まず、なにはともあれ、以下の呼吸法を試してみてください。「12秒吸う、48秒止める、24秒吐く」。
え? 息苦しい? たいていの人はそうですよね。この不自然な呼吸は、ヨーガで「1:4:2の呼吸法」として広く知られているものです。
正式には「ヴィシャマ・ヴリッティ・プラーナーヤーマ」といいますが、長いので、ここでは「楽呼吸法(らくこきゅうほう)」という愛称で呼ぶことにします。「楽にする呼吸」そして「音楽のための呼吸」という意味で名付けました。
楽呼吸法をやる場合、「胸式呼吸か腹式呼吸か」について、とりあえずは気にしなくて結構です。なんでもいいから、楽にできる方法でやってください。
呼吸は「ニーノ」で行ないます。ニーノとは NINO(Nose In Nose Out)つまり「鼻から吸って鼻から吐く」方法です。ほかの方法については、別の機会にご紹介しますが、ここではニーノばかり使います。
絶対に「いきまない」でください。顔が紅潮するようなやり方は避ける。脳に圧がかかると危険ですので、これだけは守ってください。ポイントとしては「涼しい顔で」やること。弥勒菩薩像のような「妙(たえ)なる笑み」を浮かべてやるとよいでしょう。
楽呼吸法はトレーニングMDが販売されています(註1)。MDには、楽呼吸法が以下のように録音されています。パターンというのは、「1:4:2」という比率の、最初の「1」を何秒から始めるかを表しています。
楽呼吸法は、パターン12(吸息12秒 止息48秒 呼息24秒)の練習が「標準形」です。でも、最初からパターン12は難しいので、入門者・初心者向けの準備編を設けました。それが、パターン4、6、8、10です。
まずは、パターン4、6、8、10で、「1:4:2」という呼吸のリズムに慣れてください。
楽呼吸法のエクササイズは、7呼吸で1セットになっています。したがって、
が1セットあたりのトレーニング時間の目安です。以下のエクササイズNo.1〜7は、いずれも7呼吸を1セットとして、トレーニングメニューを組んであります。