ドライブは誰といっしょに(^◇^) 第十二話(11)

翌朝。
良太は目覚ましの音で起きたのです。

「あああー!?」
「もう朝かよー!!」
と言って目覚ましを止め、
着替えを済ませるとバッグを持ち、静かに階段を下りて行ったのでした。

台所に行きテーブルの上に置いてあった袋を探したのですが、
ありませんでした。
「親父酔って帰ってきたのに!?」
「肉まん、食っちゃったのかよー!!?」
と言って、がっかりした良太でした。そして、
「自腹で買って食べるかあー!?」
と言ったのです。

良太は靴を履くと、玄関を静かに開け、
音を立てずに閉めたのでした。
そして駐車場まで歩いて行くとバッグをトランクに入れ、
車に乗り込みエンジンを掛け、車の中を暖めたのでした。

「みずきー!?」
「起きたかあー!??」
と言って携帯から電話したのです。すると、
「うん!起きてるよー!!?」
「今日は天気よさそうだねっ!」
と瑞樹が言ったのです。

「じゃあー!今から出るから!!?」
と言って携帯を切った良太でした。すると、
「わかったー!!?」
と言って瑞樹も、携帯を切ったのでした。

良太が瑞樹のアパートに近づくと、
アパートの前の道路のところで、もう瑞樹は待っていたのです。
すぐに良太はとランクを開けたのです。
瑞樹はトランクにバッグを入れ終わると、
すぐに助手席に乗り込み、
「良太これ!?」と言って、
ペットボトルのお茶とおにぎりの入ったアルミホイルを渡し、
ダッシュボードの下の物入れにポシェットを入れると、
すぐにシートベルトをしたのでした。

「サンキュー!!」
「おまえはー!??」
と良太が言うと、
「食べてきたー!?」
と瑞樹が答えたのです。すると良太が、
「運転しながら食べるかあー!?」
と言ったのです。すぐに瑞樹が、
「よしなよー!!」
「今食べちゃいやよー!?」
「良太食べるの早いから!!?」
と言ったのでした。

「そうだなっ!!」と言うと、
良太は急いで、おにぎりをお茶で流し込みながら食べたのです。
じきに食べ終わると、
「瑞樹ちゃん!」
「ごちそうさんでした!!」
とうれしそうに言ったのでした。

ドリンクホルダーにペットボトルのお茶を置き、
アルミホイルを丸めると、
ゴミ入れにポイっと投げ入れたのでした。すると、
「ストライク!」
と瑞樹が言ったのです。

良太は笑いながら、
「じゃあー!出発進行!!」
と言うと、すぐ出発したのでした。

いつものように、
瑞樹の次に慶子のところに寄り、
最後に周のところに寄り、
そこでおばさんに全員缶コーヒーを貰(もら)い、
環八通りに向かったのです。

「きのう天気予報見たんだけどさあー!?」
「きょうあしたは、天気いいみたいだねっ!」
と慶子が言うと、
「うん!」
「最近雨が多いんで、あたしも気になって見たよー!!?」
「よかったあー!?」
と瑞樹が言ったのです。

「俺も見たー!!?」
と周が言うと、
「俺は寝たー!!?」
と良太がうれしそうに言ったのでした。

「まったくさあー!?」
「運転する人が見てないなんて!!?」
「信じらんないよー!!??」
と瑞樹が言うと、
「まあ!?良太じゃ!」
「何も考えてないからさあー!?」
と慶子が笑いながら言ったのです。

そんな話をしているうちに、環八通りに出たのでした。
「でも河津の桜見たかったねえー!?」
「東京に近くじゃあー!一番早咲きなんだったのにさあー!?」
と瑞樹が残念そうに言うと、
「しょうがないよー!?」
「今年はいつもより早く咲いたんだし!?」
「先週は、みんなの都合がちょうど合わなかったんだから!?」
と、慶子が言ったのでした。

「桜見れなくても暖かいし!」
「伊豆のがいいんじゃないのー!??」
と慶子が言ったのです。すると良太が、
「おおーい!!」
「どうすんだよー!?」
「今ならまだ、東名は入れるけど!!?」
と良太は言うと、
左にウインカーを出し、車を左車線に入れると、
車を路肩いっぱいに寄せ、
ハザードランプをつけ止まったのでした。






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