三子局
第1譜 18手 (通算1-18) |
白 石田芳夫 黒 三子 武宮正樹プロ 解説は石田芳夫プロです。 この手の意味 黒10と一間にハサみ、白11と三々に入らせて黒12とオサエ ました。 おあつらえの大模様作戦を開始しました。 黒16は「い」が定石です。しかし、これも置き碁の強みで、 白「ろ」のハネ出しは怖くなく、黒「は」のツッパリにユルミが ありません。 黒18のあと白は三々入りして、左右同形かと思いましたが ・・・ 黒16はプロの置き碁のため 強く打ったもの |
第2譜 53手 (通算19-71) 白41コウ取る(33)黒44〃白47〃黒50〃 |
この手の意味 白1以下は新定石、と言っても互先の碁では考えられません。 負けをできるだけ少なくする工夫です。 黒16は大模様を生かすハサミで、17と一間の受けは 厚みをボカされます。 黒20で21にオサえて、白を左辺に押し込め大きい模様を 作っても、中で生きられたら盤面でおかしくなりかねません。 結果は黒が隅を取りました。 白53まで大模様の対峙 |
第3譜 47手 (通算72-118) 白24コウ取る(16)黒27〃白30〃 |
この手の意味 右上隅を黒1とハネて、また黒3のキリとはしつこいものです。 黒7と白8のフリカワリですが、きき役の白江さん 「地をかせぎ出したのは武宮さんらしくありません」と ひやかしていました。 白10の打ち込みから大きな勝負どころですが、 白24からまたもコウ争いに突入しました。 再び右下の白地を捨てたが、面白いことに三つの隅で 二子抜きの形が生じました。 次譜でよくご覧ください。 黒47とオサえられて、さてどうなりますか。 武宮プロ三隅で 亀の甲抜き |
第4譜 36手 (通算119-154) |
この手の意味 白1とアテましたが、ここからの攻防は最大の見どころです。 以下白17まで右辺と中央の白が握手しましたが。一時は 黒が取られるのではないかと思われたそうです。 さすがにそうしたハプニングは起こりませんでした。 フリカワリにつぐフリカワリだった激しい碁も黒24から ヨセに入りました。 白黒の差は25目か30目の間ぐらいといえます。 白1のキリから 黒五子を取った |
第5譜 33手 (通算155-187) |
あんなに激しい変化また変化の連続でしたが、ここからは 淡々としたヨセに入りました。 しかし、プロ高段の碁ですから皆さんには大変参考になる はずです。大いに見習ってください。 秘術を尽くした プロのヨセ合い |
第6譜 27手 (通算188-214) |
白も大分うまく打っていると思いましたが、依然として 白黒の差は30目ほど。 もう難しいところもありません。 白黒の差は 約30目 |
第7譜 32手 (通算215-246) |
作った結果は、なんと29目。 私も30目を切ったことに満足すべきでしょう。 武宮「中央の戦いではヒヤッとしたときもありました。 盤面で負けたら恥ずかしいので・・・ 青くなっていましたよ」 石田「普通のお客さんならコウをあやまってくれるのですが、 ガンガンやられて・・・」 武宮「かなりの名局だったでしょ」 246手終了 黒29目勝ち |