CD-Rの整理(3)〜大量枚数の整理と収納 2 


標準ケースを中心とした整理・収納
前項では、『標準ケースは使わない』という選択肢について記載しましたが、このページではオーソドックスに市販音楽CDと自作音楽CD-R混在の環境で標準ケースを中心に整理する方法について考えたいと思います。
 管理人が標準ケース派であることは他のページにも掲載してあるので重複する部分もありますが、まず第一に市販音楽CDが標準ケースであり、この様式(厚さ)を基準に整理すべきだと言うことが最大の理由です。

 普通にCDをコレクションしている方が、わざわざ別ケースへ入れ替えるという事を積極的にするかというと、あまり考えないでしょう。だからこそ「明日に向かって捨てろ!!」の整理方法が画期的であり過激でもあるのです。

標準ケースでは100枚につき1メートルの幅のスペースが必要です。CD-Rへ焼いていると、すぐに枚数が増殖していきますから「どこへ(場所・収納用品)」「どのように」収納するか考えなければならなくなる。


多量標準ケースを「どこへ」収納するか
【場所】
普通に考えると再生機器の近くということになるが、私の場合はCDを主に聞くのが仕事場で、それ程スペースが無いため保管場所を別にしてありますから収納には工夫が必要でした。仕事場では棚に出して常時再生するCD約60〜70枚、スチール棚に保管してある80枚、計150枚程度が限界なのですが実際には二重に並べたり、整理できずに突っ込んであるというのが現実。

そこで管理人の場合は「少枚数からの整理」のページで紹介したように仕事場のCDボックス→仕事場のスチール棚→そこからあぶれたCD(聞く回数が減ってきたもの)を別の部屋の本棚と移動する事にしています。

画像はオーディオセットを乗せてあるスチール棚(事務用)の上段。2列に並べれば150枚以上収納可能。cd_stock

実際全ての方がCDを一箇所にまとめて収納できるとは限らないので、あまり聞かなくなったCDだけ別の場所へストックするのも一つの方法です。

【収納用品】
CD収納には様々な専用ケースや収納ラックが市販されています。大量枚数を収納するなら専用ラックを購入するというのがオーソドックスな方法です。

専用ケースを購入する場合は将来的に増える枚数をあらかじめ考えて余裕を持った収納枚数の本棚形式のものにするのがベター。ところが現在500枚保有している方が、将来的に倍くらいになると1000枚収納ラックを購入したところ、急にコレクションの増加が鈍り結果的に空きスペースが相当できてしまったという話はよく聞きます。

 本当に悲惨なのは昔レコードコレクターが壁面一杯にLPレコード収納スペースを作ったところ80年代になってLPがほとんど発売されなくなり不便な飾り棚になってしまったという話。(LPレコード収納棚はこれ以外の用途に利用が難しい)

 もっともCDの場合はDVDやCD-ROMなど同じサイズのメディアが多いので少しは使い廻しがききますから、アナログレコード収納に比べればあまり心配は無いかも知れません。

一方、諸事情で専用ラックを置くスペースが無い場合もある。管理人のCDを保管してある部屋は今ほどCDが増える事を考慮せず、むしろ本や雑誌、書類を並べるため木製本棚3竿とスチール棚で壁面は一杯。引き出し式のカセット収納ラックでさえ隅へ追いやられる始末。とてもCDラックの置き場は無く、本棚へCDを収めるしかありませんでした。

現在の収納本棚はガラスの引き戸の飾り棚で幅は1区画40cm2列(約80cm幅)×5段と1区画60cm2列(約120cm幅)×5段の2竿です。ガラス戸はホコリや湿気対策としては良いのですが引き戸なため中央のCDが取り出しづらい。さらに飾り棚なのである程度大きな本と飾り(陶器など)を入れるには良いが、CDや文庫本などを入れると、どうしても板と板の間の上下スペースが広すぎて非常に無駄が多いつくりです。

そこで段数を増やすためホームセンターで売っているボードを棚の幅にあわせてカットしてもらい、高さ16cmにカットした支え板を付けて段数を増やした。
 これによって段数が増え本やアナログレコードのメンテグッズなどのスペースを残し全部で19区画約900枚程のCDスペースを確保することができました。

 ボードは結構高価なため全部で数千円かかってしまった。(画像の黄色い線の部分が追加した棚)
 最大で60cm幅なので安価なボード(ぺこぺこのベニヤ張り)を利用しても良かったかな?

それでも未だカセットは引き出し式ボックスにある程度収納してある他、カーステ用にCDやレコードからダビングして今は全く聞かなくなったものが収納ボックスに無造作に放り込まれて整理のめどが立っていません(^^;まずは再生機会の多いCDから整理しないと・・・というのが現状です。

多量標準ケースを「どのように」収納するか〜具体的な棚割例
最初は特別整理など必要なくあまり聞かなくなったCDを無造作に棚1段に並べていたが、1段に並びきれなくなって分類作業に入った次第です。分類といってもほとんどの方がやっている大分類としてクラシック・ジャズ・洋楽ポピュラー・邦楽の4分類で4区画にした。この区分けは誰でも適用できる基本区分となります。自ら録音した音源のCD-R化ではこれに当てはまらない生録の自然音とか、AMラジオのDJ録音とか必ず分類不可能なものも出てきますからこれらはその他の区画を設ける事になります。

 あとは趣味趣向の分野ですから全く聞かないジャンルの音楽があって当然なので、この大区分をのうち聞く分野の枚数に応じて細分化することになります。細分化の一般的な方法は各基本ジャンルをさらに区分したうえでクラシックでは作曲家別、その他の音楽では歌手・演奏者別で、いずれも名前順にA〜Z、あ〜わというのがレコード店などでの一般的な並べ方です。

 いずれにせよ「名前順」というのが音楽CDの最も基本的な整理方法で、これは不特定多数の人が見つけやすい検索方法ではありますが、個々人の偏ったコレクションで必ずしも最適とはいえないかも知れない。

管理人の例では以下のように徐々に棚割を増やしていったが、その一段ごとの順番は全く「名前順」には揃えておらず、ここでもあくまで再生(利用)頻度です。
 最初の頃は70年代のフォーク、ロックの復刻をやっていたのでこれらのジャンルのスペースが多くなって邦楽は70年代と80年代以降と棚を区分した。このあたりは非常にアバウトで、例えば井上陽水など、どの年代に並べるかなど考えずどちらか空いている棚に適当に並べた(^^;

一方洋楽はいわゆるロックとそれ以外に最初分類して棚分けした。仕事場で流す音楽というのは大音量で再生できないのでBGMとして聞くことになりますから、クラシックやイージーリスニング、フュージョンなどが多くなる。そのためクラシックは仕事場の棚に滞在していたため最初はそれ程増えなかった。
 しかし70年代ポピュラーものの復刻コレクションが一段落すると、聞く機会の多いクラシックやジャズのCDが増えてきたので、こちらもクラシックとイージーリスニングを分けジャズはいわゆるモダンジャズとフュージョンを分けて、フュージョンは最初イージーリスニングとか映画のサントラ、インストルメンタルなどと同じ棚に。
 
現在の形態は、邦楽に4段(ジャンル問わず@70年代男A70年代女B80C90〜)//洋楽ポピュラー4段(@米ロック A英欧ロック・ポップス Bブラックコンテンポラリー系 C米フォーク、ポップス系)//ジャズ3段(@モダンジャズ復刻版Aジャズベスト盤Bフュージョン)//クラシック2段(@モーツァルトAそれ以外)//その他の音楽1段(イージーリスニング・映画音楽・自然音など) これと別に1段をジャンル分けする前に放り込んでおく棚を設け、ほとんど聞かずにソフトケースに入れたCD、季節用音楽(現在はクリスマスのみ)のスペースをとってある(1段必要ないのでテープやメンテグッズと同じ段に並べる)

上記のジャンル分けは枚数のウエイトに応じて自然にできあがってきたもので今後も固定ではありません。
特にクラシックはピアノ曲を除くとモーツァルトとそれ以前の古典派作曲家の作品に偏っているので、分類は本当に大雑把です。

またポピュラー音楽はブラックコンなどと書きましたが自分の学生時代は、この手の音楽はモータウン系、ソウル、R&Bとかいろいろ言われていました。フュージョンという言葉も当時は無かったと記憶しています。邦盤では60〜70年代フォークと呼ばれていたジャンルがニューフォーク、ニューミュージック〜J-POPとこちらもレコード会社の売り込みの都合で、その時代に適合するような名称を付けるので、細かいジャンル区分は一般的な名称にこだわらず手持ちCDの枚数の都合で自分が分かるように決めれば良い。

今後整理していこうと考えているのが、いわゆる「季節音楽」です。とりわけクリスマスとサマーシーズンの音楽はジャンルを問わずその時期しか聞かないので、まとめて別の場所へ移管しようかと思っています。


スペースの確保をどう考えるか〜本棚を利用する場合
いよいよCDが増えてスペースが無くなった場合の処理をどう考えるか、これは人によって様々です。専用CDケースではなく本棚を利用し本と共有の場合はなおさらです。本棚自体をさらに追加すれば問題は解決するように思いますが、モノが増える一方で「聞かない」「読まない」CDや本が無造作に並べられるだけで非効率。ましてや、もう書架を新たに置くスペースが無い場合は別の対策が必要となります。

この場合は
@本を処分してCDのスペースをつくる
ACDを減量する(ケースを薄くする、売る、捨てる)
 上記いずれか一方を選ぶ必要があります。本も読まなくなったものの処分は必要ですが、いずれ購入して増えるものですので書籍部分のスペースを削るのは考え物。
 特に管理人の場合はこの本棚には昔のオーディオ、ラジオ雑誌など趣味の書籍類を保管してあるため捨てると二度と手に入らないものが多い。一般的な書籍、実用書などは折を見て処分するつもりだが、本というのは1冊の厚さを調整できるものではないので、必ず一定のスペースが必要でしょう。

そうなるとAのCDを減量する方が取り組み易い。なぜなら、CDはケースの厚さでかなりのスペースを調整できるしデジタルならではのテクニックも多く存在するからです。次回掲載以降これらの方法も考えてみたいと思っています。



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(C)Fukutaro 2006.8