ブログ小説 妙なこと 第七話(2)

「えっ?!。」
「化かされた??!。」と、とっさに健介は言ったのです。
「そうだよ!。」
「時々ある事だって、うちのお父さんが言ってた!。」
「人を化かして、喜んでるんだってさ!。」
「”お前ら、とっ捕まえてやるぞ!。”って、
本気で言ってやれば、寄り付かないってさ!。」
そう修二は言うと、さっそく、
「お前らふざけやがって、
かならず、とっ捕まえてやるぞ!。」と、言ったのでした。

それを聞いた健介は、
「ふざけやがって、必ず、とっ捕まえてやるぞ!。」
と、同じように、言ったのです。
ふたりは顔を見合わせ、ニコッと笑ったのでした。
なぜか気持ちよかったのです。
「ああー!。せいせいした!!。」
と、思わず健介が言ったのです。
何か取り付いたものが、消え失せたようでした。

「お前のおじさん、俺に一度もそんなこと言ってなかったぞ!。」
と、健介が言うと、
「そうなった時に、言わないとだめだって言ってたよ!。」
「”体験しないと、ほんとに化かされたって自覚しないから!。”
って、うちのお父さんが言ってたんだ!。」
「健介!。わかったろう!。」
「化かされたってことが!。」
と、修二に言われた健介は、
「うん!。化かされたって、実感したよ!。」
と、まじめな顔で答えたのでした。

修二と健介が見た映像をそのまま再現できればいいのですが、
残念ながら今の科学では無理なのです。
ヤツラに加担して騙した人も、
本人に、自覚がある人と、ない人がいるのです。
いずれにしても、残念ですが、証拠はありません!。
そして、「とっ捕まえてやるぞ!。」と言ったために、
テレパシーの能力や、他人の思考を読み取る能力、その他の超能力が、
消え失せてしまっても、当委員会は一切関知しません!。
ご了承ください!。


銀座の松坂屋を出ると、
「こんなことが!?。あるんだなあー?!。」
と、健介が言うと、
「ああ!。いつ起こるかわからないんだけど!?。」
「本当にあることなんだ!。」
と、修二は言ったのです。
「へえ!?。お前んとこのおじさん!。
いろいろ、不思議な体験してるんだなあ?!。」
「それであみだしたんだ!?。」
と、健介が言ったのでした。

「うん!。もしかすると、すごい技かもしれないなあ?!。」
「でも少しずっこけちゃう、駄じゃれ好きなおじさんだけど!。」
と、笑って修二が言ったのです。
「確かに、駄じゃれ好きだけどなあー!。」
「今まで、勘違いしたなって思ったことも、
もしかすると、ヤツラの仕業かなあー?!。」
と、健介が言うと、
「化かされたのと、勘違いとは違うんじゃないの?!。」
と、笑って修二が答えたのでした。

「そーかなあー?!。」
「なんか、同じようなことだと思うけど?!。」
と、納得できない様子の健介でした。
ふたりは、地下鉄の駅の入り口に向ったのでした。
歩きながら修二と健介は、話したのです。
「でもなんか、化かされているような、気がするよおー?!。」
と、まだ納得しない様子の健介でした。
そんなヤツラの存在を知ったので、よっぽど頭にきたのでしょう!。
すべてがそうだと、思い始めたのでした。

修二は、「困ったもんだなあ?!。」と、言ったのです。
どうして健介に、その違いをわからせたらいいのか、
修二にはわかりませんでした。
きょうは土曜日でしたが、あいにく修二の父の義雄は、
出張でいなかったのです。
1週間の出張の予定でした。
修二は、「健介に教えなければよかったなあー!。」
と、つくづくそう思ったのです。

「UFOはどうなんだよー?!。」
「あれも、人を化かして喜んでいるヤツラのしわざかあー?。」
と、健介が言ったのです。
困った修二は、
「お前そんなに興味あるんだったら、
研究して俺に教えてくれよ!。」
「俺は別に興味ないし、よくわからないから!?。」
と、健介に言ったのでした。


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