ブログ小説 明日のことは過去のこと 第二巻 第三章(1)

連絡を受けて、少し前にこの部屋に来て、
ハーンと準備担当者の会話を黙った聞いていた、
ニョライが笑みを浮かべて言いました。
「お待ちしていました!。」

そう言われたハーンが、
「だいぶ待ったかね!。」と言うと、
「いいえ!。少し前に来たところです!。」
「詳しいことはすべて準備担当者に聞いてありますので!。」
そうニョライが言い、
「では私の仕事は完了したので、
あとはニョライに任せて失礼します!。」
そう準備担当者は言って会釈をすると、
その部屋から出て行きました。

そこには長方形をしたテーブルがありました。
長いほうの端の片方に席がひとつ設けてあり、
もう一方には椅子はありませんでした。
その席が船団長の席でした。
船団長の席から見て右側から順に最初は神の席があり、
次はレンゲの席でその次はニョライの席が設けてありました。
左側は、最初にナアムの席があり次はミョウホーで、
その次はアミダーの席が設けてありました。
ニョライが各人が座る席の位置を説明しました。

「では、今から神をこの部屋へご案内しに行ってきます!。」
ニョライは、ハーンにそう告げると、
部屋を出て隣の第1特別来賓室に行ったのです。
ニョライはテレパシーを使わずに、種族のことばで
入り口の電話で中に呼びかけたのです。

「夕食の席の支度ができましたのでお迎えにあがりました。」
それを聞いたレンゲが言いました。
「ニョライのようです!。夕食の席の支度ができたそうです!。」
「お迎えに来たそうです!。」
そう言われた神は、
「わかりました!。今すぐに行きます!。」
「そう伝えてください!。」
とレンゲに言うと、
「神は今すぐに行くそうです!。」
そうレンゲが種族のことばで伝えました。

神がソファーから立ち上がり入り口のほうに歩いていくと、
1っ歩さがってレンゲが神のあとをついていきました。
部屋のドアが開くとニョライがお辞儀をしてから言いました。
今度はテレパシーを使い言いました。
「隣の第2特別来賓室に席を設けましたのでご案内します!。」
そういうと先に歩いていき、入り口に来るとドアを開けたのです。

4人が席の後ろに立ち会釈をしたのでした。
神も会釈をしました。そして言いました。
「本日は私のために夕食の席を設けていただきまして、
ありがとうございます!。」
それを聞いたハーンが言いました。

「とんでもない!。
あなたには、これからもいろいろ助言をしてもらうことが、
たくさんあると思います!。」
「お近づきの挨拶代わりです!。」
「われわれ種族の料理がお口に合うかわかりませんが、
正直に味の評価をしていただきたいと思います!。」
「お席はこちらです!。」
ハーンがそう言って手を伸ばして席のほうを示したのです。

神はゆっくりと歩いて席まで行きました。
そして言いました。
「もしよければ、友人との夕食ということで、
堅苦しくなく食事をしたいと思いますがいかがでしょう!。」
そのことばを聞いたハーンが言いました。

「そう言ってくださればこちらもありがたいです!。」
「私も堅苦しいのが嫌いなので!。」
そう笑いながら言いました。
「ではそういうことで!。」「みんな席について!。」
そうハーンが言って座ると、
神をはじめほかの者たちも席につき座ったのです。

「では始めましょう!。」
ハーンがそう言うと、
ニョライが入り口を開けたときに連絡した、
ドアの外で待っていた総料理長が中に入ってきました。

ハーンが紹介しました。
「彼がこの船団の総料理長のコックです!。」
そういわれた総料理長のコックは、神に向かってお辞儀をしました。
神は立ち上がり会釈をしました。
そしてまた椅子に座ったのです

「われわれの種族での代表的料理です!。」
「お口に合うように調理したつもりです!。」
「味の評価を正直に遠慮せずにお願いします!。」
「今後あなた方種族の人に料理を出すときの参考にもなりますので、
よろしくお願いします!。」
コックはそういったあと会釈をすると、
みんなが見ている前で
ハーンが座っている席の反対側にこしらえた調理場を使い、
弟子たちに下ごしらえしたものを次々に運ばせては、
それを見事に調理していきました。



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