本来コーヒー紅茶などをお出しして、御もてなししなければいけませんが、
インターネットの都合上それができません。
ご自分で好きなものをたらふく用意していただき、
キーボードなどの上にこぼさぬよう注意して、
ときどき飲みながらでもお読みくださいませ。 m(_ _)m
ふたりでいっしょにベッドに入ると、
「一平ちゃん!」
「わたしのこと愛してるー??!」
と育子が言うと、
「もちろんさあー!!?」
「あ。い。し。て。る!!」
と一平が言ったのでした。
それからふたりは愛し合ったのでした。
ベッドに入ってからはいつもより少し早く、合体したのです。
そして心地よい眠りについたのでした。
朝、一平が目覚めると、育子がすでに朝食の支度をしていたのです。
台所からまな板を叩く音が聞こえたのでした。
「やっぱりいいなあー!?」
「朝、こういう音がするって!!?」
と一平はつぶやくと、
ベッドから出ると台所へ行こうとして、部屋のドアへ向かったのです。
すると携帯の目覚ましタイマーの音楽が流れてきたのでした。
そしてほぼ同時に、
「ブルル・ブルル・ブル!」と、マナーモードの音も聞こえたのです。
一平はドアの手前で引き返したのでした。
携帯電話がパソコンの机の上で、動き回っていたのです。
「危ない、危ない!」
「また落とすところだったー!!?」
と言って携帯を持つと、思わず笑ったのです。
そして折りたたみの携帯を開き、ボタンを押し、
音楽とマナーモードの音を消した一平でした。
そして携帯をパソコンの机の上に置くと、部屋を出て台所に行ったのです。
「おはよう!!」
と一平が言うと、
育子が一平のほうを振り向き、
「おはよう!!」
「二日酔いだいじょうぶ??!」
と言ったのでした。
一平が志村けんの物まねで、
「だいじょうぶだあー!?」
と言うと、
「似てるー!!」
「これならだいじょうぶねっ!!?」
と育子が、うれしそうに言ったのでした。
「あれ?」
「きのうは似てなかったあー??!」
と一平が言うと、
「うん!」
「今の!?そうねえー??」
「半分かなっ!?」
と育子が答えたのです。
一平はそっと育子の後(うしろ)に近づくと、やさしく抱きしめたのです。
「一平ちゃん!」
「こんなことやってる時間はないでしょ!?」
「早く顔を洗って!着替えてきてちょうだい!!?」
と育子が言ったのです。すると、
一平は急いで手を離し、
「はーい!!」と言って、洗面所へ向かったのでした。
一平は、手を洗い顔を洗い歯を磨き、
ひげをそり終えると急いでパソコンの部屋へ戻り、
着替えを済ませようとすると、
スーツがひとつも、ハンガーラックに掛かっていなかったのでした。
あわてた一平は、台所に行き育子に言ったのです。
「育ちゃん!?」
「スーツ知らない??!」
と一平が言うと、
「スーツいつもラックに掛けてあるでしょ!??」
「わたし知らないけどー!?」
と育子が、テーブルの上に食器を並べながら言ったのでした。
「育ちゃんがどこかにでも片付けたかと思ったけど?!」
「へんだなあー!??」
と一平が言うと、
「普段着は掛かっているのー??!」
と育子が言ったのです。すると一平は、
「うん!」
「いつも着るのは掛かってる!!?」
と言ったのでした。
「きのう、一平ちゃん!?」
「帰って来た時、結構酔っていたから!?」
「タンスにでも、しまちゃったんじゃなのー??!」
と育子が言うと、
「ごめん!!」
そう言って部屋に戻った一平でした。
そうです!!。育子の言う通りでした。
通勤用のスーツは、
いつも洗濯屋に出したとき付いてくるビニールのカバーをして、
ハンガーラックに掛けておくのですが、
きのう一平は酔っていたので、
掛けておいたすべてのスーツを、タンスに入れてしまったのです。
スーツに着替えてテーブルの席につき、
「ごめんねっ!育ちゃん!!?」
と一平が言うと、
「そんなことはいいのよー!?」
「それより!何か無くしたものはないのー!??」
と、育子が心配そうに訊いたのでした。