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整備中に手に振れた MFR ( TRW製 )。 一部が異常に暑い。 カバー越しなので、かなり発熱している リレーが有る。 一部とは、下写真の赤〇部。
過去に作った配線図を見ていると、そのリレーは、イグニッションコイル、IACV、キャニスター、インジェクターに繋がるリレーだった。
上図中の、リレーに記した ” W* ” が、下画像の リレーとなる。 ( W7が発熱していたリレー
問題のW7に繋がる基盤のレイアウトを見ると( 上写真 )、赤枠で囲った 広大なエリアを伝わって、コネクタに向け電流が流れる。 面積が大きいので、当然抵抗は 小さくなるのだが .......
さらに基盤を見ていくと、 W7のリレー端子(上写真の青楕円)が 広大なエリアと繋がっているのだが、繋がり方が大問題。 上写真の、赤〇で囲った中の 抵抗端子と、その右側に小さく見える銀色の丸(スルーホール) のみでしか繋がっていない。 たった、Φ0.8mmの穴 2個で繋がっている。 基盤の裏側が、下写真。 Φ0.8mmの穴 2個が、赤楕円で囲った所。 因みに、緑楕円で囲った所が、リレーの端子。
誠に酷い設計だ。 ( 今頃になって気付く私も愚かなのだが これでは、流れる電流も多いので、発熱する筈だ。 対策は上写真の様に、リレー出力端子とコネクタを直接、線で繋ぐこと。
このリレーと、基盤のパターンに不具合があれば、イグニッションコイル、IACV、キャニスター、インジェクターは全て影響を受ける。 何とも、恐ろしい設計となっている。
さらに、半田にも問題が有った。 下写真で、2−3の端子が、インジェクターに繋がり、2−8の端子が、イグニッションコイル、IACV、キャニスターに繋がるのだが パターンは同じ所に半田付けされている。 パターン面が広大なので、半田付け時に放熱されてしまい、半田が溶けず正常に 半田が載っていない。 2−3端子は、右側が、2−8端子は、左側に半田が付いていない状態。 スルーホールで、表裏は繋がっているのだが、半田は盛って欲しい。
大容量の半田コテで、半田を正常に付け直しても良いが、下写真の赤線の様に別途配線した方が良いだろう。
まあともあれ、実車から物を降ろして、配線を追加した。 また、コネクタと基盤の接合部は、再度 半田をやり直して置いた。 これで、発熱が収まらないのなら、リレー自体の容量が足りていない事になる。 TRW製なので、信用が置けない。 何故なら、設計上 変な部品が使われている。 リレーを駆動させるためのコイルに、抵抗だけが繋がっている。 普通は、サージ電圧を吸収する手段として、ダイオードか、抵抗+コンデンサーを使うのだが、抵抗のみとは理解に苦しむ。
配線の話に戻ろう。 因みに使用した線材は、下。
エンジンを掛けて、温度を確認してみる。
2023.8.22日 更新
配線をし直した結果が下。 多少温度は下がったが、ケース表面でこの温度。 発熱が収まらないので、リレー自体の容量が 足りていない事が判明した。( 因みに、接点部の抵抗は、ほぼ0Ω
リレーの耐熱温度は、大体 120℃。 耐熱温度の定義は、 ” リレーの温度上昇値の最大温度と使用周囲温度の合計が コイルの耐熱温度を超えない事 ” 。 ケース表面で、この温度なら、内部のリレー本体の温度は、もっと上の筈。 仮に、60℃として、周囲温度を50℃( エンジンルーム内 )とすれば、110℃となり耐熱温度は超えない。 しかし、余裕は 10℃。 周囲温度が上がって、仮に設定したリレー温度がもっと上なら、不具合の発生確率は上がる。
そこで、以前使用していたMFRを改造してみた。 リレーは、国産のパワーリレーを使う。
基盤から、TRW製のリレーを除去。 リレーの品番で仕様を確かめようとしたが、ヒットせず。
で、実装。
そして、実車で確かめる。
結果が下。 リレーを交換した所は、他の輻射を受けて32℃となっているが、触感では、cold。 触れた時、熱かったのが、O2センサー用と、燃ポン。 55℃だった。 ケース表面で触れた時は、ホンワカした感じだった。 となると、IG、IACV、キャニスター、インジェクター用のリレーって、何度だったのだろう。 恐ろしい状況だった事が予想される。
< IG、IACV、キャニスター、インジェクター >
不安を払拭するには ....... MFRを、自作するしかないだろうか。
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