本来コーヒー紅茶などをお出しして、御もてなししなければいけませんが、
インターネットの都合上それができません。
ご自分で好きなものを適当に用意していただき、
キーボードなどの上にこぼさぬよう注意して、
ときどき飲みながらでもお読みくださいませ。 m(_ _)m
ふたりはそれから何もなかったように、
ドライブのルートについて、
ああでもない、こうでもないなどと言い合って、
おおまかのことだけ決めたのでした。
「とりあえずこれでよーしと!!?」
「なんかコバラが空(す)いたなあー!?」
「瑞樹のおごりのデザートにでもするかあー!??」
と良太が言うと、
「そうだねっ!」
「じゃあー!行こー!!?」
と瑞樹が言ったのでした。
瑞樹は、ショルダーバッグに雑誌を入れしまうと、
それを肩に掛け、
「忘れ物はなーし!!?」
「行くよー!!」
と言ったのです。
すると良太は部屋を出て、階段の下に向かって、
「おふくろー!」
「終わったからさあー!?」
「デザートにするかー!??」
と大きな声で言ったのでした。
「はいよー!!」
「もう支度(したく)はしてあるけどー!?」
「台所でいいかい!!??」
と玲子が言ったのです。すると良太が、
「みずきー!?」
「台所のテーブルでいいか?」
と瑞樹に訊いたのです。
「うん!」
「そのほうが片付けるの楽じゃんかあー!?」
と瑞樹は答えたのです。すぐに良太は、
「わかったよー!」
「台所に行くから!!?」
と階段の下に向かって言ったのでした。
良太はすぐに部屋の灯りを消すと、
瑞樹より先に階段を下りて行ったのです。
すぐ後を瑞樹も、下りて行ったのでした。
そして台所に来た二人は、すぐにテーブルの席に座ったのです。
「おばさんすいません!」
「支度させちゃってー!!?」
と瑞樹が言うと、
「いいんだよー!?」
「それよりさっきはびっくりしたあー!!?」
と笑いながら玲子が言ったでした。
「おなかがいっぱいになったんで!」
「眠くなって寝てしまったんですー!!?」
と瑞樹が言うと、
「男は魔物って言うからさあー!?」
「友達だからって油断しちゃダメだよー!!?」
「特に良太はー!!?」
と玲子が言ったのです。
「ひでえーなあー!?」
「実の息子を魔物だなんて言ってえー!!??」
「どんな親だっ!!」
と笑いながら良太が言うと、
「間違いがあって傷つくのは女のほうだからねっ!」
「けっして油断しないこと!!?」
「瑞樹ちゃん。いいねっ!!」
と、玲子がまじめな顔をしてそう言ったのでした。
「はい!わかりました!!」
「おばさんお母さんみたい!」
と瑞樹がうれしそうに言うと、
「これからもわたしのことをお母さんだと思って!」
「何かあったら相談にのるからねっ!!?」
と玲子が言ったのでした。
「ありがとうございまーす!」
「これからもよろしくお願いしまーす!!」
と言って瑞樹は、ペコッと頭を下げたのでした。
「てことは!??」
「俺と瑞樹は兄妹(きょうだい)かあー!??」
「兄さんをもっと大切にしろよー!!」
と瑞樹に向かって言うと、
「はーい!大切にしまーす!!」
「その代わり。洋服買って!!??」
「おにいさん?!」
とニコニコしながら瑞樹が言ったのです。
すぐに良太が、
「調子に乗るんじゃあねえよー!!」
「ばーかっ!」
と言ったのでした。すると玲子が、
「お湯沸いたけどー!?」
「ふたりともコーヒーでいい??!」
と言ったのです。
「そのカップ!」
「コーヒーカップじゃんかよー!?」
「いいもクソもねえじゃん!!」
「もうコーヒーに決めてんだろー!??」
と良太が言うと、
「おばさんらしいやー!!?」
と瑞樹が笑いながらそう言ったのでした。
「まあ!それはそうだけどねっ!」
「一応聞いてみただけっ!!」
とニコニコしながら言うと、
もうすでにコーヒーを入れていた玲子でした。
それから三人は楽しく話をしながら、
コーヒーを飲み、デザートを食べ終えたのでした。
瑞樹は玲子に替わって、三人分の洗い物をしたのです。
それが済むと良太は、瑞樹をアパートまで送り届け、
戻って来ると、風呂に入り着替えを済ませ、
寝床で好きな車の雑誌を見たのです。
そして疲れると、そのまま寝てしまったのでした。