ブログ小説 ドライブは誰といっしょに(^◇^) 第九話(2)

この有名なシェフのお店のディナーは、
コース料理のみでした。

ウェイターは席へ案内すると、
テーブルのイスをさっと引いて、
「こちらへどうぞ!?」
と笑みを浮かべ、瑞樹に向かって言ったのでした。

「あっ、りがっとう!?」
と緊張した声で瑞樹は答えたのです。
そして緊張している良太は、びっくりしてその様子(ようす)を、
ただその場から、眺(なが)めていたのでした。

ウェイターがイスを引いて、
「どうぞ!?」
と良太に向かって言ったので、
「すいませーん!?」
と、つい言ってしまったのです。

「いいえ!?とんでもございません!!?」
と、ウェイターは少し笑みを浮かべ言うと、
「少々お待ちくださいませ!?」
と言って会釈をすると、
奥へと下がって行ったのでした。

すぐにメニューを持って、席へ来たのでした。
「お食事前にワインなどいかがでしょうか?!」
とウェイターは言うと、
瑞樹にメニューを手渡したのでした。

「ありがとう!?」
と言うと瑞樹は、受け取ったメニューを広げ、見たのです。
良太もメニューを受け取ると、
瑞樹を真似(まね)て、
「ありがとう!?」と言ったのでした。

メニューを見開くと左側に
”今週のシェフお勧めワイン”
というのがあったのです。
右側にコース料理の内容が書いてありました。

ウェイターは瑞樹の横に来ると手を少し差し出し、
「こちらがきょうのお料理に合うお勧めのワインです!?」
と言ったのです。
「アッ!そう!!?」
と言うと瑞樹は、ひと通り値段を見たのでした。
ウェイターは、
「お飲み物はほかにもございますので!?」
と言うと、飲み物専用のメニューを、ふたりに手渡したのでした。

良太はメニューを受け取ると、ただびっくりするばかりで、
ワインなどの値段を小さな声で数えたりしていたのです。
「イチ。ジュウ。ヒャク。セン。マンー!!?。」
と言って、
「みずきー!?」
と言い顔を上げると、ちょうどウェイターと目が合ったのでした。

瑞樹が、
「なにー!??」
と言うと、
「いやっ!?別に!!?」
「きょうは飲み物はいいにするかー!??」
と、良太は言ったのです。

「そうねっ!?」
「じゃあー!?そういうことで!!?」
と言って瑞樹はメニューを閉じ、ウェイターへ返したのでした。
良太も急いでメニューを閉じたのです。
ふたりからメニューを受け取ったウェイターは、
笑みもなく、
「ではすぐ前菜をお持ちいたしますので!!?」
と言って、奥へ下がって行ったのでした。

「みんな”おしゃれ”して来てるねえー!?」
「これじゃあー!?」
と言って、自分自身の服を見てから、
「仕事帰りのOL(おーえる)バリバリじゃん!!?」
と言ったのでした。

良太も周りを眺めてから、
「そうだなあー!?」
「女の人はみんな!着飾(きかざ)って来てるよなあー!??」
と言ったのです。

「だよねー!?」
「みっともないねえー!?」
「ごめんねえー!?良太あー??!」
と瑞樹が言うと、
「さっきのウェイターが、予約したお客だと思わなかったのが!?」
「うなずけるよなー!??」
と、もう一度回りの女性客を見て、
良太が言ったのでした。

「りょうたあー!?こういうとこには!?」
「ああいう格好(かっこう)で来なきゃならないんだねっ!!?」
「勉強になったよー!?」
と、うれしそうに瑞樹が言ったのでした。


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