4.OJTと自己啓発

戻る ホーム 上へ 進む

(工事中)

OJTと自己啓発

 OJTは指導監督職(係長)という職級の職能であり、OJT指導者育成は指導監督職課程の指導項目である。忘れないように人材開発セミナーの中で取り上げる。

 

OJTの定義 (and条件)

本番の実務、生産、取引などの真っ最中であること。

教育実習は本物の生徒のための本物の授業

店舗実習は本物の客のための本物のレジ作業

研修医の研修は本物の患者のための本物の傷病の治療

自衛隊の初任教官は本物の隊員のための本物の教務を担当

目で見て、目標基準や採点基準により是正すること。

異動による経験蓄積はOJTではない。

OJT計画面談やOJT報告会をしても、OJTをしたことにはならない。

目標項目は複数あることが普通。

指導者がOJT指導者講座を修了していること。

会社の規則で定義されている正式の活動であること。

個人的な定義による「OJT」はOJTではない。

目標はまず会社として定義。各職場・各自はその後で。

OJTの実施条件

指導者の存在や言動が実務の支障にならないか

客にとって指導行為がじゃまにならないか。

教育実習の生徒にとって指導行為が気を散らさないか。

職場に指導者が所在できる空間があるか

電車は可能だが、タクシーでは困難

実務中に指導者が是正してよいか。時間があるか。

調理の失敗や注射の失敗は是正が困難

診察中は難しい。手術の方が可能なことあり。

前提水準から目標基準まで育成することが可能か

自動車運転免許では、路上教習をなくすことは困難

OJTをしている組織は意外に少ない

緊要な業種の組織

Off-JTが強力。職場ニーズから逆算して手段を選ぶ。

自衛隊はほとんどが Off-JT。実務中は実務に集中。

Off-JTが貧弱な組織

結果として育っているから帰納的に「OJTが基本」と言い訳

言い訳せずに「実務に集中している」と割り切ればよい。

OJTで間に合っているという組織

Off-JTをすればもっと高い目標を達成できるかも知れない

Off-JTでの演習の臨場感の進歩

構造的でないOJTで間に合っているという組織

構造的OJTをすればもっと高い目標を達成できる。

(構造的)OJT監督者講座
教員の演習技法講座と基本は同じ

必要なら職務分析をさせる。

指示書の開発を兼ねる。

OJT演習をさせる。

やって見せ、

言って聞かせて、

 (指示書は頭の中)

やらせて見て、

褒めてやらねば人は育たず。

 (評価)

現場でOJTを実施する。

自動車発進の指示書

キーでエンジンを始動する。

足ブレーキを踏む。

ギヤをPからDへ変える。

手ブレーキを解除する。

足ブレーキを離す。

アクセルを踏む。

目標

10秒で100点(一人前)

12秒で90点(OJT合格)

14秒で80点(Off-JT合格)

Off-JTとOJTの目標は度合が違うだけ
「OJTが基本」ではない。Off-JTで70点まで

緊要な業務・課目(命に係わるか、又は損害が甚大)

   職能等級→0     1      2     3

 

 

 

 

それ以外の業務・課目

   職能等級→0     1      2     3

山本五十六元帥語録「やってみせ〜」

学習理論・交信理論と呼ばれる理論と合致

対話型マルチメディア教材の理論として有用

五・七・五・七・七の短歌形式で記憶できる

日本語の特長が発揮された。

業務上訓練OJTの歴史

1822年没 上杉鷹山。「してみせて 言って聞かせて させてみる」

1841年没 △ヘルベルトの5段階教育法。

1917年  ○アレンの「Show, Tell, Do, Check」

1940年代 ○山本五十六元帥語録

1941年  ○職長講座TWI(Training Within Industry)

1950年  △日本の労働省がTWI導入。Tell, Show, Do, Check

1987年  ◎ヤコブスとマクギフィンの構造的OJT

????年  ×計画的OJT

TWIと計画的OJTが日本に蔓延。

技術移転の担当者の能力不足により劣化していく。

人材開発上級講座で古典や動向の自主研究をさせよ。

OJTとOff-JTは規模・基準が違う

職務分析をさせる。

指示書1ページの開発。

作業分解構造WBSと同一

OJT演習をさせる。

やって見せ、

言って聞かせて、

 (指示書は頭の中)

やらせて見て、

褒めてやらねば人は育たず。

 (評価)

教育分析

WBSが大規模

1ページの指示書で済まない

職務設計・教育設計

職具開発・教育開発

数百ページの実務手引書

実機開発、模型・教材開発

教育実施(Off-JT)

講義(1/3の時間)。

演習技法はOJT技法と同じ

合格基準は80点

教育評価

配属

OJT 合格基準は90点

一人立ち 100点目指す

自己啓発は教育種類なのか怪しい

教育用でない手段による自分主導による業務のための研究・改善のことか?

ほとんどの部門・職種の職務分掌に研究・改善を含めればよい。実務のためにも必要である。

自発的に勉強することと、教育の種類とは別の問題。

選択講座や社外講座に応募することは自己啓発なのか

自社の Off-JT講座で育成すべき課程・課目ではないのか

転職や家庭のための教育受講は、会社が支援すればOff-JT。

会社が支援しなければ企業内教育に属さない私的な行動。

Off-JTの中で自主研究をさせるのは教育方略の一種。

人材開発課員自身が学協会活動をしなさい。

具体的に事例を挙げたり、案内したりしたらどうか

外国関係会社・競合会社の職務調査

人材開発課の職務やISDの導入状況をウエブで調査

「井の中の蛙」から脱する。

「toyota career human resource」(英語検索)で外国トヨタの人材開発課の職務分掌や採用記事が見つかる

競合他社「general motors career human resource」

ISDなら「toyota instructional design」

同じく「general motors instructional design」

教育デザイナの採用記事なら

 「toyota instructional design career」

「general motors instructional design career」

GM社の人材開発/労務管理の職務
http://www.gm.com/company/careers/career_paths/hr/ops.html

Opportunities within Human Resources/Labor Relations

Analyze organizational systems and change dynamics.

Build and share change management approaches within the business.

Assess work force training and development needs to establish training priorities.

Design and deliver leadership development programs.

Help create a performance-driven culture.

Coach and counsel business partners in the Corporate staffs and on the plant floor.

Work with our Union partners to ensure a competitive manufacturing environment and improved operating efficiency.

Help maintain a safe and healthy work environment for all GM employees.

君島浩のISD研究室 2006.2.5.[ 戻る ] [ ホーム ] [ 上へ ] [ 進む ]