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昔の洋楽シングル盤のセコイ(^^;特徴

この記事はPart1「レコード」・特集6「シングル盤のCD-R化」についての補足内容です。
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現在ではシングルヒットの洋楽はごくわずかになってしまいましたが1960〜70年代初頭は洋楽のシングルが非常に多く発売されました。しかも日本のヒットチャートの上位に入るような大ヒットも結構ありました。1968年には日本のシングルチャートの年間9位にビージーズの「マサチューセッツ」が堂々ランクインしています。(オリコン情報誌調べ)

当時は若者向けの深夜放送がブームで、洋楽ヒット曲はラジオのDJ番組でさかんに流されていた。DJもビルボードやキャッシュボックスといった米チャート誌にランキングされた曲のうち日本で受けそうな曲をいち早く紹介するのが腕だった。当時の「ナウイ」若者はそうした情報をキャッチし、ヒットする前にレコード店で購入し自慢したりするのが流行ってました。

この頃はシングル盤といえど「流行歌」=大人の聞く歌(青少年に害があるとか言われた歌謡曲もあった(笑)し「洋楽ポップス」や「GS(グループサウンズ)」=ティーン、子供の聞く歌という歴然とした区分みたいな部分がありました。
 レコード会社にも『どうせガキが聞くんだから』という意識があったのか手抜きとも思える手法がシングル盤では用いられた。

そのため次のようなシングル盤がありました。

[シングルはモノラル、LPはステレオで発売する]
本来ステレオ録音なのにシングル盤はなぜかモノラルというパターンは洋楽では結構多かった。邦盤はモノラルというのは当時でも無かった筈。あえてモノラルでプレスしてコストが下がるのであろうか?詳細は判らないが日本で知名度が低いアーチストはLPはあまり売れないので、ステレオ録音のLPを買わせるための手法だったのか?それとも、まだまだポータブル電畜でモノラルで聞く家庭が多かったため、これで十分と思ったのか?実状はわかりませんが。。。

オランダのグループ、ショッキングブルーの「ヴィーナス」。オールドファンで知らない方はいない大ヒット曲。1969年の日本のシングルチャート年間9位(オリコン情報誌)。1971年には「悲しき鉄道員」もヒット。
 知らずに買ったらモノラルだった。「オランダでは未だ録音はモノラルが主流なのか?」と本気で思ったりして(^^;たしかその後FMでステレオで流れて愕然とした。お金出して買ったレコードがモノラルで、何故タダで聞ける放送がステレオなんだよ〜(^^;

[原曲を短くしてシングルで売り出す]
来は7〜8分ある原曲の演奏部分を「はしょって」短くしてシングルとして売り出す。これは放送で流す場合の都合を考えたモノなのであろうか?他には確かドアーズの「ハートに火をつけて」がそうだったような気がします。(ドアーズはLPしか無いので記憶違いかも知れない)。これぞ「シングルカット」(^^;

シングルでは長すぎて収録しきれない、とか聞いた気もするがビートルズの「ヘイジュード」のようにリフレインが長いだけの曲は放送ではフェードアウトしてしまえるので原曲のままシングルになっていた。やはりこれも売る側の論理ではなかろうか。
 実際、こうした長い曲の中には名曲が多くオリジナルの方が断然良いにきまってます。
シカゴUというアルバム収録曲は7分以上ある筈。シングルは3:15秒で「長い夜」とタイトルがついているがちっとも長くない(^^;。原曲は25or6to4。明け方の4時25,6分前という意味で松山千春の「長い夜」とは全く関係ない(^^;
 シカゴは好きなグループでした。いきなり1作目から2枚組でアルバムを出していたのでLPは買わず(高いので)借りて録音してた。初期のLPはよく聞いたが、なぜか日本で受けようと下手な日本語(爆)で歌ってからはがっかりしてあまり聞かなくなった(-_-;)

特集で「シングル盤をまとめてCD-Rにする」という企画を掲載していますが、デジタル化すれば(しなくても)ステレオをモノラル化したり長い曲の演奏部分を一部カットして短くすることは誰でもできます。だから敢えてこうした「シングル盤」をシングル盤らしいからとCD化する事は管理人は考えていません。古いシングル盤の発掘でも保存しておきたいのはやはりジャケットの方ですね。

※掲載画像にハンコを打ってありますがご了承下さい。


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