ただ、田中さんは建築に詳しい将校だったので、一般兵とは違い少し待遇はよかったのではないでしょうか。それは盲腸炎になった時のソ連側の対応などに表れているような感じを受けました。でもこれは私の感じ方であって、実際はそんなことはなかったかもしれません。どうしてもシベリア抑留体験記というと、苛酷な労働、食糧不足による栄養失調、ソ連側の厳しい対応などが頭に浮かび、その感覚で読んでしまうということが多くなってしまって、その体験の様子が書かれた方の書き方によって少し違うと待遇がよかったとか楽だったとか感じてしまうのかもしれません。

当時の過酷な状況を知らないで文章だけから判断していますので、もし私の感じ方が間違っているようでしたらお許しください。

87ページの中に実に様々な出来事や考えが網羅されていると思いました。田中さん自身のこと以外も戦友のことなどを述べたりと本当に貴重な記録です。

2年数ヶ月にも及ぶ長い抑留生活お疲れ様でした。その貴重な体験を記録に残されたことは、大変意義深いものだと思います。多くの方に読んでいただければと祈念しております。そしてシベリアで帰国の願い空しく異国の地に眠った方たちの御冥福をお祈りいたします。
注意
1.
こちらは広島県広島市にお住まいの河島様よりご寄贈いただいたものです。
田中さんが捕虜の記録を残さんとして、十何年かけてまとめ自費出版したものです。それをお孫さんの河島さんがぜひ私に呼んでいただき、紹介をお願いいたしますということからお送りいただいたものです。入手は難しい貴重なものです。河島様有難うございました。
   
2.
こちらの本は、自費出版のためお求めはできません。御了承ください。

3.
私の内容紹介は、管理人が記載しております。文責は管理人にあります。

4.

本の内容紹介で本の表紙を掲載しておりますが、これは私が皆様に情報提供する場合に、少しでも詳しく知っていただくために私の所蔵しております本の表紙から写しております。本来なら全ての発行者及び著者の方に許可を頂かなければいけないと思いますが、出来る限り本の詳しい情報をお伝えしたいという私の考えから現在のところ許可を頂かずに掲載をしております。但し、本の発行所・発行者・編集者・著者・印刷所・発行年月・ページ数・表紙題字揮毫者・イラスト作者等その本に関してわかる限りのデーターを掲載するように注意しております。本の表紙写真のみの掲載はしておりません。
もし、著作権等の問題で表紙写真の掲載は不可の作品がございましたら、ご連絡いただければ対応いたします。
自費出版・地方団体及び地方公共団体発行の本のため、通常情報をなかなか得られない事が多いので、どんなものであるかを視覚的にもお伝えしたいと私は考えております。関係者様各位のご了解・ご協力をいただければ幸いです。

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