ブログ小説 妙なこと 第十四話(12)

「病室に着くと島田のおばさんのあとに!?」
「すぐお父さんが入って行くと、おばあさんのほうから!?」
「”義雄ちゃん!?よく来てくれたねえー!?”」
「と言ったんだよー!??」
「ところがその時のおばあさんの姿を見て、びっくりしたんだあー!??」
と義雄が言うと、
「何?!どうしたのー??!」
と修二が言ったのです。

「それが、以前のおばあさんの姿とまるで違っていたんだよー!?」
「痩せちゃって、半分ぐらいの大きさになっていたんだあー!!?」
「それで思わずお父さんは!?」
「おばあさんですよねー??!と言ってから!?」
「ご無沙汰しています!と言ったんだよー!?」
「そうしたらすぐ島田のおばさんが!?」
「”痩せちゃったからびっくりしたんだよねえー!?”」
「と言ったんだ!!?」
そう言うとまた義雄は、コーヒーを一口飲んだのでした。

「お父さんがあまりにもびっくりして答えないと静岡のおばさんが!?」
「これ食べて元気つけてねっ!!?って言って!?」
「病院へ来る途中で買った果物を差し出したんだ!!?」
「おばあさんが”ありがとう!”と言ったんだよー!?」
「あまり長居しても病気に障(さわ)るからって言って!?」
「お父さんと静岡のおばさんは病室から出てきたんだよー!??」
「少し待っていると島田のおばさんが出て来て!?」
「”おばあさんには送って行くからって言ってきたから!?”」
「そう言うとエレベーターを降りて三人で駐車場まで来たんだ!!?」
「そこで、おばあさんはもう時間の問題だと!?」
「先生に言われたって言うんだよー!?すると静岡のおばさんが!?」
「やっぱりねえー!?あれじゃあー!??」
「長いことないずらあー!?」(静岡弁らしいです!)
「と言ったんだけどさあー!?」
「お父さんも死ぬ前に会えたからよかったと思ったんだよー!??」
と言い終わると、残っているコーヒーを飲んだ義雄でした。

「お父さん!?おかわりするー!??」
と美加が言うと、
「やめとくよー!?これ以上飲むと胃が悪くなるから!?」
と義雄は言うと、エクレアを一口食べたのでした。
すると美津子が洗い物を終えて居間に来たのです。

「お父さんどこまで話したのー!??」
「それとも、全部話し終えちゃったの??!」
と言うと、コタツに入った美津子でした。
「お母さんコーヒーそれとも紅茶?!」
とすぐに美加が言うと、
「じゃあー!?紅茶をもらおうかなあー!??」
と美津子が言ったのです。

「まだ途中だよー!?」
「お母さんお疲れさん!!?」
と義雄が言ったのでした。
すぐに修二が、
「お母さん肩でも揉(も)みましょうかねえー!??」
「疲れたでしょうから!?」
と言うと、
「あんたの魂胆(こんたん)はわかってるんだから!?」
「残ってるエクレアを欲しいんでしょー!?」
と笑いながら美津子が言ったのでした。

「見え見えよねえー!?」
「お母さん!?やってもらえばあー!?」
「せっかく修二がそう言ってくれてるんだからさあー!??」
と美加が言うと、
修二は立ち上がり美津子の後ろにまわると、
肩を揉み始めたのでした。

揉み始めしばらくすると、
「あした雨にならなければいいんだけどねえー!??」
とうれしそうに美津子が言ったのでした。
修二は美津子の肩を揉みながら、
「お父さん続きを話してよー!??」
と言ったのです。

「じゃあー!?話すかあー!??」
と義雄が言うと、
「ちょっと待ってえー!?」
と美加は言うと、
エクレアを載せた皿と紅茶を入れたティーカップを、
美津子の前に置いたのでした。
そして美加は、
「いいわよー!?お父さん!?」
と言ったのです。

「帰りの車の中で!?」
「一月(ひとつき)持つかどうかって先生に言われたんで!?」
「来てもらったのよー!?」
「と島田のおばさんが言ったんだ!!?」
「太っていた人があれだけ痩せれば体力的に持たないわよねえー!?」
「半分だもんねっ!年だからしょうがないって言えばそうだけどー!?」
「と静岡のおばさんが言ったあと!?お父さんが!?」
「何か容態が急変したら連絡ちょうだい!と言うと!?」
「何度も足を運ばしちゃあー!?悪いから!?」
「遠いいし、葬式の連絡はするから!?」
「お通夜はいいわよー!?」
「とおばさんは言ったんだったなあー!?」
「それから六合の駅まで送ってくれたんだ!?」
「それから電車で静岡まで行き!?」
「静岡のおばさんが寄ってって、そう言ったんだけど!?」
「駅で別れたんだよー!?そして新幹線で東京に戻って来たんだあー!?」
「お母さん!?それから一ヶ月経(た)たなかったなあー!??」
と義雄が言ったのでした。

「そうですねえー!?確か3週間ぐらいでしたよっ!?」
「静岡のおばさんから電話があったのは!??」
と美津子が言ったのです。
「お父さんは、てっきり亡くなった電話かと思ったんで!?」
「電話口で、何時ごろ亡くなった!?」
「そう聞いたら!?おばさんが!?」
「奇跡が起きて元気になって!?」
「以前入っていた老人養護施設に戻ったって連絡だったんだよー!??」
「嘘だろー??って思わずお父さんは言ったんだ!!?」
「そしてその次の日曜日に島田のおばあさんが入っている!?」
「老人養護施設に島田のおばさんの案内で行ったんだよー!?」
「そうして会ったら!?びっくり!!?」
「前と同じ体型と顔かたちに戻っていたんだ!!?」
「病院の先生が”こんな症例見たことないって!!”」
「”奇跡だって”言ったそうなんだ!!?」
そう言うと義雄は、
残っているエクレアを、いっぺんに口の中に入れたのでした。

「へえー!?そんなことがあったんだあー!??」
「これで話は終わり??!」
と修二が言うと、
「ああー!?終わりだ!!?」
「さーて風呂に入るかあー!?」
と義雄が言ったのです。
「じゃあー!?肩揉みも終わりー!?」
「ごっつあんです!!?」
と修二は言うと、菓子折りの中からエクレアを取り出し、
うれしそうに口に放り込んだのでした。

これで、お。し。ま。い。

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