デジタルメディア関連 アナログ音源再生計画


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CD-Rレーベル用インクジェットプリンタの使い勝手

この記事はPart2「「CD-Rへの保存のススメ」についての補足内容です。
関連情報:CD-R盤面へのタイトル記入の実践
2万円台でCD-Rレーベルプリンタが手に入る
CD-Rの盤面に直接印刷するというというのは、管理人の永年の(短年か(^^;)夢みたいなものでした。

 字がヘタ私は手書きはもっての他、かといって全面ラベル貼付は面倒という事で、今までCD-R盤面のタイトル記入は、もっぱらタブーといわれる小型ラベルの貼付でおこなってきました。

詳細はこちらの記事を参照下さい。

ところが2001年になって、プリンタブルタイプのCD-Rメディアがリーズナブルな価格になってきたこと、そして標準でCD-Rレーベルに直接印刷可能なインクジェットプリンタが2万円台の価格で登場した事もあり、私も購入して盤面の直接プリントに切り替えてみました。

管理人の使用機器はEPSONのPM890Cです。2001年の秋に発売された機器で実売価格は2万円の半ば〜後半で手に入る価格です。EPSONは2000年に初めてCD-Rレーベルに印刷可能なプリンタを発売しましたが上位機種だけで、しかも印刷用のトレイはオプションで別売でした。それが2001年の機種ではトレイが標準装備となり、2002年秋にはさらにCanonがレーベル印刷可能なプリンタを発売し、ますます選択肢が増えてきました。

CD-Rプリンタの種類
2003年初頭現在CD-Rに直接印刷できるプリンタで民生用として手に入るものとしては次の種類があります

(1)専用機
イメーションなどから発売されている専用機で主に企業などで複数枚を連続印字するのに用いられます。価格的に個人用途として使うレベルのものでは無い。

(2)インクジェット兼用機
EPSON・CANONから発売されている機種の一部で、今回取り上げるものです。通常のインクジェットプリンタとして利用できるので最も利用しやすい。

現在(2003年1月)の兼用プリンタはEPSONの3機種、Canonの2機種で両社でCD-R印刷機能に若干違いがあります。詳細はそれぞれのメーカーのサイトを参照下さい。

(3)CD-Rタイトル印刷専用機(熱転写方式)
プリンタブルではない通常のレーベル面にタイトルを印刷するタイプでカシオから「CD-Rタイトルプリンター」が発売されています。

http://www.casio.co.jp/release/cw_50.html

全面印刷ではなく、指定部分にタイトル文字を記入するタイプで、どちらかというとデータ用CD-Rの印字に向きます。

上記のうち(1)(2)はCD-Rメディア自体がプリンタブルタイプでなければ印刷できません。(3)は逆にプリンタブル以外の盤面への印字用です。

専用機の仕上がり具合
[画像1]

左のCD-Rは、某展示会で専用プリンタのデモを行っていた時に、イメーション様より頂いたモノ。

 印字時間は、専用機がやや速いものの結構時間がかかっていました。
 発色も黒ベタ部分に若干光沢はあるが、インクジェット機と大差無し。
 文字はむしろ、インクジェット機の方が鮮明です。
 

EPSONのインクジェット機の使い勝手
PM890Cでは専用トレイとCD-R印刷用ソフトが同梱されているので、特別オプションで購入するものはありません。

面倒な印刷設定
これは結構面倒です。ソフト側だけでもデフォルトから3〜4箇所設定変更を行い、さらに機器側も差込時に位置設定をしなければならない。

慣れればどうって事無いかも知れないが、一般の文字や写真の印刷に比較すると設定箇所は非常に多いし、簡単に試し刷りができないので余計慎重になって時間がかかる。

時間のかかる印刷
これはCD-R全面印刷ラベルを作った方なら経験があるでしょうが写真など全面印字だと1枚4〜5分程度かかります。イメーションの専用機で印字しているところを見ましたが、やはり時間はかかっていました。これはもうあきらめるしかないか。。。
今後も高速機が出てもCD-Rの焼き時間と違い半分には縮まらないでしょう。

 注意として、しばらく手をふれるなというような注意事項がありますが、刷り終わった時点でほぼべとつきも無く、盤面は乾いていました。

印字質は満足できる範囲か?
本物のCDの発色に比べれば劣るのは当然です。フォト用紙やCD-R全面印刷ラベルに比べても光沢が無い分物足りないと思う方もいるかも知れません。

 ただ、画像1にあるように専用プリンタでも同じようなものです。全面光沢ラベルの貼付をほとんどやらない私にとってはこの程度で十分すぎるくらいだと思います。
 これはレーベル面の仕様の問題なので、今後光沢のあるプリンタブルタイプのレーベルの発売は十分考えられます。

●問題点
設定が若干面倒な点を除けば、レーベル印刷機として特に問題があるとは思いませんでした。それよりも、よくぞこの価格でと驚きの方が大きい。給紙方法が異なるヒューレットパッカードを除き、Canon以外の他社も追随するものと思われます。

現実的なタイトル印刷方法?
もっとも最大の問題は「時間がかかる」という部分(印刷だけではなくデザイン)であり、これは全面光沢ラベルの貼付でも同じです。この問題は頁を改めてとりあげますが、モノグサという点では人後に落ちない管理人です(^^;

いかにせん1枚作るのに、音楽CDの単純コピーより時間がかかるのでは忙しい時はやっていられない。かといってタイトルを印字しないと内容がわからない。

一時10枚以上印字してないCD-Rがたまってしまい、ほとほと困ってしまいました。
1枚だけ専用ソフトのサンプルバックにタイトルを入れて印刷してみたが、どれも似たようなデザインでは面白くもなんとも無い(-_-;)
そこで考えたのが「とりあえずタイトルだけ印字」という方法でした。[画像2]

[画像2]
できるだけ外周に近い位置で、

で小さくタイトルと音楽の場合はアーチスト名だけを

円弧谷向きに印字する

というのがポイント

要はとりあえず、内容がわかるように印字しておいて暇な時に全面に重ね印刷するという方法です。

シールの場合は部分でも全面でもプリントは1回に限られるが、ダイレクトの場合はスペースさえあれば何回でも追加印刷できるので、このメリットを生かした印字をするわけです。(すでに印刷した部分に黒以外のインクで重ね刷りした場合は発色は悪くなります)

アーチ型に印字するのは重ね刷りした場合に若干ずれても、見映えが悪くならないからです。直線文字で印刷すると必ず2度目の印字と平行にならず格好悪くなります。

8〜9ポ程度の文字の大きさにしておけば重ね刷りした場合でも邪魔にならず、そのままでも一応タイトルはわかるからです。

[画像3]
内容と異なるなど、印字に失敗した場合は外周を黒の太線の円で重ね刷りすると目立たない。

左画像は上記[画像2]のCD-Rに重ね刷りしてタイトルを塗りつぶしたもの。
この方法の利点は、万一内容を間違えて印刷してしまった場合でも、上記のように周囲を黒で縁取りして重ね刷りすれば印字し直せるという事もあります。[画像3]

レーベルやケースのジャケットなどは凝り出すときりがありません。管理人はそうした事に凝る方だったのですが、今ではこうした作業に時間を割くのが面倒な年になってきたのでしょうか、恐らく今後も半分くらいはそのままで放置されるでしょうが。。。

逆に若い方は創造性を発揮して市販のCD以上に素晴らしいものをつくる事も可能です。当サイトではメディアの整理・保存については手間のかからない方法を提案していますが、興味のある方にとってはこうした作業こそ楽しみかも知れませんね。



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