メディア総合情報関連 
S020918
捨てた雑誌・捨てられた雑誌、そして残った雑誌


この記事はPart1「受信機と周辺機器の発掘」その他メディアの保存についての補足内容です。

アナログ音源再生計画

趣味の世界では、今では遠ざかってしまった分野のものでもそれに付随する雑誌や書籍を買った経験は必ずあるものです。古い持ち物を整理していて、それと同時に懐かしい雑誌が発掘されると、つい整理もそっちのけで読みふけてしまったりするのですが、いざ「こんな雑誌を買ったはずだ」と押入の奥を探してみても見つからない。

 コミックや一般大衆誌と違い趣味関連の雑誌はわりと保存率が高いのですが、それでも20年、30年と長期にわたって保存してあるものは誰しも、ごく僅かではないでしょうか?

このサイトのような古いメディアの話題を扱う場合、当時の雑誌は資料として必要になってくる機会が多いのですが必要な時に探しても見つからないのも雑誌です。自分で認識して捨てたもの、捨てられてしまったもの、そして現有しているアナログ音源関連の雑誌についてのお話です。

捨てた雑誌
自分で意識して処分した雑誌で、「残しておけば良かった」と今一番悔やんでいるのがFM雑誌です。70年代音源メディアの話題を扱う場合、切っても切れないのがFMでしたから。。。管理人が良く読んで購入していたのは1970年代で、およそ10年間主に週間FMとFMfanを購読していたのですが1冊も見つかっていません。
FM誌のカセットレーベルがあるページへ
 FM誌は週刊で厚みは大して無いのですが一時毎週買っていたので1年も経つとかなりの量になる。そのうち特集号など一部を残して、まとめて捨てる事になる。
当時はチリ紙交換レートが現在と比較にならないくらい高かったので、自分の排泄物の処理は自分の雑誌で(爆)という意識もあり余計な雑誌は捨てる=チリ紙交換に出すというのが世間のジョーシキでしたから。

そして、後で見ようなどと思っていた特集号や参考記事の掲載された号も結局必要なくなって捨てる、というパターンが継続し、最後にはすべて処分したのか?

右画像:管理人が買った覚えのあるFMfan。出所:FMfan最終号(2001.12)他意は無いので勝手な掲載をお許しをm(_ _)m

本来FM誌は「番組表」ですから消耗品的傾向の強い雑誌の中でも最たるものでしょう。そのため連続したバックナンバーを揃えて保管しているという方は極めて少ないのではないでしょうか?

※若い方でも話しは聞いているかも知れませんが70年代に「トイレットペーパー」が店頭から消えるという、まか不思議な騒ぎがありました。「便所紙」は貴重な存在で同時期のFM週刊誌は恰好の「ちり紙交換」の資源となり、管理人は数次に渡る発掘調査を試みましたが1冊も見つかっていません。そのため70年代前半のFM雑誌は現在となっては骨董価値があります。その当時購入した記憶のある方は決死の覚悟で発掘調査を試みる事をオススメします(^^;

捨てられた雑誌
自分では大切に保存していたはずなのに家人に捨てられた、というのが最も悲惨です。
例えば無造作にダンボールに入れてあったとしても、それがレコードやカセットテープであればさすがに親が簡単に捨てたりはしないと思います。ところが雑誌となると話はちがいます。

私は大学進学で独り暮らしをする際、それまでの趣味の雑誌や一部の教科書をダンボール3箱くらいにまとめて実家の倉庫に保管しておいたのですが、夏休みに帰省した際父親に「要らない雑誌が入っていたからチリガミと交換した」と聞かされた時は本当に”自分の今までの人生を否定された”(^^;ほどのショックを受けました←トーゼン喧嘩になった

FM誌の一部と小学生時代から取ってあった子供の科学・初歩のラジオ・無線と実験・CQなど無線やラジオ関係の雑誌だったのですが、現在でもアマ無線家のサイトに当時の雑誌の画像が掲載されているのを見ると、『あ、こんな表紙の雑誌自分も買って読んだなぁ』とマニアの皆さんの雑誌の保存率の高さに驚き、感心してしまいます。。

実はその箱に最も大事にとってあったのは、雑誌ではなく中学時代の英語と社会の教科書だったのです。これらの教科書のイラストや写真のほぼすべてに、いたずら書きやフキダシを描き込んであった代物です。「いたずら書き」といえどハンパではなく、当時クラスでウンチクと「ジャイアント馬場」のイラストを描かせたら天才といわれた友人のS君と共同で仕上げた、いわば芸術品だったのですが(爆)。これが今でも最も残念に思う処分品です。

親は子供の持ち物の価値などわかりません。自分の「宝箱」は親や他人から見れば「ゴミ箱以下」なのです。捨てられないためにはダンボールに入れて保存するものが雑誌や書籍の場合、具体的な雑誌名を書かないで「重要書類」「○○(自分の名前)所有物。捨てるな!」などと書く方が良い。
 
管理人の場合、自分にとって判別しやすいように恐らく雑誌名を箱に書いておいたと思う。それが逆に災いして親から見れば「要らない雑誌だから便所紙に交換してくれとまとめておいたのだな。感心な息子じゃ」と勘違いされたのかも知れない(T_T)

残った雑誌
1970年代のメディア関連雑誌で唯一現在まで手許に残っていたのは録音関連の雑誌でした。70年代初頭テープ関連の雑誌はオーディオ誌の別冊・臨時増刊などの形で出版される事が多く、自分の興味のある分野の記事がまとまって掲載されるため保存率が高い。これらの雑誌は箱詰めしないで80年代半ば頃までずっと本棚に並べておいたため残っていたと思われます。

さらにいえば背表紙が厚く棚に並べて内容が判読しやすい製本のもの、装丁がしっかりしているものが残っている。
 薄い雑誌やホチキスの中閉じ雑誌は棚に並べづらくタイトルもわからないので積み重ねておく。書籍というのは積んでおくと、後で探したり内容を調べるのに面倒になるので結局捨てる事になります。

左の画像は1971〜1975までの録音関係の雑誌で現有しているもの。いずれも別冊や臨時増刊。TapeSoundという雑誌は季刊。惰性で?購読した週刊・月刊誌に比べその時々で興味を持って購入した雑誌の方が保存率が高いみたいです。

現在では「ちり紙交換」でも雑誌を引き取ってくれる事は殆どなくなってしまい、自治体の「故紙回収」で指定日に出さなければゴミとしても捨てられないため、案外趣味系の雑誌は保管率が高くなっているかも知れません。購読しなくなっても本棚以外の場所に長期間保存を考えている方は「家人などに捨てられない」工夫を考えるべきでしょうね。

※雑誌というのは、そもそも長期に保存して読み返す類のものではないため普通に考えれば捨てるのが当然でしょう。それが保存してある、残っているというのは、上述したように一定のパターンがあるようです。次回更新時に雑誌の保存について詳解しようと思います。


(C) Fukutaro 2002.9 


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『父ちゃん、オイラが本や雑誌を入れておいたダンボール箱が見あたらないけど?』
ああ、あれか、近所の古本屋へ売った。少しは金になったぞ。ワシの酒代に消えたが。。
『シェ〜〜、あの中には「週間巨人」や「GiantsFan」それに永島選手の名著「私の立教合格マル秘勉強方」だって入ってたのにぃ(涙
ばかもの〜(ちゃぶ台をひっくりかえしながら)ワシの嫌いな川下の「私の煮干し健康法」なんぞという低俗な本も入っていたから処分したんじゃ。クダラン本なんぞ読んでいるから大リーグでもセリエAでも通用しないんじゃぁ
『わかったよ父ちゃん。おいらもあきらめて投球練習でもするよ』
『ところで飽キ子。ワシの愛読書の「土方の友」や「工事苑」を知らんか?「最新土建技術」や「初歩の土木」も見あたらんが。』
『さっき来たチリガミ交換に出したわ。あんなに出したのにトイレットペーパー3つにしかならなかったわ。プー魔の雑誌だったら換金できたのに、今月また借金生活よ』
う、う、うぅ・・・』
・・・ガンコ一徹アナログおやぢは飽キ子のとった行動に一言も反論できなかったとさ(涙)
-父子の意味不明・不毛の闘いはかなり続く-たまにどこかのページに掲載中(^^