プシャワールの駅から寝台列車に乗る。私達は二等車で、上下2段だが、新幹線と同じ幅なので、日本の寝台車の廊下部分に横にベッドが並んでいる。使い込んだ列車で、前の人のゴミがたくさんあったが、ガイドがお掃除人を連れてきて掃除をしてもらった。後で聞くと、個人で頼み、チップを払うんだそうだ。3段の3等車や空調のない車両もある。  でも、洗濯されたシーツを敷いて、眠りに着いた。565km、約9.5時間の列車の旅だった。  朝チャイ売りの声で起こされた。一杯2ルピーのインディアンティーを飲んで列車を降りた。(列車内は特別に安いのだそうだ。)  インドは改札というものはなく、車内で車掌が検札をする。私達の切符には名前、年齢まで書いてあった。プラットホームでは、日本ではもうなくなってしまった、駅弁売りや、茶売り、本やおもちゃ売りまで出発までの時間声を枯らしていた。

第12窟

4日目

第16窟

2泊したホテルを出発して、約104km、2時間車で走った。周囲は麦の穀倉地帯で、収穫された畑や、まだ麦のなっている畑が続く。

チャイティアとは古くは聖樹などの礼拝の対象や礼拝の場を意味したが、後世ではストゥパーとほぼ同じ意味になった。入り口上部の船底形の明かり窓をチャテイア窓と呼ぶ。側廊には大小さまざまな(ぶつがん)が穿たれ、諸仏の浮き彫りが見られる。

列車の時間までまだあるので、レストランで休み、夕食をとる。中華を頼んでくれたが、へんな中華で、ヤキソバが美味しかった。

アジャンタを出て、60km、1,5時間かけてプシャワールに移動する。今日は寝台列車でジャンシーに行くのだ。

右脇を下にして横になる釈迦の台座には悲しむ弟子達が彫られ、上空には天人が舞っている。柱にさえぎられて正面から全体を見ることは出来ない。

シマリス発見。

第26窟は、入り口から最も奥にあるチャティア祀堂の一つである。巨大な仏塔が祀られている。この窟院の左側廊にはアジャンタ唯一の涅槃像がある。
 涅槃(ニルヴァーナ)とは尽きることを意味するが、ここではすでに悟りを開いていた仏陀が、「俗なるもの」として残っていた肉体を捨てたことを示す。煩悩、行為、肉体も尽きた完璧な寂静が仏教では最も「聖なるもの」なのであるが、仏塔の基層的イメージである卵型が象徴する世界・宇宙である。  仏陀は覚者のことであり、釈迦とはシッダールタ太子の属したシャカ族を意味する語から転じて仏陀と同一人を指す。両者とも歴史上の人物としてのシャカ族出身の人物を指すのであるが、後世では超人間的な存在としての仏をも指すようになった。今日では、仏陀と釈迦は殆ど同じ意味に用いられている。

第20窟

第19窟

第10窟

第9窟

第4窟

世界遺産アジャンタ石窟寺院。
1819年、虎刈りに来たイギリス人士官が、密林を抜けた高台から向かいの崖に見つけた横穴を「人工のもの」と直感した。30におよぶ石窟の内部に、微かな光を受けて高々とそびえる仏塔があり、側壁には仏陀の生涯の物語が描かれ、涅槃仏はゆったりと身を横たえていた。  見捨てられてから1000年の時が流れていた。

5日目へ

牛は飼い主がついていなくても、家に帰ってくるし、他の人が連れて行こうとすると、抵抗するが、水牛はついていってしまうので、水牛には飼い主が付き添っている。これは牛です。

一ヶ月かけてインドを旅行しているという、東京の大学生に出会った。日本人を見て懐かしくなったのだろう。あと3日で日本に帰るそうだ。

仏塔は仏像が組み込まれた基壇、宇宙のシンボルである卵形、その上の平塔の3部分からなる。ヴォールト(穹隆形)天井には木造建築であった頃の垂木のあとが残る

列柱にさえぎられた涅槃像

第26窟

第24窟

第21窟

六牙白象本正。枠の中に宮殿、罠がある崖下、岩山の上、象たちのいる森林と場面が区切られている。六牙の白象は釈迦の前生における菩薩の一つの姿である。

17窟入り口の壁画

第17窟

両側には、僧坊が並び、入り口入ると部屋になっていて、ベッドがある所もある。

右の金剛手菩薩。この菩薩が手にするのはヴァジュラ(金剛石)ではなかろうか。金色の花弁に見えるのは、金剛石の輝きのように思われる。

後廊仏堂入り口の左に見られる蓮華手菩薩。 身体を首、胴、腿の三つに曲げた描き方(三屈法トリバンガ)により、しなやかな動きを示し、華麗な宝冠を被る姿は、飛鳥時代の日本美術に影響を与えたといわれている。

第1窟

未完成でそのままにされた石窟。どうやって彫りすすめられたか良くわかる。

エレファンタ島でもあった、4人で担ぐ輿

国王カルヤーナカーリンが出家を決心し、城を出て行くまでを描いている。悲しみのあまり右手に持った蓮華の蕾を落としかける身ごもった王妃。

1000年以上前の壁画が残っていること自体奇跡であるが、剥落が多いが長い年月に耐えたものに許される残欠の美が浮かび上がってくる。

ワゴラー(虎)川が馬蹄形に大きく湾曲する谷の断崖に沿って、石窟が穿たれている。右の川下から第1窟、第2窟と名づけられた大小30の窟が600mにわたって並ぶ。この川の名前のように、虎が出没して牛やヤギを襲ったという。  右の写真は、虎を見つけた高台で、今は手前に見晴らし台があり、階段で登れるようになっている。

駐車場に車をおき、緑のバスに乗って、アジャンタの入り口まで走る。 レストハウスでカレーの昼食をとり、早速出かける。

(右手は与願印、左手は衣の端をつかむ)は、未来を予言する相といわれる。

人を喰らう羅女王を退治に行くシンハラの軍隊。請われて王となったシンハラは象軍などを率いて羅刹女の島に渡り、彼女達を退治する。

壁を埋める千体仏

正面の最奥部の仏堂には、左手を欠損しているが明らかに説法印を結ぶ仏陀像がある。列柱や天井も浮き彫りや絵画で飾られている。

天井の絵画

第2窟

一つの頭と四つの体を持つ鹿

天井に描かれた絵画

ベッドのある僧坊

地層が浮き出て、象が後の岩から浮き彫りにされているのが良くわかる。

梁をささえる力士像