| この車の履歴を見ると、購入前の3年間と、購入時の整備に LLCの交換履歴が無い。 最低でも、3年は手付かずの状態であり 3年間は、乗られていないので循環されていない。 となると、配管内部の状態は、自ずと良い状態ではないと予想される。 また、センサー類も交換履歴もない。
リセット作業は、LLC、センサーの交換となる。 まずは、ドレンプラグからLLCを抜く。 反時計回りにノブを回した後( 90度ぐらい回る )、 ノブを手前に引く。 これで、排出が始まる。 ( 閉じる時は、ノブを押し込み、ノブを時計回りに回せばロックされる )
その前に、リザーバタンクの蓋を開放させ、ドレンプラグにはホースを突っ込んで置く。 ドレンプラグから直接排出すると、LLCが 飛び散るので、その対策。
排出を始めると、出が悪い。 やはり、内部で詰まりが有る様だ。 ATF交換用に買っておいたポンプで加圧してみると、徐々に 排出される量が増えた。 ここで、やり方を換える。 リザーブタンクにホースを突っ込み水道水を入れ続け内部のLLCを排出させる。 この際、サーキュレーション ポンプを駆動させると、効率よく内部が加圧され洗浄が進む。 手を入れていない車なら、 キー ACC → OFF で、サーキュレーション ポンプは駆動する。
排出が水のみになるまで、継続する。
最後に、水道水を抜き切り、ドレンプラグを閉じる。 本来なら、洗浄液を投入して洗浄すべきだが、省略。
さて、次はセンサーの交換だ。
取り外した 水温センサーとの比較。 見た目は、金属表面の酸化ぐらいだが。
室温下の抵抗値を見ると、旧の方が若干低い。 となると、幾分高い温度をECUは検知していた事になるが、誤差範囲だ。 ただ、高温時の値は、どの様になっているかは不明。 室温では若干劣化している状態だが、やはり交換しておいた方が安全だ。
端子 | 旧(kΩ) | 新(kΩ) | A−B間 | 1.19 | 1.22 | C−D間 | 2.60 | 2.82 |
次は、サーモスイッチ。 これが壊れると、ファンは回らない。 ECUも検知出来ないので、オーバーヒートを引き起こす。 交換したか否かは定かではないので、即刻交換する。 旧品を見ると、銅のパッキンが ...... 潰れて本体の真鍮ブロックに減り込んでいる。 馬鹿力も 度を越えている。 これじゃ、シールどころか漏れる。
LLCは、5L入る筈。 ブリード プラグが無いこの車、エンジンを掛けて、空気を抜いていく。 4L入った所で入らなくなった。 一旦エンジンを切って、冷却した後 付近を走行しながら、LLCを補給( 合計で4.5L )。 最後に、漏れが無いかを確認して終了。
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