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E-171 日本世間噺大系 300円 文庫 再入荷
伊丹十三
新潮文庫 2005年 定価580円
状態 B / 表紙下よれ有 中は美本
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俳優、映画監督として有名な伊丹十三さんですが、
エッセイのおもしろさは他に例を見ないほど。
前半は短編集のような味わい。
ホームで新幹線を待つ「僕」。いつものように片足二回ずつの足踏みをしていると、
突然「会員の人だね?」と囁く男が…。
好奇心にかられた「僕」は、その男の話に合わせて何食わぬ顔で会話を続ける。
やがて座席に着いた「僕」の元に届いたものは…。
後半は、市井の人々へのインタビューと座談会。
聞き書きの天才なんじゃないかと思うほど、
その人の口調・間合い・微妙なニュアンスがうまく書かれていて、抱腹絶倒です。
表紙、イラストは矢吹申彦さん。

sold out E-130 再び女たちよ! 300円 文庫 再入荷
伊丹十三
新潮文庫 2005年 定価540円
状態 B / 中は美本
映画監督としても有名な著者ですが、そのエッセイの面白さといったら!
さすが聞き書きの天才、と思えるような「長髪の論理」や「運転手の論理」、
猫好きの気持ちがあふれる「わが思い出の猫猫」「ザ・ネイミング・オブ・キャッツ」、
スケッチ風の文章がかえって心に沁みる「花火」「富士山」、
そして抱腹絶倒の「不在通知」などなど、どこから読んでも
惹きつけられるエッセイ集です。
著者自身の挿絵もお見逃しなく。

sold out E-197 くりやのくりごと リンボウ先生 家事を論ず 700円
林望
小学館 1998年初版第1刷 定価1365円(当時)
状態 B / オビ付 表紙角上傷み有 小口わずかに汚れ有 中は美本 絶版
「男の料理」というと、「そこらじゅうを散らかしつつ高価で凝りに凝ったものを作る」
といったイメージを持たれがち。
けれどもリンボウ先生は違います。
おいしいだしのとり方、ダマになってもあわてないホワイトソースの作り方はもとより、
安くておいしいジャガイモを買いだめしてあれば、次々とジャガイモ料理が思い浮かび、
てんぷらをからりと揚げるのもお手のもの。
料理だけではありません。
ワイシャツにアイロンをかけるのだって、食器洗いだって、
収納、買い物、掃除、洗濯、子育てにいたるまで、
その独特の観察眼と合理的思考(と一人暮らしの経験)とで一刀両断、
くすくす笑えて、なるほどと膝を打つ「非理想論的家事論」が綴られています。
ながら主婦にはちくりとする部分も多々ありますが、
「あえて憎まれ役、小言辛兵衛の役回りを買って出」てくれたリンボウ先生のお説に耳を傾ければ、
「くりや」(厨=台所)から、もう一度生活全体を見直すきっかけになるのではないでしょうか。

E-206 ターシャ・テューダーの言葉 思うとおりに歩めばいいのよ 1000円
ターシャ・テューダー 文 リチャード・W・ブラウン 写真 食野雅子 訳
メディアファクトリー 2006年第25刷 定価1680円
状態 B / オビ付 表紙上よれ少 中は美本
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バーモント州の小さな町で、18世紀の様式で建てられた家に住み、
ほとんど自給自足の生活をしながら、
絵を描き、庭を愛でる暮らしを続けたターシャ・テューダー。
コーギー犬やたくさんの動物たち、愛らしい子どもたちが登場する絵本や、
美しい庭の様子が紹介され、日本にもたくさんのファンが生まれました。
2001年、ターシャを訪ねる機会を得た著者が、
彼女の言葉を集めた本を作りたいと考えて誕生したこの本。
ユーモアに満ち、示唆に富んだその言葉、
そしてこのタイトルに励まされます。
ターシャの暮らしと庭を撮り続けたリチャード・W・ブラウンの、
未発表写真67点の美しさには目を見張ります。
歳を重ねることのすばらしさ、経験を積むことの尊さを感じる1冊です。

E-126 富士日記(上) 650円 文庫 再入荷
武田百合子
中公文庫 2007年改版10刷 定価980円
状態 B / 中は美本
作家武田泰淳の妻であり、後に写真家となる花さんの母であり、
そして夫の死後、自らも文筆家として随筆を発表した武田百合子さん。
この作品は、昭和38年暮れに富士山麓に建てた山荘での日々を綴った
13年間の日記の上巻(昭和39年7月〜昭和41年9月)です。
対象を鋭く切り取る独特の目線、繊細な感覚、
そして、天衣無縫と言われるのびのびとした文章が本当に魅力的。
アネゴな百合子さん。料理上手な百合子さん。
少女のような百合子さん。トボケた百合子さん。
そしてそのずっと奥に、詩人の魂を持った百合子さんが、ひっそり佇んでいるようです。
それにしても誰か、百合子レシピをまとめてくれないかな。
この本に出てくる料理は、どれもとってもおいしそうなんだもの。

sold out E-153 日々雑記 450円 再入荷 文庫
武田百合子 武田花 カバー写真
中公文庫 2007年7刷 定価620円
状態 B / 表紙・裏見開き折れ有 最終ページ折れ有 P45〜46わずかに折れ有

山荘近くの大岡昇平宅に娘の花さんと出かけた「ある日」の帰り道。
「~\おはなばたけで恋をしてェ……と歩きながら歌いながら踊ると、
 してェ……のところで、ぐにゃりと曲る足つきがカワユイとHが笑いころげて喜んだ。」
満月の「ある日」。
「ニセモノみたいな見事な満月を、テレビで見ていた。
 月のへこんだ黒ずんだ場所には、もう全部名前がつけられてしまっているのだそうだ。
 アメリカがつけたにきまっている。」
ビデオ屋で借りてきたテープを毎朝ごはんの間に見ている「ある日」。
「『リチャード三世』見てから阿波踊りを見て、とって返して『ツイン・ピークス』を見る。
 頭ん中、どうなってるのかしらん。」
そして、花さんと京都に行った「ある日」。
「部屋のテレビで、ベルイマンの映画を延々と深夜まで観た。
 ベルイマンの映画をみていると、夫婦っていいなあ、と思う。」
作家武田泰淳の妻であり、写真家武田花さんの母であり、
無敵の文筆家でもある武田百合子さん。
この本は、1988年から1991年まで、雑誌マリ・クレールに掲載されたものに、
和光PR誌に発表したものを加えた随筆です。
百合子さんの自由闊達な文章を読むと、思わずふきだし、はっとし、
そしてその鋭さに、心の底がしんとしてしまいます。
 
E-194 時のかけらたち 850円
須賀敦子
青土社 1998年第5刷 定価1680円
状態 B / オビ付 表紙上・背表紙角よれ有 中は美本
   状態を見る

「枠をおろそかにして、細部だけに凝りかたまっていたパリの日々、
 まず枠を、ゆったりと組み立てることを教わったイタリアの日々。
 さらに、こういった、なにやらごわごわする荷物をいっぱいにかかえて、
 日本に帰ったころのこと。
 二十五年がすぎて、枠と細部を、貴重な絵具のようにすこしずつ溶かしては、
 まぜることをおぼえたいま、私は、ようやく自分なりの坂道の降り方を
 覚えたのかもしれなかった。」
日本人にとって、まだヨーロッパが遠かった1950年代。
そこで青春を送り、学んだ著者が出会った、さまざまな人々、さまざまな場所。
歴史、文学、建築、美術などを巡る深い思索の軌跡を綴った、
最後のエッセイ集です。

E-17 岡部伊都子集1 いのちの襞 2000円
岡部伊都子
岩波書店 1996年第2刷 定価3000円
状態 A / 函入
             
E-117 女人無限 1200円
岡部伊都子
創元社 1979年1刷 定価1300円
状態 C / 裏表紙、裏見返ししみ有 小口しみ少

山姥 漆部造(ぬりべのみやつこ)の妾 好色一代女 橋姫 墨染 あきみちの妻 
上村松園 伊香小江(いかごのおうみ)の天女 如意尼 廃后高子 
安里屋(あさとや)クヤマ 與謝野晶子 高野夫人
さまざまな歴史上、伝説上の女性たちの生き方をたどりながら、
筆者自身の心のうちも同時に描かれた、味わい深い一冊。

sold out E-10 美しい庭のように老いる 私のあこがれの老女たち
800円
 
宮迫千鶴
筑摩書房 2001年初版 定価1785円
状態 B / オビ付 オビよれ
E-14 食卓とイーゼルのあいだで 750円
宮迫千鶴
NECクリエイティブ 1999年初版第1刷 定価1500円
状態 B / 裏表紙汚れ少
sold out E-135 「森のイスキア」で話したこと 900円
佐藤初女 & 宮迫千鶴
創元社 1999年第1版第3刷 定価1890円
状態 B / オビ付 中は美本

地中海にあるイスキア島の物語から名付けられたという「森のイスキア」。
青森県弘前市の、岩木山のふもとにあるここで、
訪れる人をおいしい手料理でもてなす佐藤初女さんと、
画家でありエッセイストでもある宮迫千鶴さんとの対談集。
暮らしについて、食について、生き方について、信仰について、そして死について…。
さまざまなテーマを語り合うお二人の間には、
うちとけた雰囲気があたたかく漂っているようです。


sold out E-98 ル・パスタン Le Passe-temps 450円 文庫
池波正太郎 文・絵
文春文庫 1994年第1刷 定価700円
状態 A
sold out E-99 池波正太郎の春夏秋冬 450円 文庫
池波正太郎 文・絵
文春文庫 2000年第6刷 定価700円
状態 B / 表紙カバー見返し折れ少 中は美本
sold out E-131 味と映画の歳時記 250円 文庫
池波正太郎
新潮文庫 1996年8刷 定価540円(当時)
状態 C / 中よれ有

二月に入ったばかりの寒い夜、知り合いの老人がすすめてくれた小鍋だて、
六月のフランスを旅したときのさくらんぼの味、八月のトマトと掻き氷、十月のブドウの甘み。
五月にはジャン・ルノワール監督の小品『ピクニック』、
十一月にはベルイマン監督の『秋のソナタ』や『第三の男』に思いを馳せる著者。
味について、映画について、四季の楽しみをおりまぜながら語る随筆集。

E-15 夜中の薔薇 700円
向田邦子
講談社 1981年第1刷 定価1000円
状態 B / オビ付 表紙カバー上よれ 司修装丁
sold out E-120 私は私 700円
石井好子
岩波書店 1997年第2刷 定価1785円
状態 B / オビ付 著者サイン入り 表紙汚れ少 中よれ少
       仏料理店ディナーショー(石井好子さん出演)プログラム付
E-122 ヘッセの読書術 950円
V・ミヒェルス 編 岡田朝雄 訳
草思社 2004年第1刷 定価1890円
状態 B / オビ付 表紙カバー上よれ少 中は美本
「この世のどんな書物も きみに幸せをもたらしてはくれない。だが それはきみにひそかに
きみ自身に立ち返ることを教えてくれる。そこには きみが必要とするすべてがある。
太陽も 星も 月も。なぜなら きみが訪ねた光は きみ自身の中に宿っているのだから。…」
作家、詩人、そして優れた読書家であるヘッセの、読書に関するエッセイ集。

E-132 恋文 Love Letters 700円
アントニア・フレイザー 編 吉原幸子 訳
三笠書房 1983年第3刷 定価1200円(当時)
状態 B− / 函入 経年によるやけ
         現在絶版

メールではなく手紙、それも「恋文」となると、
書く方も読む方も特別な気持ちになるようです。
ジェームス・ジョイスより(のちに妻となる)ノラ・バークナルへ、
ゼルダ・フィッツジェラルドよりF・S・フィッツジェラルドへ、
オスカー・ワイルドよりダグラス卿へ、ロベルト・シューマンよりクララ・シューマンへ、
ナポレオンよりジョゼフィーヌ・ボナパルトへ、W・A・モーツァルトよりコンスタンツェへ…。
愛の告白や恋のつらさ、嫉妬、拒絶、別れなど、
その時々の思いが込められた数々の手紙を読めば、
歴史上の人物をふと身近に感じるような気がします。

sold out E-139 幸田文の箪笥の引き出し 1600円
青木玉
新潮社 1996年12刷 定価2200円
状態 B / 表紙汚れ少よれ少 中汚れ少
「地味は粋の通り抜けでね、それがしゃれもの」と母、幸田文が評した、
おしゃれだった祖父幸田露伴のエピソード。(「石摺りの着物」)
「黒い羽織にこんな柄を取り合わせて袖先にはめ込んだら、きっとおもしろいよ、
右は外袖、左は内袖、見方によっては無地に見える。
動くと可愛い柄が袂先にある、…お古でない証拠に羽織と同じ裂でこの小花模様を
はめ込んであげる」 初めてあつらえた黒い羽織が、
母のその後の作品『きもの』の装丁になるまで。(「誰が袖」)
祖父の一周忌に着るはずだった着物を、思いもかけず母と取りかえた思い出。
(「取りかえっこ」)
幸田家の思い出がたくさんつまった「幸田文の箪笥の引き出し」を
そっとのぞいてみませんか。
幸田文『ちくま日本文学全集』『流れる』はこちら

E-144 小石川の家 800円
青木玉
講談社 1995年第9刷 定価1500円(当時)
状態 B / 裏表紙汚れ少 中は美本
幸田露伴を祖父に、幸田文を母に持つ著者の、小石川の家での日々。
そこには、厳しくも愛情あふれる時間が流れていました。
祖父のお膳を整え、叔母の家でお使いの口上を述べ、
お客さまのおもてなしに心を配るという躾を受けた著者が、
共に暮らした家族・人間としての露伴・文の思い出を、
時に切なく、時に優しく紡ぎ出しています。
目的の買い物を終え、母と食べようと、残ったお小遣いをはたいて買った苺。
けれどその苺の行方は…。(「初めてのお年玉」)
重荷だったお使いが済み、ほっとした心に飛び込んできた、その家の猫。
ふにゃふにゃとした手触りが忘れ難く、やがてその猫はわが家にやって来ることに…。
(「お使い」)
少女の目に映るこまごまとした出来事を、鮮やかに描いた随筆集です。

E-107 海からの贈りもの 750円 再入荷
アン・モロウ・リンドバーグ 著 落合恵子 訳
立風書房 1996年第15刷 定価1470円(当時)
状態 B / 中は美本
「その時わたしは、浜辺と同じように、どこまでも続く空っぽなものになる。」(海辺にて)
「どれだけ多くではなくて、どれだけ少ないもので暮らすか。」(にし貝)
「わたしたちは結局、みな孤独である。ひとりでいるということを、
もう一度はじめから学びなおさなくてはならない。」(つめた貝) 他
史上初の大西洋単独横断飛行を成功させたチャールズ・リンドバーグの妻として、
五人の子供たちの母として、また自らも飛行家として生きた一人の女性の心の記録。
深く静かに思考する海辺の日々を、落合恵子さんの訳で。

E-152 プロヴァンスの青い空と海 600円 再入荷
レディ・フォーテスキュー 著 E・H・シェパード 挿絵 尾島恵子 訳
読売新聞社 1994年第1刷 定価1300円(当時)
状態 B− / オビ付 小口シミ有
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1930年代、貴族の称号を授けられた著者とその夫が、
故郷のイギリスを離れ、終の棲家としたプロヴァンスでの日々を描いた本。
プロヴァンス流「心のゆとり」を優先したビジネス、
自然の中から生活の知恵を身につけた、人情に厚い人々、
市場の様子や庭づくり、おせっかいな隣人や働き者のお手伝い…。
イギリスとの生活習慣の違いに時々呆れながらも、
愛情を込めて周囲を見つめる著者のユーモアあふれる語り口は、
読む者の心をふんわりと包み込むようです。
イラストは、『クマのプーさん』のE・H・シェパード。
なお、こちらの作品は以前『暮らしまわり』でご紹介していましたが、
今回は『エッセイ』のコーナーに移しました。

sold out E-3 わたしの三面鏡 600円
沢村貞子
朝日出版社 1983年第1刷 定価800円
状態 A
E-60 わたしの脇役人生 300円
沢村貞子著
新潮社 1987年 定価1000円
状態 C / オビ付(破れ) 表紙しみ少 裏表紙こすれ有
        中に4ヶ所赤鉛筆で小さく「」の書き込み有
        他は美本 安野光雅装丁
E-67 老いの語らい 650円
沢村貞子対談集 幸田文・山田太一・黒柳徹子・永六輔他
岩波書店 1997年第1刷 定価1339円
状態 B / オビ付き 表紙カバーよれ少 中は美本
E-11 文章読本 1000円 
丸谷才一
中央公論社 1977年第4版 定価980円(当時)
状態 B / ビニールカバー付 
E-22 豆腐屋の四季 ある青春の記録 1000円
松下竜一
講談社 1969年第1刷 定価480円(当時)
状態 C