明日のことは過去のこと 第三巻 第一章 (2)

神の医療器械の改造を先におこないましたが、、
改良した基盤の製造と、それに付属する部品の製造に、
約30日を費やしたのです。

その後、ハーンの船団の医療器械の製造に取りかかったので、
その医療器械ができあがるまで、
ナアムは、医療器械の治療の習得に励んでいたのでした。
ときどき、神とナアムのふたりは、船団に行き、
製造段階のチェックをして、図面と照らし合わせて、
間違いなく進んでいるか見たのでした。

神のところにある医療器械と、製造途中の医療器械は、
ほぼ同じ操作で治療ができるよう設計してありました。
ナアムは、来る日も来る日も医療器械の治療の習得に、
時間を割き、約180日掛かって、神とほぼ同じ技術力
を身につけたのでした。
「よくここまでがんばりました。わたしが母星で、
約2年かけて習得した技術です!。」
そう神は、ナアムを褒め称えたのでした。

「いいえ!。わたしがこれまで続けてこられたのは、
神の指導と、助言があったおかげです!。」
「ありがとうございました!。」
ナアムは、そう礼を述べました。

「あとは、医療器械が出来上がるのを、待つだけですね!。」
神はそう言ったあと、
「これからが、あなたの腕のみせどころです!。」
「今までの医療器械より、スムーズに遺伝子治療ができると思います!。」
「これから医療器械の進み具合を見に行きましょうか?!。」
と、神に言われたナアムは、
「はい!。ではさっそく出かけましょう!。」
と言い、ふたりは、ナアムの宇宙船で、
船団の医療器械を製造している宇宙船へと向かったのです。

ときどき、神とナアムのふたりは、製造工程をチェックしていたので、
図面どおりに順調に進んでいたのでした。
ハーンも時々やって来て、図面と製造状況をチェックしていたようでした。
きょうは、ハーンも来ていたのです。

「これはどうも、ご苦労様です!。」
そうハーンは神にお辞儀をして言いました。そして、
「ナアムどうだね!。医療器械の技術の習得は?!。」
そうハーンに訊かれたナアムは、
「ほぼ、技術の習得はできました。!。」
そううれしそうに答えたのです。

「彼は、あなたが言ったとおり、たいへん優秀です!。」
「わたしと同じレベルまで到達しました。」
「あとは実践で、より技術の向上を図っていけばよいでしょう!。」
神はそう言ったのです。

「そうですか!。神がそう言ってくれるのであれば安心です!。」
「ありがとうございました!。」
そうハーンは言うと、嬉し涙を浮かべたのです。
そして、神と握手をし、ナアムと抱き合ったのです!。
「われわれの長年の夢がかないます!。」
「あとは、この医療器械の完成だけですね!。」
そう言うとハーンは、製造中の医療器械を見たのでした。

「あとどのくらい、掛かるのでしょうか?!。」
ハーンは、神に尋ねました。
「あせらないことです!。製造している彼らも、
高度な製造技術を習得しながら、製造しているのですから!。」
そう神は答えたのです。

ハーンはうなずき、製造途中の医療器械を見つめたのでした。
「新しい医療器械ができるまでは、
もうナアムには、教えることはありません!。」
「しかし、治療の練習は続けたほうがよいでしょう!。」
「地球時間で、毎日3時間ぐらいはどうでしょうか?!。」
神は、ハーンに向かってそう言いました。

「わかりました。では明日から母船から通うようにしましょう!。」
「神が設計のチェックをしなければならないでしょうから、
そのときは連絡をしてください!。」
「こちらからお迎えに伺います!。」
そうハーンが言うと、
「よろしいんですか?!。」
「皆さん忙しいでしょうに!?。」
そう神が気を使い言うと、
「いいえ!。みんなあなたのファンですから、
 喜んで伺いますよ!。」
そう、ハーンはニコニコしながら言ったのです。

「そうですか?!。」
神は少し照れてそう言ったのでした。
「では、私は母船に戻ります。」
「あとのことは、よろしくお願いします!。」
そうハーンは言うと、乗ってきた宇宙船で、母船に戻りました。

神と、ナアムは、設計室に行き、
製造工程が順調にいっていることを確認したのでした。
そして神とナアムは、神の宇宙船に戻りました。
神の宇宙船に着くとナアムは、母船に戻る準備を始めたのでした。


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