ブログ小説 ドライブは誰といっしょに(^◇^) 第十話(2)

「夏はソーメンが一番だなあー!?」
「これ!揖保の糸(いぼのいと)だろー!?」
と一口食べると玄太が言ったのです。すると、
「まったくー!?」
「変なところは分かるんだからあー!?」
「他(ほか)のソーメンは買ってこないよー!?」
と玲子が笑って言ったのでした。

「このあいだ、冷麦(ひやむぎ)食べたんだけど!?」
「やっぱり喉越(のどご)しが違うんだよなあー!?」
そう良太が偉そうに言ったのです。
そして玄太も、
「喉越しはソーメンが一番さあー!?」
「冷麦なんて食えねえよー!?」
とうれしそうに言うと、
また一口食べたのでした。

「1包(ひとつつ)み6束(ろくたば)入っているけど!?」
「うちじゃあー!」
「ぜったいそれだけじゃあー!?間に合わないねえー?」
「もう2束(ふたたば)茹(ゆ)でなきゃあー!?」
と玲子が言ったのです。すると玄太が、
「ソーメンはどうせいつも食べるんだからあー!?」
「桐の箱のを買って来いよー!?」
とえらそうに言ったのでした。

「お父さん!!?」
「あれは!」
「お中元や暑中見舞いでもらったもんだから!?」
「高いんだからあー!?」
「あんたたちは、安いのでいいのー!!?」
「どうせ、量(りょう)食べるんだから!?」
そう玲子が、少し笑いながら言ったのです。

「そうかあー!?」
「それでお客さんが来ると!?」
「桐の箱の揖保の糸を出すんだな!!?」
と良太が笑いながら言った後(あと)、
また一口ソーメンを食べたのでした。

「くそ暑いときは食欲がないから!?」
「ソーメンぐらいしか食べれないなあー!?」
「りょうたー!?」
「残っているの食べちゃえよー!?」
「ごちそうさん!!?」
と玄太がソーメンを食べ終え言うと、
「うん!!?」
そう良太は答えると、
うれしそうに最後のざるの中のソーメンを、
きれいにすくって食べたのでした。

玄太が、
「きょうは、洗車しないのかあー!??」
と言うと、
「昼間は暑くて洗車なんかできないから!?」
「朝早く起きて、やったよー!?」
「親父がまだ寝ている時にさあー!?」
と良太が言ったのです。

「もう8月も終わりだっていうのにー!?」
「洗車してる途中からもう鳴き出してたよー!?」
「今年のセミはいつまで鳴いてるんだあー!??」
と良太が言ったのでした。すると、
「セミが鳴いているうちは、まだ夏なんだよー!?」
と玄太が笑いながら言ったのでした。

「きょうのお夕飯は豪華にしなくっちゃねえー!?」
「瑞樹ちゃん来るんだから!?」
と玲子がうれしそうに、
昼ご飯の片づけをしながら言ったのです。すぐに、
「頼むよー!?」
「豪華なヤツをさあー!?」
と良太が言ったのでした。

玲子は片づけを済ませると、
「買い物行ってくるからねえー!?」
「エアコン!暑いからって!?」
「25度になんかするんじゃあーないよー!!?」
と玄関からふたりがいる居間のほうに向かって、
大きな声で言ったのです。
ちょうどその時良太が、
エアコンのリモコンを持って温度を下げようとしたところでした。

「分かってるよー!?」
「省エネだろー!?」
そう大きな声で良太は答えると、
急いで温度を25度に変えたのでした。(分かってない!!)


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