ドライブは誰といっしょに(^◇^) 第十二話(12)

「大泉インターチェンジから東京外環自動車道に入ってー!!?」
「川口ジャンクションを通って!」
「東北自動道に入るつもりでいたんだけどー!?」
「伊豆に変更するのかあー!??」
と良太が言うと、
「そう言われると伊豆のほうが暖かいしー!?」
「この間(あいだ)慶子と話した!?」
「恋人岬に行ってみたい気もするー!?」
と瑞樹が言ったのでした。

「そうだねっ。恋人岬行こうかあー!??」
と慶子が言うと、
「俺はどっちでもいいけどー!?」
「良太はどうなんだあー!??」
と周が言ったのです。

「まあ!?今回はここに行きたいって所なかったし!?」
「なんとなく決めたから!?」
「俺もどっちでもいいよー!!?」
と良太が言ったのでした。

「じゃあ!それでいいじゃん!!」
「伊豆にしよう!!?」
と慶子が言ったのです。そして、
「そういえば、恋人岬のことすっかり忘れてたよー!?」
「伊豆で思い出したんだあー!?」
と笑って瑞樹が言ったのです。

「オイオイ!」
「相談の意味なかったんじゃんかあー!?」
「じゃあ!伊豆でいいなあー!??」
と良太が言うと、三人がそれぞれ、
「オー!」「いいよー!」「いいでごじゃる!」
と言ったのでした。

良太はナビの設定を変更し終わると、
ハザードランプを消し、右のウインカーを出し、
後から来た車を見過ごしてから、
左折専用レーンを走って行ったのです。
じきに左折し、東名の取り付け道路に入ったのでした。
しばらく走ると東京料金所が見えてきたのです。

料金所手前で車を減速し、ETCのレーンに入ったのです。
レーンを通過すると、東名高速に入り、
良太は車を、徐々に加速していったのでした。

「すぐに港北PA(こうほくパーキングエリア)だからなあー!?」
「トイレ行くなら言ってくれよー!!?」
と良太が言うと、
「どうせいつもどおり海老名(えびな)で止まるんでしょ!??」
と慶子が言ったのです。するとすぐ、
「ああー!海老名で休憩するけどさあー!?」
「一応言ってみただけ!!?」
と良太が言ったのでした。

じきに港北PAを過ぎ、
しばらく走ると海老名SA(サービスエリア)まで2km、
の標識が見えたのです。
良太は一番左の車線に、車を移動させたのでした。
すぐに1kmの標識が見え、海老名サービスエリアに入ったのです。

「あそこ出たあー!!」
と言って瑞樹が指さしたのです。
良太は、トイレに近い空いた駐車スペースに向かって、
急いで車を走らせたのでした。
そして車を入れると、
「ラッキー!!」
とうれしそうに言ったのです。

「ほんとに瑞樹は目がいいんだねえー!?」
「まだ朝早くて薄暗いのに!?」
と慶子が感心して言うと、
「俺だって今はすぐわかったぞー!!」
と良太が言ったのでした。

「なに”対抗意識”燃やしてんだよー!?」
と周が言うと、
「まあ!?ふたりとも目はいいからねっ!」
「頭は悪いけどさあー!?」
と、瑞樹がうれしそうに言ったのです。

「とにかくいつもどおり!?」
「トイレ出たら、自販機の前で待ってるからさあー!?」
と良太はエンジンを止めると、
シートベルトをはずしながら言ったのです。
すると三人が、
「わかったー!」「了解!」「OK(おっけい)!」
と言いながらシートベルトをはずしたのでした。

四人は車を降り、空の缶コーヒーの缶を持ってゴミ箱まで行き、
捨てると、そのままトイレに向かったのです。
周はすぐに出てきたのですが、
ほかの三人はだいぶ経ってから、トイレから出てきたのでした。
待っている間、周は自販機のコーヒーを飲んでいたのです。

「周ちゃんみんなはー!??」
と言って、瑞樹が一番最初にトイレから出てきたのです。
「まだ来ないよー!!?」
「朝早いから!」
「外で待ってると冷えるなあー!?」
と周がコーヒーの缶を持ちながら寒そうに言ったのでした。

「ごめん!」
と言ってすぐ周りを見ながら、
「大きいほうだったから!?」
と小さな声で言うと、笑ってごまかした瑞樹でした。

「たぶんふたりもそうだと思うよ!?」
「まあいいけど!」
「いつものことだから!?」
と笑って周が言ったのです。
すると良太が早足で自販機の前まで来たのでした。

「待ったあー!?」
と言うと、
瑞樹が良太の耳元で、
「大きいほうだったあー!??」
と訊いたのです。そして、
「おおー!」
と良太が言うと、
「あたしもー!」
と笑って瑞樹が言ったのでした。

それからじきに慶子も、走って自販機の前に来たのでした。
「ごめん遅くなってえー!!?」
と言ったのです。すると耳元で瑞樹が、
「大きいほうだったあー!??」
と慶子に訊いたのです。
すると慶子は少し恥ずかしそうに、
「うん!」と小さな声で答えたので、
「あたしもー同じー!!?」
と瑞樹はうれしそうに言ったのでした。






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