エクササイズNo.6は、楽呼吸法を「6呼吸連続」で行なうための練習。
エクササイズNo.6-a:
「- + + + + + +」 (+ は呼吸、- は休憩)
はじめに1回分休憩してから、6呼吸行ないます。これができたら、次は
エクササイズNo6-b:
「+ + + + + + -」
と、いきなり6呼吸行ないます。
連続して楽呼吸法ができた自己最高記録のことを「最大楽呼吸能力(略して楽力)」と呼びます。5回連続でできたことがあるなら「楽力5」です。
また、「今現在、楽呼吸法が何回できるか」をウォームアップの指標として使うこともできます。連続2回しかできない状態を「ウォームアップ・レベル2回(略してアップ2)」とし、4回できる状態を「アップ4」というわけです。
たとえば「楽力5」の人でも、寝起きや肉体疲労時には、楽呼吸法が1回もできない、ということがあります。この場合は「アップ0」の状態にあるわけです。心配事があったり精神的に不安定な時も、「ウォームアップ・レベル」は高まりにくいようです。
自己最高記録である「楽力」を伸ばしていくこと。より短い時間で「ウォームアップ・レベル」を高められるようになること。楽呼吸法には、これら2つの上達の方向が考えられます。
いよいよ最終エクササイズです。エクササイズNo.7は、楽呼吸法を「7呼吸連続」で行なうための練習。
エクササイズNo.7:
「+ + + + + + +」 (+ は呼吸)
大切なのは「7呼吸連続でできること」そのものではなくて、そこまで心身の状態を整えていく過程です。
楽呼吸法は、数あるヨーガの呼吸法のひとつにすぎません。けれども、トレーニングの過程でご自分が発見された「楽に呼吸するコツ」は、各自のノウハウです。
トレーニングを通じて、胸、背中、腹、腰の内部の意識が高まり、以前よりも「自分の体内が見える」ようになられたのではないでしょうか。
パターン12の場合、たとえ「楽力7」でも、コンスタントに「7呼吸連続」を達成できる人はまれだと思います。「パターン12/エクササイズNo.7」の成功率が50%程度なら十分といってよいでしょう。
いたずらに楽力を伸ばすことよりも、実践的には「エクササイズNo.1」や「エクササイズNo.2」を毎日コツコツと繰り返すほうが有意義です。基礎トレーニングをゆったりと続けるのが効果的だといえます。
「息が続いた・続かない」ということにもあまりとらわれないのがよいでしょう。体(と心)をどのように使えば楽に呼吸できるか、それを「エクササイズNo.1やNo.2」を通して発見することが大切なのですね。
楽呼吸法では、腹式・胸式ということにあまりこだわらないで、ただ「やさしく」「ゆったりと」「のびやかに」「ていねいに」「ゆるゆると」「やわらかく」「深く」「気持ちよく」「きめ細かく」呼吸していただければと思います。胸も腹も背中も腰も総動員して、ひたすら「楽に」だけを心がけてください。
<インナー・ウォームアップの方法:ある呼吸法の提案>はこれで終わりです。次回からは「丹田論争」をお届けします。