メディア総合情報関連 
S030401
雑誌の『捨てられない!技術


この記事はPart1「受信機と周辺機器の発掘」その他メディアの保存についての補足内容です。

アナログ音源再生計画

捨てた雑誌・捨てられた雑誌、そして残った雑誌」に掲載したように、管理人も過去にどのくらい多くの雑誌を捨ててきたかわかりません。その中で現在残っている古い雑誌にはどうも共通点があるようです。
同じように捨てた、捨てられた雑誌にも共通点があります。

このページでは、あえて雑誌を「残す」「捨てられない」技術について考察してみたいと思います。・・・といっても例によって管理人の事ですからマジメで理路整然とした方法論などはトーゼン掲載してありませんので(^^;

一定期間保存されると捨てない
先ず最初に結論めいた事をいうと、偶然古い雑誌を発見して、つい読みふけるほどのものの場合は、恐らく一生保管しておこうと思うでしょう。その期間というのは人により様々ですが20〜30年という長期でしょうか。

 子供が大人になって自分の子供が産まれるといった長期間保存された雑誌であれば、もう世の中が全く変わって古いという概念より自分の歴史としての価値が出てくるのではないでしょうか。

良い?例が管理人の保存してあった70年代初頭の頃のテープ雑誌です。この当時全盛だったオープンリールは現在国内では生産されていない代物なので、こうした雑誌を参照しないと材質や型番など全くわかりません。
 これは極端な例かも知れませんが、いざ何か古い記事で調べようと図書館へ行ってもネットで検索してもわからない事も沢山ある。古い雑誌を見て記憶を呼び覚まされる事もしばしばです。

最も危険?なのが数年間くらいまとめてある雑誌。転居など、なにかの折りにまとめて捨てる可能性が非常に高い。特に十代というのは成長期で興味も多方面へ移りやすい。ちょっと以前興味があったものでも、すぐガキッぽく思えて捨ててしまうモノが多い。さらには親の『こんな雑誌、早く片づけろ』と文句も多く言われる世代なので処分する雑誌も多いと思う。何年か経って、あるいは大人になって『あぁ、あの雑誌とっておけば良かった』と思うことは私達オジサンも経験しています。

特別号(臨時号)>季刊>月刊>週刊の順に保存されやすい
これは誰しも思い当たるフシがあると思います。我が家でも旧家を取り壊す際、整理していたら婆さん(母)の「毎日グラフ特別号・皇太子美智子様ご結婚特集号」などという1960年代の雑誌が出てきた。週刊・月刊誌では必ず「特集号」「別冊」「臨時増刊」などの名称で特集記事を掲載した雑誌が発刊されます。こうした雑誌は自分が興味を持った分野の内容に、ある程度限定されている事、連載記事が無く通刊で読まなくても内容がわかる、つまり単行本に近い形で編集されているため保存されやすいと思います。

あとは年4回発行などの季刊誌は、ある程度の規模の書店ではバックナンバーも揃えてあったり極端に時事的な内容が少ない事、冊数も少ない事でまとめて保管しやすいためとってある可能性がある。

◇表紙の厚さと製本の良否がポイントになる
これらに共通しているのは「表紙にある程度厚みがある」「製本がしっかりしている」事です。製本と表紙の厚みは月刊>週刊と落ちていきます。適当に積み重ねると週刊誌などはすぐヨレヨレになってページをめくるのも難儀になるので、結局処分してしまう。この点でも単行本に近い装丁で、しかも雑誌は特定のジャンル以外古書店では売れないので偶然保存してあったという面もあるかも知れない。

定期購読している週刊・月刊誌は当然期間の経過とともに増えていってしまうし、あとで読もうと思っても量が多すぎて、読みたい記事自体が見つからないという事態もあり、ほとんどの場合捨ててしまうというのは当然といえば当然の事。

趣味の雑誌とは異なりますが、創刊当時の「少年サンデー」や「少年マガジン」さらに、それ以前の月刊の少年誌「少年」「少年画報」「ぼくら」など当時夢中になって読んだ漫画雑誌はどうやって捨てたのか捨てられたの記憶すらありませんが、それだからこそ現在ではプレミアが付くほどの高値で取引されている。極端な話し「投機」の対象にすらなっている事実を見ると、いかに、発刊当時”最も価値の無い捨てられる雑誌”を21世紀まで保存しておく事の難しさを実感するのです。

平積みにしておくと捨てられやすい
なぜ1冊も残しておかなかったのかと悔やむFM週刊誌ですが、学生の頃の記憶をたどってみると、学生時代は一時期、毎号購入してそのまま新聞と同じく部屋の隅にでも積んで置いたのだと思う。一月では4,5冊だが1年も経つと相当になる。

 上述のように週刊誌は製本が貧弱なので本棚に立てかけても折り曲がってしまうし、第一FM誌など本棚に並べるような体裁のものでは無いから無造作にスピーカの上とか何かの下敷きがわりに使っていたと思う。

自分の記憶によれば週刊誌ながらFMfanと週刊FMは背表紙がある製本タイプだった(FMfanの最終号まで同じ)FMレコパルは中閉じのホチキス閉じだったように思うが、間違っていたらゴメンナサイm(_ _)m

ダンボール箱への保管テクニック
古い雑誌を家人の目に触れるところに置けば処分されるからとダンボールに保管しておこうと考える向きもあるでしょう。ところが、そのまま倉庫に置いたのが災いして親に捨てられた話はすでに掲載しました。その時の反省から(本当は反省すべきは自分の親じゃ)次の点を留意すべきと考えました。

手の届く高さの場所に置かない
本類はそこそこの大きさの箱に詰めると相当な重さになるので、普通は押入や倉庫でも下に置いてしまう。それが格好の餌食になる(^^;根性出して脚立に乗ってできるだけ高い場所に保管する。自分でも引っぱり出すのに苦労するが、家族の者がわざわざそこまでして捨てようとは思わない。天袋などは板がゆがんでしまうのが難点だが。天井を収納庫に使える住宅などは最適。

箱に入れるものは種類別にしないで年代別にする
通常箱に入れて保管する紙類は単行本・雑誌・教科書・ノート・アルバムに整理してない写真などに区分けする場合が多いと思うが、これらを区分けせず年代別に保管して、下の方へ雑誌などの印刷物、上の方へ自分の書いたノートや写真など捨てる可能性が低いものを入れておく。
 年代は学生であれば小・中・高・大でもいいし、単に何年か区切っても良い。頻繁に異動や引っ越しがある場合は住所別でもいい。

 雑誌だけをまとめる場合、何年か経過して、再び荷物をまとめなければならないとき(引っ越しなど)一応中身を確認して、『なんだ○○の雑誌かぁ。持っていくのは面倒だから捨てちゃえ』という事になる。これをダンボールの上の方に捨てがたいノートやアルバムがあると、再度区分けする余裕が無ければそのまま保存される可能性が高くなる。

専用棚に並べると捨てない
部屋の広さは保存率と比例します。沢山の書架を持っているか、倉庫・物置があり本棚を格納できる場合は月刊誌程度なら、かなりの年数分を保管できる可能性がある。私の場合は倉庫を片づけ壁面に仕事場と自室で使っていた本棚2つを移動して古いビジネス関係の書籍を入れる事にしました。

ところが大分スペースが余ったので定期購読していた古いパソコン雑誌(隔週刊)を一番下から発刊順に並べていった処、年間30冊弱なので結構収まりました。10年分くらいスチールの本棚に収まったので、順次並べていった。その雑誌は整理するまでベッドの下の収納引出やら、ショッピング袋やら、あちこちの書架やら、新しい号はトイレの中(^^;やら散乱していたものでした。

 どうでもいいような内容の号でも順次並べていくと、面白いもので1号でも欠けるとあちこち探して並べたくなるものです(年間定期購読で郵送されてくるため)。

この雑誌の場合、バックナンバーがほとんど途切れず連番で発見された事がミソで、何か月分とかがゴッソリ抜けていたら恐らく並べておこうと思わなかった筈です。

仕事上、年間定期購読の雑誌や新聞は数種類あるが書架に並べて保存してあるのはこの1誌だけです。隔週誌ながら背表紙がありタイトルがわかるという事も要因ですが、一度その雑誌専用の書架に並べると、意味もなく順に並べて置きたくなるようです。コレクター的要素も趣味も全く無い私ですが、こうした「習慣」をつけると捨て難くなるのかも知れませんね。


※この場合も「背表紙の有無」は重要。ホチキスの中閉じ製本の雑誌は立てて並べてもタイトルや号数がわからないしブックエンドで押さえても曲がってしまい、うまく並べる事ができない。

性格的にマメな人間の雑誌保存率は高いのか?
私は幼少のおりから整理・整頓・掃除とお片づけが大の苦手という人間です。雑誌は積み重ね至る所に散乱し、そのため学生時代は親に勝手に処分され、所帯を持ってからは女房に処分され最後は『アンタも処分できたら最高の整理ができるのに。。。』と言われている身分です。

当サイトリンク先の多くの管理人様の持ち物の掲載画像などを拝見すると、自分のようなタイプの人間とは明らかに違うのでは?といつも思っています。
 そのため性格的にマメな人間ほど古い持ち物や雑誌などの保有率が高いのでは?と考えてきましたが、特別そういうわけでも無いようです。

古い持ち物の現存保有というのは、自分にとってはかなり偶然の要素もある。ところが整理が得意の人はここで述べるまでもなく、独自の保存・整理方法を心得て、捨てるものは捨て得難いモノ・自分にとって本当に重要なモノを上手に保存してあるというのが現実ではないかと思いました。

とりわけ「雑誌」などという一般的に見るならば、その週その月に購読して一定の情報を得たならば捨てるという類の印刷物を長期間保存するという「技術」は当サイトで取り上げているアナログ音源のデジタル化作業などと比べ非常にエネルギーの要る難しい作業であると改めて実感している次第です。

(C) Fukutaro 2003.4 


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