音源メディアの変遷 

世界最小?オープンリールの用途

アナログ音源再生計画



こんなちっぽけなオープンリール、何につかうの?


[画像1]
ご覧のテープはカセットの約半分のサイズのオープンリールです。 リールサイズは2インチ(約5cm)。1960年代後半に結構?出回っていたようですが私は当時現物を見たことが無かった。オープンのデジタルサービスでご依頼の方から送付されてきたものです。

 管理人が当時利用していたのは3号(3.5インチ)のテープでした。理屈からいえばリールさえ小さくすればオープンはいくらでも小さくできる。その分録音時間も短くなり操作性も決して良いとはいえない筈なのに。。。現に内径が極端に小さいので7号以上がかけられるデッキで再生すると非常に使いづらい。

そんな小さなテープを一体何に使うんだろうと誰でも思う筈。テープ自体は普通の幅のオープンリールで4.75cmで録音すれば往復で50分程度録音できます。とすると、年代的に開発されたばかりのカセットに対抗して「オープンでもこれだけ小さなテープで録音可能」という事を証明したかったのか?

 ご依頼者も良くわからなかったようですが、実はそれより前にサイトをご覧の方から画像と用途についてのメールを頂いてありましたので私も解ったというのが現実でした。

[画像2]テープのバックは3.5インチのFDです。

『日立製で外寸が62oです。
昭和41年ごろ近所の電気店で購入したものです。
当時は外箱に切手を貼って郵送する仕様で、二つ折りにした私製葉書が箱に貼ってあった記憶です。』
(画像及び情報提供・所蔵:タク様)

・・・という事で当時は郵送用に使われていたようなのです。知人・友人への声のお便り、あるいは業務用として使われていたのかも知れませんね。
 
 とすれば相手も「同じ仕様」の録音機を持っていなければ再生できませんから、2トラックモノラル・4.75cmのポータブル機というのが、かなり家庭にも普及していた証ではないでしょうか。
現に管理人も当時小学生だったにも係わらず持っていたのですから。。。


←[画像3]
この2インチテープは「オマケ付きグリコ」のサイズのような箱に入っておりメーカーは「STANDARD RADIO」と記載されておりました。

 上記タク様所有のテープが日立という事ですので結構各社が発売していたのでしょうか。

自分では結構色々な種類やサイズのテープをたくさん使ってきたつもりでしたが、まだまだオープンリールは面白いモノがあって、物好きな管理人としては興味を惹かれますなぁ(^^;

[画像1・3](所蔵:Yさま)
※サイト開設以来、皆様のご厚意で珍しいテープの現物まで頂いたりしますが、決して管理人はコレクターではありません。コレクションするような貴重なモノ持ってないし整理がヘタなので収集家には向かない人間です。
 現物ではなくても『こんなテープもあるよ』といった当時の利用方法など掲示板やメールで教えて頂くのが一番嬉しいです。


(C)Fukutaro 2002.7

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