千葉県佐原市・・・失礼ながら〜この市名を知っておられる方は少ないのではないでしょうか?
特産物があるわけでも無し、スポーツで知られているわけでも無し、有名人が居るわけでも無し・・・日本の大多数の小都市としては
ごく当たり前の姿です。たとえ、千葉県人であっても〜その場所を正確に言い当てる方は、少ないでしょう。
しかし〜我が家は違いました。わたしが小さい頃から「佐原(さわら)」は、ごく当たり前の地名であり〜たとえ行ったことが無くとも、
身近な親しみのある街でした。
それというのも〜わたしの母親が、太平洋戦争中に疎開した場所であり〜今でも遠い親戚(大伯母一家)が居るという話を聴かされて
いたからです。そしてまた、佐原のお祭りは盛大であり〜分けても天を衝くような「大山車」、その山車は〜凝った作りで、なおかつ
巨大で精巧な人形によって飾られているという、とても壮大な空想を抱かせるに十分なお祭りなのだと聞いていました。
なるほど、もう15年以上前に夏祭り時分に訪れると〜民家の屋根を遙かに越える大山車が、道や狭し!とばかりに佐原の町中を
練り歩きます。しかも〜それは次から次へと10台(!)ほどやって来て、広場でぐるりと回ったりしています。聞くところによれば、
この大山車は、全部で20数台あり、秋祭り(諏訪神社祭)は、今日出なかった大山車が出るのだという。
なるほど〜これは関東三大祭りと言うに、十分値する祭りであると言わざるを得ません。佐原の大山車を見ずして山車を語る無かれ!
その迫力ばかりでなく、大山車の精巧な装飾彫り、惜しげもなく巨木を使った造り、贅を凝らした人形装束、どれを取ってみても〜
これだけの大山車を連ねる祭りは、日本中を探してもあるものではありません!
しかも、佐原の秘密はこれだけじゃぁありません。
かつては、利根川水運の要衝として殷賑を極めていたところです。その当時の江戸の町並みが〜そっくり残っているんですよ。
街を歩けば、イヤでも「ウッ!」となるような風情満点の家屋が、何気なく建っていますし〜近代日本測量の父「伊能忠敬」の生家が
おもむろにあったりするんです。飾らない観光地「小江戸佐原」、そのさり気なさと侘びさは、倉敷なんぞ寄せ付けません。
首都圏に、こんな街があるなんて奇跡だとしか思えません。千葉県や佐原市の観光課は、いったい仕事しているんでしょうか(笑)
東京駅から〜乗り換え無しの特急列車で90分(自由席+乗車券で2600円くらい)、千葉駅からでも普通列車で80分・・・。
こんな近くに観光の大穴場があるなんて〜誰が信じますか!?
給料日前の家族旅行、休みが少ないお父さんを持つ家族旅行、学生さんのデート、中学校の歴史の宿題、江戸民俗の研究・・・
こんな良い場所はありませんよ!こんな時は〜迷わず佐原にGO!GO!GO!
こんなのが次から次へと!
夜だって繰り出せ繰り出せ!
この後、広場で360度回転します
夜の山車
昼間から意気が上がる
いい仕事してるでしょ?
山車の木彫り装飾
佐原の山車は、ただ大きいだけではありません。
名将 太田道灌公 これだけでも3mはあるのでは?