ドライブは誰といっしょに(^◇^) 第十二話(7)

10分ぐらい店の前に駐車していると、
ミニパトが回ってきて、
「ここは駐車禁止でーす!」
「すぐ移動してくださーい!!」
と婦警さんが言ったのでした。(交通巡視員かな??)

良太は婦警さんのほうを向き笑って、
「わかりましたあー!!?」
と言って、小さく会釈したのです。
そして何を思ったのか、
後のトランクを開けようとしたのですが、
間違って前のボンネットを開けてしまったのでした。

「アレッ!!??」
「いつもやったことがないことをやるから!?」
「こうなるんだよなあー!??」
と良太は苦笑いをして、シートベルトを外し、
ドアを開け外に出たのです。
それから車の前に回ると、ボンネットを少し上に上げ、
ボンネットを、
「ボンネット!!」と音を立てるぐらい、(はっきり言ってダジャレ)
思いっきり閉めたのでした。

そのあと運転席のドアを開けると、
今度は間違えずに後ろのトランクを開けたのです。
そして良太は車の後ろに回り、トランクを全開に開けたのでした。

「よーし!!」
「これでとりあえずいいとしてー!」
と言ってから、
「そうだったあー!?」
「前に少し動かさないと!!?」
と言うとすぐに運転席に行き、ドアを開け座りシートベルトをすると、
1mほど車を前に移動させたのでした。

そこでしばらく瑞樹が戻ってくるのを、
”早く来ないかなあー!??”と思って良太は、
周りを気にしながら待っていたのです。

10分ほどすると、バックミラーにさっきのミニパトが見えたのでした。
信号機のところで3台目に止まったのです。
”やべえーなあー!??”
と良太がバックミラーを見ながら思っていると、
瑞樹が店から出てきたのでした。

瑞樹は助手席のドアを開けると、
「なんでトランク開いてるのー!??」
と言ったのです。すぐに良太は、
「みずきー!?」
「悪いけどトランク閉めてくれるかあー!??」
と言ったのでした。

「うん!!」
と瑞樹は答えると、
持っていたショルダーバッグと紙の菓子折と紙袋を助手席の上に載せ、
すぐにトランクを閉めに行ったのでした。
瑞樹は閉め終わると戻って来て、
ショルダーバッグと紙の菓子折と紙袋を手に持ち、車に乗り込んだのです。
膝の上にそれらを置くと、ドアを閉めシートベルトをしたのでした。

良太はうれしそうに、
「先輩から聞いていたことをすっかり忘れてたんだよー!?」
とうれしそうに言ったあと、
バックミラーを見ると信号が変わったのです。

良太はハザードランプを消し、
「行くぞー!!」
と言うと、うれしそうに車を発進させたのでした。
「びっくりしたあー!?」
とニコニコしながら良太が言うと、
「どうしたのー!??」
と訳(わけ)のわからぬ瑞樹が訊いたのです。

「お前が店に入ってしばらくするとさあー!?」
「ミニパトが来たんだよー!?」
「”ここは駐車禁止でーす””すぐ移動してくださーい!”ってさあー!??」
と良太が言うと、
「じゃあー!」
「危なかったねえー!?」
「捕まるところだったじゃんかあー!??」
と、びっくりしたように瑞樹が言ったのでした。

「だいじょうぶさあー!?」
「1mほど前に動かしたし!!?」
「それにトランクも開けてあったから!?」
と良太はうれしそうに運転しながら言ったのでした。

「あそこは、駐車禁止だからなっ!」
「駐停車禁止だと!」
「停めているだけで違反切符切られると思うけどさあー!?」
「でも先輩が、”ミニパトが回って来る前に!”」
「”トランクを開けてけ”って言ったのをつい忘れててさあー!!?」
「ミニパトが行ってからトランク開けた!!」
と良太が笑いながら言うと、
「バッカじゃない!!??」
と笑いながら瑞樹が楽しそうに言ったのでした。

それからしばらくすると、良太の家の前に着いたのです。
「先、降りろよー!?」
と良太が言うと、
「駐車場までいっしょに行くよー!?」
と瑞樹が言ったので、
「そうかあー!?」
「じゃあー!」
と良太は言うと、駐車場に向ったのでした。

駐車場に着きふたりは車から降りると、
良太が、
「持つよー!?」
と言って瑞樹の持っている菓子折と袋を持とうとすると、
「ショルダバッグ持ってよー!?」
と瑞樹が言ったのです。

「はーい!!?」
と言うと良太は、ショルダーバッグの紐を手に絡め、
片手でそれを持ったのでした。
そしてふたりは手をつなぎ、
良太の家まで歩いて行ったのでした。

家に着き玄関を開けると、
「ただいまー!!?」
と良太が言い、
「こんばんはー!!?」
と瑞樹が言ったのでした。






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