5日目

朝7時30分にホテルを出発し、歩いてバス乗り場まで行く。広場には、もう沢山の人が集っていた。九寨溝観光の95%が中国人とのことです。バスは乗り合いバスとチャーターバスがあり、乗り合いバスは乗り降り自由で、所々に停留場がある。ガイドさんが乗っていて色々案内もしてくれるそうだ。私達はチャーターバスで出かけた。

早朝ホテルを出発し、交流に向かう。途中宝石店に寄った。夫が本で読んだ「天珠」のブレスレットを買ってもらった。昔は僧侶がしていたそうです。  店を出ると、乾燥果物を売っているおばさんが居た。「スモモ」ドライフルーツを買った。

6日目

九寨溝(キューサイコウ)は、石灰岩質の岷山山脈の中腹チベット高原に端を発する。標高3400mから2000mに大小100以上の沼が連なるカルスト地形の淡水の湖水地帯がある。谷はV字状に分岐し、岷山山脈から流れ出た水が滝を作り、棚田状に湖水がつらなる。山脈から流れ出た石灰岩の成分(炭酸カルシウム)が沼底に沈殿し、日中には青、夕方にはオレンジ色になる。また、流れに乗って運ばれた腐植物が石灰分に固定され、植物が生え、独特の景観を見せる。

樹正寨にある、九寨溝民族文化村に行く。時間が少ししかなかったので、店を何軒か冷やかした。

珍珠灘は、標高2450m、幅123m、長さが189mである。亀裂の台地の上で、大量の堆積物と倒壊物が集って、石灰化により、起伏の石灰ビーチになって、鱗波紋の形を呈している。清い片状水がビーチにぶつかって、太陽の下で真珠のような波浪が輝いている。と書いてあるが、(中国語の説明を日本語に約しているので、日本語としてはおかしい。)

五彩池は、海抜3576m。極彩色の池は693あまり。今世界で最も規模が大きく、極彩色の池が最も多く、海抜が最も高い露天石灰沈着による極彩色の池。池の向こうには道教の寺が見える。

箭竹海は標高2618m、湖畔にヤタケが茂り、杉がまっすぐに立ち、湖面がきらきら輝く。

バスの故障で4時間かけて歩く予定が3時間30分に短縮され、3時になったらどこに居ても休まず歩いてください。と言われていたので、お寺の辺りで3時になり、後は写真を撮る時立ち止まるくらいで、飲まず食わず出歩き続けた。あと600mの案内を見て、ほっとし少し休憩した。

峠に向かって道路を登っていく。もう少しで峠というところで、車が止まってしまった。車のことは良くわからないが、ラジエータのゴムが外れてエンジンがオーバーヒートをおこした。そうで、ドライバーが必死になってやっているが、工具もなく、半ば諦めて、別のバスを手配した時、運よく同じ会社のバスが通りかかり、工具や落ちたボルトを貸してくれて、やっと治った。

争艶池は、658余りの極彩色の池からなり、海抜は34m。黄龍第二の極彩色の池群。池の水は深さが異なり、堤防岸の植木が異なる。

熊猫海と熊猫海瀑布 熊猫海は、標高2587m、平均深さ15m、遇にパンダが現れる。湖沿いに岩壁があり、その模様が奇特で、湖面の映しと別風景になっている。瀑布は海猫海から落ちている。幅60m、高さ78mで此処の滝の中では小さいほうである。

この自然保護区の広さは、約720u、Y字形を形成し、全長60km。9つのチベット族の集落があることからこの名前が着いた。住民は約1000人。(寨は村、溝は谷の意味。)入り口から樹正溝が14km続き、Y字に分かれ、右が日則溝約18km、左が則査窪溝18km続く。

この独特の景観は、水に含まれる大量の石灰分による。棚田状の湖群をつくる堤防(石灰華段丘)は石灰分の沈殿によって形成されたもので、水流の中に生育する森林という独特の景観もこうした岩による。透明度の高い湖底に沈んだ倒木もその表面に石灰分が付着し、いつまでもその姿をとどめている。同じカルスト地形であるクロアチアの世界遺産、プリトヴィツェ湖国立公園にも見られる。

犀牛海・ 全長2.2kmの樹正溝最大の高山湖で、標高は2400m。水深は平均17m、最大40m。伝説によると重病のラマがは、サイ(犀牛)に乗ってこの湖にきて、水を飲むと病気が回復した。毎日この水を飲み、此処に住みついた。

則査窪寨(チベット族の村)を通り則査窪溝の一番上にある長海に行く。

諾日朗瀑布はY字になったところにある滝で、標高2365m、高さ24.5m、幅320mの最大幅ノトラバーチン化の滝である。ノリランとよばれ、チベット語で「男神」の意味。冬は氷がつき、違った風景になる。

転経筒は、チベット族が住む集落には、必ずある。その中に多くの経典が納められている。チベット経の信仰者は、転経筒を一回回すごとに、経文が100回念仏でき、功徳を積んだことになると考えられてる。樹正滝の急流のなかには、転経筒を備えた小屋がいくつも設けられ、「水転経」と呼ばれている。人々は水力で、筒が昼夜回転するようにしており、チベットの信仰の厚さを表している。

長海は標高3103mにある最大の湖で、常に深い青色の水がたたえられている。水源は山の雪解け水で、排水口は存在しない。冬になると、厚い氷におおわれ、車が通っても割れないそうです。

樹正瀑布の下には、樹正群海が広がる。大小の湖が19個、棚田状に並ぶ。急流の中、石灰岩かした湖底に若木が根付いて、松や杉、柏などの密生林が形成されて、まるで川の中に林があるような植生の生態系を持っている。

九宝蓮花菩提塔

盆景灘は、樹正溝最後の灘で、平均深さは0、8m。長期的なカルシウム化により、今の盆景灘が形成されてる。柳、柏、ホトトギスなどが沢山生えている。また、花、草、奇妙な石、カルシウム化により形成される天然盆は、水面よりさらに高くなり、まるで、盆栽のようにきれいである。

入り口で、バスを下り、歩いて駐車場まで行き、バスでホテルまで戻った。ホテルで、夕食をとり、オプションの「チベット民族ショー」を見に行く。宗教的な劇になっていて、ヤギを助けて自分が死んだおばあさんが天国に行くというお話しを、踊りを交えて、各民族の衣装を着て披露します。

飛瀑流輝は、海抜3245m、高さ14m、水しぶきが飛び散り、形の異なった梯状飛瀑となり、また飛瀑の後には、切り立った岩があり、大多数が馬肺状と片状の石灰沈着の堆積物であり、色合いが鮮やかで美しい。

迎賓池は、海抜3230m、350余りの手の込んだ模様がからみ、形が奇異な極彩色の池で構成されている。大きな池と小さな池が梯形配置され、訪れる観光客を歓迎している。

鏡海は珍珠灘から広い谷が開け、そこに流れる湖である。標高は2390m、長さ925m、平均水深10m、土砂や岩石が堆積して出来た。水面に映りこむ山々の影は九寨溝随一といわれる。

12時30分頃、1時間30分くらい遅れて山荘に着いた。ここで昼食をとり、早速ロープウエイの乗り場に行く。30分待ちの表示があったが、10分くらいで乗ることが出来た。早く来てすいている時間に観光する予定だったが、バストラブルで、混雑の中、5分ほど乗り上に上がった。

池の周りを30分くらいかけて歩き、その後はくだりの階段になる。下に見えた「黄龍後寺」がある。寺の前の階段を下りると、先ほど分岐した地点に行く場所に出る。長い木道が架かってる。

左手にが、このような黄色い岩盤が続いている。まるで黄色の龍のようだ。金沙舗地で、海抜3305m。地理的に恵まれていないため、水中の炭酸ナトリウムがここでは凝結していない。坂の水しぶきは長さ1300m、幅は40〜120m、の傾斜で勢い良く流れる。水の底は、黄金色の石灰沈着の浅瀬で凝結されている。1500mの長さをもつ世界最大の石灰華層として知られている。

老虎海から流れ出た水は、樹正瀑布となって流れ落ちます。老虎海は朝一番で見た犀牛海の下にあり、その水の音が虎の咆哮を思わせることからこの名前が付いた。

7日目へ

黄龍中寺は、明朝から建設されたチベット仏教(ラマ教)の寺院で、黄龍勝地内でにおける仏教、道教が融合している文化の特徴が感じられる。

季節海を下りていくと、則査窪寨というチベット族の集落がある。250人くらい住んでいて、村長さんが出てきて、案内してくれた。日本語が上手だった。昔は、旅行者を泊める宿屋をしていたため、各住宅は大きく造られている。今は、禁止されたため、おみやげ物を売っている。タルチョと呼ばれる旗が一杯立ってる。 タルチョとは、チベットの五色の祈祷旗のことで、五色の順番は、青、白、赤、緑、黄色の順に決まっており、それぞれが、天、風、火、水、地を表す。経文が書かれている場合は、風にはためく度に、読経したことになる。

五彩池は冬でも水が凍らず、水位も殆ど変わらない。それはこの池に長海から地下を通って水が流れ込んでいるからです。炭酸カルシウムを豊富に含む湖水に加えて、植物に含まれる葉緑素の量の違いにより、水中で成長する水草がそれぞれ異なった色彩を呈し、紺碧、浅葱、蜜柑色、水色などいろいろな色を見せる。

右手には盆景池がある。海抜3320mで、極彩色の池が330あまり。池と岸が相互に連なり、池の傍には石、木、花、草があり、天然の盆景のようである。

黄龍は、岷山山脈の一部である玉翠山の山頂(5100m)から北に向かって伸びる全長7.5mの峡谷(黄龍溝)であり、世界有数のカルスト地形である。新生代第4紀に隆起した石灰岩層が氷河に侵食され巨大な峡谷となり、そこに石灰分の豊富な水が流れ続けた結果、石灰華の沈着したエメラルドグリーンの美しい石灰華段(石灰華段丘)をはじめ、黄金色に輝く石灰華の層、そして石灰華の滝や谷が形成された。  黄色がかった乳白色の石灰華に連なりは、雪をいただいた山脈を昇って行く黄色の龍の姿に例えられる。  黄龍後寺(仏教)、黄龍中寺(道教)はいずれも明代創建で、合わせて黄龍寺と呼ばれる。

ここは、本当に美しかった。木々の間を清流が流れ下り、雨模様だったが、名前のように輝いていた。しばらく眺めていると、涙がにじんできた。

3500mの望龍平から歩き始める。木道が続き、最初のうちは、平坦な道が続き、木の間から、寺や、池がちらちら見える。標高が高いので、ゆっくりと歩き、50分歩くと、五彩池への分岐に出る。ここからは上りになり、400段余りの階段を登っていく。と五彩池が見えた。

沙夢映彩池。極彩色の池は400あまりあり、海抜は3415m。沙羅とは、トウトチノキのことで、不如帰の意味。毎年4〜5月には不如帰が満開になり、池の水と青い空とが互いに照り映えて美しい。

明鏡倒影池は、海抜3400m、極彩色の池が180あまり。池の水面は鏡のようになめらか。水質も綺麗なため、池の中に映っている雲や山、林が正と反を識別できないほど綺麗に映し出される。

五花海は、標高2472m、深さ5m、海の中には、沢山の倒木がある。海辺の木が倒れたり、洪水によって上流から流れてきたものす。長い年月がたつと水中の炭酸化合物が倒木に付着し、次第に一層の保護膜を形成する。保護膜は水の腐食から倒木を保護し、「水中の石灰化された木」になる。五彩海の色彩と輪郭は、羽根を広げている孔雀に似ているから、孔雀海とも言われる。九寨溝で最も鮮やかな色彩水の絶景で、「童話の世界」「九寨溝の精華」といわれる。ウエディング姿のカップルが写真撮影をしていた。10月1日の国慶節に合わせて、式を挙げる人が、前撮りをしているといっていたが、あまりにも綺麗過ぎるので、モデルで雑誌の撮影ではないかということになった。

則査窪溝(そくさわこう)は長海、五彩池と続き、諾日朗センターまでの間に、上季節海、中季節海、下季節海の3つの季節海が水位が上がると現れる。今回は3つとも現れてみることが出来ました。

磨房は、川沿いに建てられる。磨房が水中に築かれ、橋で両岸とつながっている。水は動力で、木製の水車により、石の引き臼が回転し、ハダカ麦や小麦を製粉する。

水は、珍珠灘から珍珠灘瀑布に向かって流れ落ちます。幅200m、最大落差240mで真下にいるとしぶきが盛大にかかります。

洗身洞は、海抜3254m、高さ10m、石灰沈着の落ち込んだ壁には高さ1m、広さ1.5uの鍾乳洞があり、仙人が着の身着のまま修行をする処だったという伝説がある。激しい勢いで流れる水がその壁に極彩色に輝く。

黄龍(ファンロン)は、四川省アバ・チベット族チャン族自治州松潘県にある景勝地。「黄龍の景観と歴史地区」としてユネスコの世界自然遺産に登録されている。絶滅危惧種であるジャイアントパンダやキンシコウの貴重な生息地でもあり、生物圏保護区にも指定された。

200km走って茂県(マオシェン)を目指す。ガイドによると、標高の低い茂県(1500m)まで下がることにより、体の負担を少なくすると言うことでした。岷江を見ながらバスは走る。途中チベットの村々がある。途中標高1800mの松藩で夕食をとる。レストランの前には、ヤクの干し肉を売るお店があった。途中のトイレ休憩のところでは、9時頃だったのに果物を売る店が出ていた。  この後、工事で一方通行の道で、私達のバスの2台前のトラックが故障で止まってしまい1時間近く立ち往生して、今日は2回も野宿を覚悟すると言う日だった。  ようやくトラックは何とか動き、バスは怖いようなスピードを出して、茂県のホテルに深夜着いた。

強力さんが上がってきた。山のように荷物を背負ってロープウエイも使わず、歩いて荷揚げをしている。この後にも2人上がってきた。

その下には、蓮台飛瀑がある。海抜3260m、高さ45m。黄金色の石灰沈着が、蓮台となり、龍の爪のような形もしており、銀色のしぶきが林の中から下落し激しい音がする。

4時40分、出口に着いた。ちょうど3時間で歩いたことになる。どこをみてもすばらしい景色だったので、あまり疲れた感じがしない。人が多いのには閉口したし、中国人のあつかましさには驚き、対抗して遠慮なく追い越したり、人ごみを掻き分けたりした。木道は良く整備され、説明板もありよかったが、日本語訳が少しおかしかった。集合場所では、全員時間内にあつまり、本当に良かったです。