<インナー・ウォームアップの方法>

ある呼吸法の提案

第2回 2002.3.18


<楽呼吸法(らく・こきゅうほう)>

まず、なにはともあれ、以下の呼吸法を試してみてください。「12秒吸う、48秒止める、24秒吐く」。

え? 息苦しい? たいていの人はそうですよね。この不自然な呼吸は、ヨーガで「1:4:2の呼吸法」として広く知られているものです。

正式には「ヴィシャマ・ヴリッティ・プラーナーヤーマ」といいますが、長いので、ここでは「楽呼吸法(らくこきゅうほう)」という愛称で呼ぶことにします。「楽にする呼吸」そして「音楽のための呼吸」という意味で名付けました。

<ちょっとした注意事項>

楽呼吸法をやる場合、「胸式呼吸か腹式呼吸か」について、とりあえずは気にしなくて結構です。なんでもいいから、楽にできる方法でやってください。

呼吸は「ニーノ」で行ないます。ニーノとは NINO(Nose In Nose Out)つまり「鼻から吸って鼻から吐く」方法です。ほかの方法については、別の機会にご紹介しますが、ここではニーノばかり使います。

絶対に「いきまない」でください。顔が紅潮するようなやり方は避ける。脳に圧がかかると危険ですので、これだけは守ってください。ポイントとしては「涼しい顔で」やること。弥勒菩薩像のような「妙(たえ)なる笑み」を浮かべてやるとよいでしょう。

<トレーニングMDについて>

楽呼吸法はトレーニングMDが販売されています(註1)MDには、楽呼吸法が以下のように録音されています。パターンというのは、「1:4:2」という比率の、最初の「1」を何秒から始めるかを表しています。

トラック1:
楽呼吸法パターン4(1呼吸28秒)
吸息4秒 止息16秒 呼息8秒
トラック2:
楽呼吸法パターン6(1呼吸42秒)
吸息6秒 止息24秒 呼息12秒
トラック3:
楽呼吸法パターン8(1呼吸56秒)
吸息8秒 止息32秒 呼息16秒
トラック4:
楽呼吸法パターン10(1呼吸70秒)
吸息10秒 止息40秒 呼息20秒
トラック5:
楽呼吸法パターン12(1呼吸84秒)
吸息12秒 止息48秒 呼息24秒

楽呼吸法は、パターン12(吸息12秒 止息48秒 呼息24秒)の練習が「標準形」です。でも、最初からパターン12は難しいので、入門者・初心者向けの準備編を設けました。それが、パターン4、6、8、10です。

入門者向け: パターン4、6
初心者向け: パターン8、10
一般向け:  パターン12

まずは、パターン4、6、8、10で、「1:4:2」という呼吸のリズムに慣れてください。

<7呼吸で1セット>

楽呼吸法のエクササイズは、7呼吸で1セットになっています。したがって、

パターン4 28秒 x 7呼吸 = 196秒(3分強)
パターン6 42秒 x 7呼吸 = 294秒(5分弱)
パターン8 56秒 x 7呼吸 = 392秒(6分半強)
パターン10 70秒 x 7呼吸 = 490秒(8分強)
パターン12 84秒 x 7呼吸 = 588秒(10分弱)

が1セットあたりのトレーニング時間の目安です。以下のエクササイズNo.1〜7は、いずれも7呼吸を1セットとして、トレーニングメニューを組んであります。


(註1)楽呼吸法(らく・こきゅうほう)トレーニングMDは解説マニュアルとMDのセットで1,500円。お問い合わせは、こちらまで。   (本文へ)