エリーゼ(電子関連)


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2023年10月03日
マルチファンクション リレー( その3 )


          今時、リレーを使う事に違和感を感じたので、パワーMOSにて設計し直した。
          最大電流は、コンティニュアス モードで、10A有れば足りる事を想定して、ディレーティングを計算する。 結果が下表となる。
          10A流したとして、環境温度が85℃の状態で、MOSは96.9℃まで発熱する。 その時MOSの耐熱は163℃なので余裕。
          環境温度が、25℃であれば、MOSは36.9℃。 ホンワカ温まっている程度となる。





          エッチングで基板を作成し、仮にMOSを載せてみた。






          スルーホールを打って、MOSと抵抗を実装。
          リレーだと、コイルを動かす電源が必要だけど、MOSなら不要。 制御用の4つのみ良いので、シンプルで軽量となる。



< 表面 >                                    < 裏面 >
 









2023.10.7日 更新


          軽く検証した。 取り外した燃ポンが有るので、これを繋いでみる。
          燃ポンに繋がっているヒューズは10(A)なので、2.5(A)程流れるかと思ったが、1.5(A)程だった。
          計算上は、環境温度25℃下、5(A)流れると、最大で 3℃ MOSの温度上昇が有る筈だが、1.5(A)しか流れないので
          温度上昇は無し。 リレーの様な接点不良とか、温度上昇も低い MOS制御の方が、やはり理にかなっている。






< 備忘録 >

           スタータだけが、LUCASが制御しているが、他の O2センサーの電源、Main(インジェクタ、イグニッション、IACV、キャニスター)
           燃ポンは、ECUが制御している。 制御は、リレーのコイルの一端をGNDに落とす事。





          下にECUが制御している回路を示す。 O2センサーの電源制御は、トランジスタを介してGNDに落としている。
          一方、Main、燃ポンは、リレーのコイル一端にダイオードを介してトランジスタに繋げている。 これが、何とも不可思議な回路。
          何の為のダイオードなのだろうか ? ダイオードを付けるなら、ダイオードは逆向きで、且つコイル一端に繋げるのでは無く
          電源に繋げなくてはならない。 現状の回路では、リレーをOFFした時、トランジスタを破壊する流れにしかならない。
          また、コイルの抵抗は70Ω程。 従って定常時は、180(mA)しか流れない。 それにしては、使用しているトランジスタは余裕
          有り過ぎる。 これは、リレーをOFFした時の逆起に耐えうるトランジスタを選んだ為なのか ? 

          見れば見る程、このECUの設計は変だ。
          使用しているトランジスタは、エミッタ − コレクタ間には、逆起対策用のダイオードが内蔵されている。なので、O2センサーの
          制御回路が正解で、Main、燃ポン用の制御回路内に有るダイオードは、不要であり寧ろ有害となる。 ダイオードを撤去して
          直結すべき。








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