携帯によろしく 第九章 (2)

「では!?わたくしは薬を飲まなければなりませんから!?」
「あなた!?あまり飲み過ぎないでくださいね!?。」
「じゃあー!?一平さん、小百合!?」
「あとはお願いします!!?」
そう菊枝は言うと、食堂を出て行ったのでした。

「はい!」と一平は答え、
「わかりましたわ!?」
と小百合は言ったのでした。

大は菊枝の後姿を目で追ったのです。
姿が消えると、一口ワインを飲んだのです。
「うるさいのがいなくなったことだし!?」
「一平君!小百合!?とりあえず乾杯!!?」
と大は言うと、グラスを上に上げたのでした。

「かんぱーい!!?」
と一平が言うと、すぐに小百合も
「かんぱーい!!?」
と言ってグラスを上に上げたのでした。
三人は、それぞれの飲み物を飲んだのです。

一平は体操したとはいえ、
まだかなりおなかが苦しかったのでした。
一平はワインを大のグラスに注ぎながら、
「すいませんが!?」
「いつもはなんてお呼びすればよいのでしょうか?!」
と訊いたのです。

「君がわたしのことを??!」
と大が言うと、
「はい!小百合さんのお母さまは!?」
「おばさまと呼んでもよいと言ってくれましたが!?」
「小百合さんのお父さま!?のことは!?」
「普段、なんとお呼びすればよいのかわからなくて!??」
と一平は言うと、ワインの瓶をテーブルに置いたのでした。

大は注がれたワインを3分の1ほど飲むと、
「うーん!??確かに!!?」
「はっきりしていない微妙な関係だからなあー??!」
と言い、またワインをもう3分の1ほど飲んだのです。
「一平くん!?君には兄弟がいるのかね?!」
と大が一平に訊くと、
「はい!姉がひとりいます!。」
「結婚して2歳の男の子がいます!。」
と一平は答えたのです。

「ところで君のお父さんは、いくつになるのかね!??」
と大が訊くと、
「はい!2年前に他界しました!。」
と一平が答えたのでした。
「それはお気の毒に!?」
「悪いことを聞いてしまったね!??」
と大が、すまなそうに言ったのです。

「いいえー!??いいんです!!」
「生きていれば、たぶん60ぐらいだと思います!?」
と一平は答えたのでした。

「じゃあー!?わたしより少し上だなあー!??」
と言って大は少し考えると、
「おやじさんじゃあー!?どうだい!??」
「白石のおやじさんでも、ただ、おやじさんでも!??」
と言ったのです。

「大会社の重役を!?そんな言い方で呼んでいいんですか??!」
と一平はびっくりして、そう言ったのでした。
「なあー!?小百合!??」
「どうかなあー??!」
と大が言うと、
「お父さまがおやじさんですか??!」
と小百合が、少し笑いながら言ったのです。

「へんですよねえー??!小百合さん!??」
と一平は、小百合のほうを向いて言ったのです。
すると小百合は、
「いいんじゃあー!?ないかしら?!」
と少し笑みを浮かべ、一平を見つめて言ったのでした。

「そんなあー??!小百合さんまでー!??」
と困った表情を浮かべ、一平がそう言ったのです。
「では決まりだな!!?」
とうれしそうに大は言うと、
残っているグラスのワインを、飲み干したのでした。
一平はすぐにワインの瓶を持ち、大のグラスに注いだのです。
すると今度は大が、一平のグラスに注いだのでした。

ワインの瓶が空っぽになったのです。
「小百合!?もう1本持って来てくれるかあー??!」
と大が言うと、
「お父さま!?もうおやめになってくださいね!!?」
「わたくしがお母さまに叱られますから!??」
と小百合が言ったのでした。

「ワインだと中途半端だなあー??!」
「でも小百合が叱られちゃあー悪いから!?」
「やめるかあー??!」
「なあー?!一平君!??」
と大が言うと、
「そうですねえー!?やめますかあー??!」
「おやじさん!!?」
と一平が、思わず言ってしまったのでした。






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