今年度の総会と大会は下記の日程で開催します。
昨年、本会顧問の中村羊一郎氏が『イルカと日本人』を刊行されました。中村氏が長らく暖めてこられたテーマであり、満を持して出された御著書です。本著は新聞各紙でも取り上げられ注目されています。本大会では、中村氏にこのイルカの民俗について心おきなく熱弁をふるっていただこうと思います。
また、研究発表は井上卓哉氏が伊勢志摩地方の富士講について行います。
多くの会員のご出席、一般の皆様のご来場をお待ち申し上げております。
1 日 時 平成29年5月14日(日) 13:30~17:00
2 会 場 静岡県立中央図書館 3階 中会議室
静岡市駿河区谷田53-1/TEL 054-262-1242(代)
»施設詳細
交通アクセス <電車> JR東海道本線 草薙駅下車 徒歩約25分
静鉄電車 県立美術館前駅下車 徒歩15分
<静鉄バス> JR草薙駅 「草薙瀬名新田線」県立美術館下車
<車で> 駐車場 P1もしくはP3をご利用ください。
※なお、当日は県立美術館にて国立カイロ博物館所蔵「黄金のファラオと大ピラミッド展」を開催中です(4/9〜6/25)。
そのため、駐車場の大渋滞が見込まれます。公共交通機関のご利用をお勧めします。
3 日 程 総会 13:30〜14:00
大会 14:10〜17:00(一般公開)
4 講 演 元静岡産業大学教授 中村羊一郎氏
「イルカと日本人 追い込み漁の歴史と民俗」
5 研究発表 井上 卓哉氏
「伊勢志摩地方における村山修験と富士講の展開」
6 参 加 費 会員・一般とも500円
(年会費4000円も受け付けております。)
講演要旨 「イルカと日本人 追い込み漁の歴史と民俗」 中村羊一郎
季節を定めて寄り来るイルカの大群を、村をあげて入り江に追い込んで捕獲する。かつて日本全国で行われていたイルカ追い込み漁の実態と歴史を、現地調査と資料を駆使して初めて体系的に分析し、追い込み漁批判に対して客観的な事実を提示する。また、イルカ食を通じて、伝統食のありようにも鋭く切り込む。
日本人はイルカを「魚」として食べてきた。その歴史と民俗は、文化の多様性の表出だといえよう。
研究発表要旨 「伊勢志摩地方における村山修験と富士講の展開」 井上卓哉
平安時代末の修験者、末代を祖とし、明治初期まで村山興法寺(現村山浅間神社・富士宮市)を拠点として活発に活動した村山の修験者たちは、東海から関西方面の各地を檀廻して富士山に対する信仰を広め、富士参詣を勧めた。その結果、当地で地域の人々により構成される富士講が組織され、地元での様々な信仰行事が実施されるとともに、定期的な富士山への参詣がおこなわれるようになった。
明治時代に入り、新政府の神道化政策や修験道の禁止などにより村山修験の活動が衰退しても、檀廻先では講組織や行事、富士山への参詣を継続し続けた場所があり、特に伊勢志摩地方では、現在でも各種行事が実施されている場所や、行事自体が途絶えてしまったものの、講組織に関わる文書や資料が残されている場所がある。
本報告では、報告者の近年の調査成果を元に、村山修験をルーツとする伊勢志摩地方の富士山信仰を概観するとともに、近年まで富士講が残されていた三重県志摩市浜島町南張の事例から、その活動内容や変容の姿を報告したい。