明日のことは過去のこと 第二巻 第一章(9)

会議室に入ると、机の上に神がお土産として持ってきた、
りんごとバナナの入った竹かごが置かれていました。
それを見た神は、
「この果物はお土産として持ってきた物ですから、
早く食べないと味が落ちてしまいますので、
皆さんでなるべく早く食べてください!。」
と、言いました。それを聞いた船団長は、

「ではさっそくいただきましょう!。」
「ナイフで切り分けてから!。」
そのことばを聞いたナアムは、かごを調理場に持っていき、
大体4等分にして持ってきたのでした。
その間に指令室にいる4人をハーンが呼びました。

「君たちに紹介しよう!。」
「このかたが、地球を管理されている”アッダム”さんです。」
「地球では”神”と呼んでいるそうです!。」
「われわれも”神”と呼べばよいそうなのでそう呼んでください!。」
そうハーンが言うと、4人が答えました。

「わかりました。」「承知しました。」
「ごっつあんです!。」「どすこいどすこい!。」
(ちょっと遊んでしまいました!!。)

「神よ!。彼らを紹介しましょう!。」とハーンが言いました。
「彼らは、船団指令室勤務で、船団長代理を兼任している、
優秀な幹部たちです!。」
「彼の名は、”ミョウホー”と言います!。」
そう紹介された彼は、お辞儀をしました。
「彼の名は、”アミダー”と言います!。」
そう紹介されたもう一人の彼も、お辞儀をしました。
「彼女の名は、”レンゲ”と言います!。」
そう紹介された彼女も、お辞儀をしました。
「彼女の名は、”ニョライ”と言います!。」
そう紹介されたもう一人の彼女も、お辞儀をしました。

「今現在、地球で取れる果物で私が特に気に入った2種類の物を、
”神”にいただきました!。」
「みんなで食べてみてください!。」
ハーンがそう言い終わると、神が言いました。
「ドアの外で警備をしている人にも差し上げて食べてもらってください!。」
そのことばを聞きハーンは言いました。

「そうですね!。彼らにも食べてもらって、感想を聞きましょう!。」
ハーンはそう言うと自ら彼ら警備のところに行き、
話をして連れてきました。
「この2つは、地球で取れた果物なんだが、
食べて感想を正直に聞かせてほしいのだけれど!。」
ハーンは二人の警備員に言いました。

そういわれた警備員は果物を手に取りました。
「それは、バナナと言うのだそうだ!。皮をむいて食べて!。」
ハーンにそういわれた警備員は、皮をむきバナナを食べました。
「甘くておいしいのですが、渋みが残るので、
品種改良すればみんなが喜んで食べる果物になると思います!。」
警備員の一人がそういうと、
「私も同じ意見です!。」と、もう一人の警備員が言いました。

「そちらは、りんごという果物です!。」
ハーンにそう言われた警備員は、りんごを食べました。
「これは、すっぱいので品種改良し甘さを加えて、
甘酸っぱくすれば、みんなが喜んで食べるようになると思います!。」
一人がそう言い終わると、
「2種類とも品種改良が必要と思います!。」
もう一人の警備員が言いました。
そして二人は会釈をすると、警備の場所に戻っていきました。

「あまりよい評価は得られませんでしたね!。」
神は、笑いながら言いました。
「そうですね!。」
「みんなも同じ意見だろう!。」
ハーンも笑いながらそう答えました。
「船団長!。地球ではこの程度の果物しか自生していないのですか?!。」
アミダーが訊きました。

するとハーンは、ここにいる幹部たちに話し始めました。
「そうです!。しかし、
流刑地として神が代々地球を管理してきた事のほうが重大です!。」
「流刑者は子孫を作り、生き延びてきました。」
「神の的確な助言があったからです!。」
「記憶を消さないものはきっと神に逆らうでしょう!。」
「また犯罪が増えてきて同じことになります!。」
「神と会話をしてわれわれの認識の甘さを自覚したのです!。」
「知識として知っていることより、知らないままのほうが、
幸せなことのほうが多いかもしれません!。」
「私が船団に戻る前に伝えたとおり、地球に送るすべての流刑者は、
今までの記憶をすべて削除して送ることに決定しました!。」

第一章はこれで、お。し。ま。い。

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