今月のメッセージ 142-090703
「人生に遅いという時はない」

                                       安藤秀世牧師(アメリカ在住71歳)

  日本歌謡界で58歳からデビューした人がいる。あの生き馬の目を抜くといわれる競争の激しい世界で58歳といえば重鎮の一人と数えられても良いお年なのに。しかも現在61歳で人気チャート、ナント1位とは!!ご立派と言う外ない。

  「そんな年をして」とは一昔前までよく言われていたことだ。「みっともない」という言葉が後に続いた。誰が”みっともない”のだろうか。恐らく世間の目を気にした家族の言葉だろうが、今は平均寿命も長くなり、しかも年寄りといえども元気に第二の人生を送っている人達が多い。
  聖書にはシニアーの爺さんになってからデビューした人は沢山いる。モーセなどは80歳になってから200万人のリーダーになり、その後40年も働いた。カレプという武将は85歳になって、まるで若者のように元気いっぱい、働かせろと要求している。まだまだ若い者には負けないカと気力が残っている。どんな働きにも戦いにも耐えることが出来ると意気盛ん。遂に敵地を占額し、目的を達成する。
シニア一になって何かを始めようとすると、何となくスムースた事が運ぶから不思議だ。それは今までに培われて来た年月の中で、自然と目に見えない宝が積み重ねられたからだろう。別にノルマがある訳じゃなし、プレッシャーやストレスもさほどない。プレッシャーが来てもうまく避ける術も心得ている。気楽というのも良い。豊富な経験と知識とコネクションを生かすことはいくらでも出来る。
  記憶力は衰えるが、分別力は充分ある。体力はないが、手伝ってくれる人が出てくる。それ相応の信頼もある。決断力も早いはずだし、選択カも身についている。
無理があまり利かないから、柔軟性もある(?)。頑固になる人も多々あるが‥。きつい仕事は無理としても、目的思考と決断力があれば、死ぬまで何でもやりたいことは出来るはず。

  シニアーになって「神の時」がグンとわが身に迫って来た。今まで無我夢中になってやってきたものが、ちょっと立ち止まって、祈るチャンスが与えられる。
「神の時」を待つことを覚える。『人生に遅いという時はない』を生涯固辞したい。「神のなさることは、すべて時にかなって美しい」伝道の書3:11


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