ブログ小説 妙なこと 第十三話(2)

「もしもし!?」
と美津子が言うと、
「こんばんはー!?」
「名古屋の山本です!?」
と幸治が言ったのです。

「あー!?お父さんの従兄弟(いとこ)の方ですねっ!!?」
と美津子が言うと、
「昨年はお世話になりました!?。」
「まことに図々(ずうずう)しいお願いですが!?」
「息子の武(たけし)が春休みになるので!?」
「東京に行きたいと言います!!?」
「一晩お宅に泊めてもらえないでしょうか?!」
「急にこんなことを頼みまして!申しわけありませんが??!」
と幸治(こうじ)が言ったのです。

「先ほどお父さんが帰ってきたので!!?」
「ちょっとお待ちください!」
「代わりますので!!?」
と美津子は言うと、
急いで受話器を置き、台所に行ったのでした。

台所に来ると美津子は、
「お父さん!?名古屋の山本さんからお電話で!?」
「息子さんの武君が春休みだから東京に行きたので!?」
「一晩泊めてほしいんですって!!?」
「電話そのままにしてありますから!??」
と義雄に言ったのです。

「そうかあー!?こうちゃんも仕事が忙しくって!?」
「どこにも連れて行ってやれないからだろう!?」
「いいかい!?お母さん??!」
と義雄が言うと、
「わたしはかまいませんよー!?」
「でも話し相手がいるから!?」
「修二に、いつ頃が都合がいいか?!」
「訊いたほうがいいかもしれませんねえー??!」
と美津子が言ったのでした。

「そうだなあー!??」
「修二も春休みだけど!?4月から3年だから!??」
「また図書館で勉強するだろうしなあー??!」
と義雄が言うと、
「とにかく早く出てくださいよー!??」
とあわてて美津子が言ったのでした。
そう言われた義雄は急いで立ち上がると、
電話口に向ったのでした。

ちょうど義雄と美津子が話している時に、
2階の修二の携帯に電話かかって来たのです。

「もしもしー!?」
「なんだー!?お姉ちゃんかあー!??」
と修二が言うと、
「うちの電話お話中なんだけどー!??」
「誰か電話かけてるのー??!」
と姉の美加が言ったのでした。

「あっ!?そういえばさっき電話の音がしたけど!!?」
「かかって来たんじゃないのかなあー??!」
と修二が言うと、
「とにかくお母さんに!?」
「駅に迎えに来てって!言ってくれないー?!!」
と美加が言ったのでした。

「うん!わかったー!??」
「じゃー!?切るよー!!?」
と言って修二は電話を切ると、
部屋を出て、階段を下りて行ったのでした。

ちょうど修二が階段を下りてくると、
義雄が電話に出たところでした。

「もしもしー!?こうちゃん!?」
「待たせて悪かったねえー!??」
と義雄が言うと、
「ごめん!?急に電話して!!?」
と幸治が言ったのです。

「ううん!?いいんだよー!??」
「泊まるのは問題ないんだけどー!?」
「修二に聞いてみないとさあー?!案内させるのに!!?」
「だからもう少し経ったら折り返しこちらから電話するからさー!??」
「いったん切るねー!?」
「じゃあー??!」
と言って、電話を切った義雄でした。

台所に入ろうとしている修二に向かって、
「しゅうじー!?」
と、義雄が言ったのです。
「ちょっと待ってよー!??」
「お母さんに先用事!!?」
と修二は言って、台所に入ったのでした。

「お母さん!?お姉ちゃんから電話で!?」
「駅にすぐ迎えに来てだってー!??」
と修二が言うと、
「さっき名古屋から電話だったから!?」
「ちょうどその時かけたんだわねえー!??」
「わかったわ!?」
「すぐ行くから!?」
と言うと美津子は、
エプロンをはずし自分の椅子のところに掛けると、
鍵を持って、急いで玄関に行き、靴を履いたのです。

「お父さん!?美加を迎えに行ってきますから!?」
と義雄に言うと、
ドアを開け、急いで車に乗り込み美津子は出かけたのでした。


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